第十四話 クエストを受けますか?:源頼朝の選択 その4
源頼朝の情報ネットワークの一つ
都の官僚から以下の手紙が届いた。
「まずい。覇王は以仁王の令旨を受け取ったものを片っ端から処刑するようです。早く奥州大陸に逃げて!」
その手紙にはそう書かれていた。
源頼朝はこれを見たとき、神宮十郎をぶん殴りたい衝動にかられた。
(くっそー。令旨を受け取った時点で詰みかよ。とんでもないものを置いていきやがって)
内心は憤怒が渦巻いていたが、表面は平静だ。
そもそも殴るべき相手の神宮十郎はすでにいない。
「これは……立ち上がるしかねぇな」
北条時政は苦々しい顔をしていった。
「やはり、そう思いますか」
「ああ、逃げたところで途中で捕まって終わりだ。それなら今、戦力があるうちに戦ったほうがいい」
「そうですね」
源頼朝は内心、何でこうなるんだよ。と悪態をついていたが、表面上は素直に軍師の助言に頷いた。
(自分の)命を守るために立ち上がる必要があるのであれば、必要に応じ行動する男だ。
「まずはどこを狙います?」
「代官だ。まずは平家の監視を消す」
「代官ですか……あそこには堤という戦士がいますよ」
堤は伊豆では有名な戦士だ。
普通の剛力に加えて水魔法と土魔法を使う。
魔法のスキルはそこまで高くないが戦場を泥に変えることぐらいはできる。
泥の中でまともに戦うのは厳しい。
「ああ、だから代官から切り離す」
「それが出来ればいいのですが……」
「祭りを利用する」
「祭り? ああ三島神社のお祭りですか?」
「ああ、まさかお祭りの最中に襲撃されるとは思っていないだろう」
「そうですね」
源頼朝は苦笑した。
ともあれ源頼朝はこの作戦を北条時政にすべて任せるつもりでいた。
その方が、この軍師は力が発揮できるだろうと考えていた。
そして、この軍師が本領発揮できる環境の方が自身が生き残れる確率が上がると考えていた。
【モデル紹介】
■堤信遠
本作の堤のモデル
源頼朝の挙兵時に敵の山木兼隆側の勇士として戦った。
■山木兼隆
本作の代官のモデル 源頼朝挙兵時にターゲットにされた。
北条政子にふられたらしい。
【お知らせ】
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【あとがき】
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