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剣と魔法の義経記  作者: 久手史郎
第一章 英雄集結
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第八話 クエスト:半端なヒーロー その7

「うーん。言わんこっちゃない。そうなるよな」

片岡兄弟達を追ってきた伊勢三郎は捕らえられている彼らを見てそう呟いた。


相手のクロウは坂東平野では有名な暴れん坊、陵介を倒した実力者だ。

片岡兄妹達ではどうやっても勝てない。


「だけど、殺されてなかったか。そこは助かったかな」

客観的に考えて、襲った側は片岡兄妹だろう。

相手からすると野盗も同然。殺されても文句は言えない。


しかし、彼らは捕まったが殺されてはいない。


どうやらクロウという男は問答無用で倒しに来るような人物ではないらしい。

「話し合いできるかな?」

捕らわれた片岡兄妹や少年少女を救うため交渉してみることにした。

相手のクロウは襲った片岡兄妹や少年少女の命をとらなかった。

それなら話し合いでの解決ができるかもしれない。

武力に訴えるのは後でもいい。


「亀さん。駿河。頼んだぞ」

伊勢三郎は背後に声をかける。


すると背後から亀井と駿河が現れた。

「何だよ。気づいてたのかよ」

亀井が軽く文句を言う。


「そらぁね。どれだけの付き合いだと思ってるのかな?」

「ふっ。なら、いつもの戦法だ」

駿河が言った。

伊勢三郎と亀井が頷く。

伊勢三郎が前に出て、亀井がスナイプ。駿河が奇襲。

それが彼らの戦術だ。


万が一、話し合いが出来なかったら。

話し合いが不調に終わったら

すぐに戦いの先手を取らなければならない。


伊勢三郎はこの時代の人にしてはお人よしだが、それでも簡単に命を落とす時代だ。油断はしない。


伊勢三郎はクロウの前に歩を進めた。


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