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剣と魔法の義経記  作者: 久手史郎
第一章 英雄集結
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第九話 よいちのゆみ その2

資さんは有名な戦士だ。

魔王 玉藻御前を討伐した一人としてだ。


魔王 玉藻御前は戦乱をつくった魔王だ。

時の帝に取り入り世の中を大いに乱した。


あの怨念の魔王 崇徳天の誕生にも絡んでいる。


崇徳天は最初から魔王だったわけではない。


元は人間だ。

それも最も高貴な。

彼は帝だったのだ。


ところが魔王 玉藻御前の精神魔法(テンプテーション)を受けていた父から帝を追われた。

別な子を帝にたてることを理由に。


何の落ち度もなく帝を追われた崇徳天は恥じ入り、怒り、恨んだ。

崇徳天の臣下もだ。


やがて時の帝は玉藻御前の精神魔法(テンプテーション)に魂を喰われ崩御した。

しかし、崇徳天が帝に戻ることは無かった。

別な人物が帝となった。


これが原因で戦乱が始まる。


崇徳天と新たな帝との戦いだ。

この時に活躍したのが後の覇王 平清盛でありクロウや源頼朝の父だ。


崇徳天もその臣下も奮戦したが敗北した。

そして、崇徳天は「大魔王となり、皇を取って民とし民を皇となさん!」と世を呪い

魔王となった。


これは平清盛が覇王となった戦でもある。

勝者側に主導権争いが勃発。その中で天下を獲ったのが覇王だ。


一方、魔王 玉藻御前は崇徳天の父に精神魔法をかけていたことが宮廷魔術師(陰陽師)によって暴かれた。

そこで都を離れた。


その先が坂東平野だ。


帝に魔法をかけ、戦乱を呼んだ魔王 玉藻御前に対し討伐隊が組まれた。

その時に三浦(アーチャー)千葉(ファイター)上総(ソードマン)といったパーティーメンバーとともに戦ったのが資さん(メイジ)だ。

RPG風に言えば勇者パーティーメンバーの一人だ。


武威を誇る坂東武者を中心とした討伐隊といった軍勢を退けた玉藻御前だったが勇者パーティーに激戦の末、敗北。

倒すことは出来なかったが殺生石という石に封印することに成功した。


その後、資さんはその殺生石を()()()()()()()()


封印したとはいえ魔王の力は強大だ。

その殺生石からは通常の生物にとって毒となる瘴気が発生し、周囲は死の世界と化している。危険なエリアと化していた。

また、その瘴気から狐火のようなモンスターも生まれていたため定期的に駆除する必要もあった。


資さんの子である千本と与一もその手伝いをしていた。


「強すぎますか……。義母(はは)に似ましたか」

千本は誰に言うわけでもなく感想をもらした。

その視線の先にはモンスターを一人で倒し終わった与一がいる。


義母(はは)に似たか……」

資さんが難しい顔で千本に尋ねる。


「いやあ。あの強さはそうですよね。羨ましくおもうことがあります」

千本は頭を掻いて答える。

「羨ましい?」

「戦士としてはあの強さが羨ましいです。なぜ、あの強さが僕にはないのだろうって……」

そう言った千本の口元は強く結ばれていた。

「強さも過ぎれば毒だ。世の中ほど怖いものはない。下手に“出来る”と評価されると消耗品としてすりつぶされるぞ」

資さんは眉をハの字にし、子を見た。

「彼の義母(はは)と同じようにですか?」

千本は父を見た。

「そうだ」

資さんは痛ましそうな目で、モンスターを苦も無く蹂躙した与一を見ていた。


【モデル紹介】

■藤原徳子

本作、玉藻御前のモデル。

鳥羽上皇に愛された女性。子に近衛天皇。養子に二条天皇がいる。

近衛天皇を即位させようとして崇徳天皇は帝位を追われ、二条天皇を即位させようとして実父の後白河天皇が中継ぎで即位し、崇徳天皇は完全排除され、それをきっかけに保元の乱が勃発する。


この混乱と鳥羽上皇の死から妖狐 玉藻前という伝説のモデルとなった。


玉藻前を調べれば調べる程、時代があってないような感じがして・・・退治したメンバー三浦義明、上総広常、千葉常胤と玉藻御前伝承で出てくる那須の領主 藤原資家って時代あってないような・・・あくまでも伝承ってことなんでしょうけど・・・


■藤原資家

本作、資さんのもう一人のモデル

玉藻前伝説の那須領主として登場。

だけど時代があってない・・・もっと古い人のような???


【お知らせ】

こちらも連載中です。よろしければ見ていただけると嬉しいです

■機動小隊レンジャーワン https://ncode.syosetu.com/n8156lf/


【あとがき】

那須繋がりで玉藻前を登場させたら、混乱している筆者です。

こんな作品ですが、「面白かった」「続きが気になる」と思っていただけましたら、ブックマークや評価で応援していただけると嬉しいです。

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