第二十二話 Crossroads of Destiny その6
クロウと愉快な仲間たちサイドです。
クロウ達は奥州大陸を出た。
源頼朝に合流するためだ。
彼らは一気に南下した。
吉次と駿河が情報を集めた結果、急ぐ必要があると考えたからだ。
彼らの集めた情報をまとめるとこうだ。
平家軍7万が東国諸将を討つため都を出発
それに対抗するため甲斐国の武田信義と坂東平野の源頼朝が同盟。
武田は進路上にある駿河国を攻略。
このままいけば駿河国内の富士川で決戦が行われる
というものだ。
ここでクロウは方針を変えた。
源頼朝のところへ行くのではなく、まっすぐ戦場予定地である富士川にむかうことにした。
挨拶よりも、戦場にて援軍として参加するほうが平家と戦うにあたって合理的と判断したのだ。
「それにしても源頼朝はよく復活したね」
静が感心したように言った。
彼らが前に得ていた情報は地元勢力に敗れ敗走したと報じていた。
「どうも三勇者が味方したようですねぇ」
吉次が伝えた。
「あいつらは強いからな」
クロウは短く言った。
彼は那須温泉郷で千葉と戦ったことがある。練習試合のようなものだったが、それでも千葉のヒットアンドウエイの前に有効打を与えられずに終わった。
「余計なことを、そのまま滅んじゃえばいいのに」
片岡春がぼそっと毒を吐いたが、スルーした。皆、どう反応していいかわからないのだ。
ただ、片岡春は仇敵である源頼朝のもとへ行くことを認めただけで、決して許したわけではない――そのことを、心底理解した。
兄の片岡八郎がそっと頭を撫でた。
「源頼朝の元へ三勇者が集い、武田も味方するようだな。これで我等も合流となると勝てるんじゃないかな? 敵はどうなのかな?」
伊勢三郎が傍らの駿河を見ていった。
「敵は7万。木曽義仲を破った平維盛と斎藤別当実盛が大将だ。油断は出来ん」
駿河が答える。
「これは、天下分け目の戦だぞ。源頼朝、三勇者、武田。そして我らが結集して負けたなら、それで終わるぞ。平家の天下が確定する」
残夢が眉を顰めた。
「あひゃひゃひゃひゃ。冗談いうなよ。俺がいて負けるわけないぜ」
与一が自信を隠さず言った。
それを見て
「さすがは与一」
と褒める玉藻御前の分身体である妖狐と苦笑する千本。
「どんな猛者がいるか楽しみです」
皆鶴姫も自信をみせた。
「えー皆さま。やる気があるのはいいことなのですが、そもそも間に合わないと意味がありません。急ぎましょう」
佐藤継信が言った。
この部隊は佐藤継信配下の100騎。佐藤継信の使役する妖狐 忠信が率いる妖狐が騎兵に化けた部隊100騎が中核だ。実質は佐藤継信が率いる部隊ともいえる。
ちなみに全員騎兵だ。
喜三太達、少年少女も馬に乗って移動していた。
全員、奥州大陸に滞在していたとき、佐藤継信にめっちゃ鍛えられたのだ。
そのため、全員騎兵というこのセカイでは珍しい一団となっていた。
「おし。それなら競争だ。いくぞ」
クロウが馬の速度をあげた。
「この俺に勝つつもりか」
負けず嫌いの与一も速度をあげる。
「まったく困りますね。それでは兵が伸びきってしまいます。あとで再教育が必要ですね」
佐藤継信は苦笑しながら言った。
ともかく、クロウ一行は途中途中、情報を仕入れつつ富士川に向かう。
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【あとがき】
私の知り合いは、皆、静岡にいくと、うなぎパイをお土産に買ってきてくれるのですがなぜでしょう?
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