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最高に可愛い童顔令嬢は、最強の守護者達に守られている  作者: 文月みい


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腹黒王子の本心は?



「そろそろ私達も……しま…うか。」


「そうだな………しよう。」


 ゴルドリッチ家のある一部屋で、モフモフとクネクネした二人が、小声でヒソヒソと密談中。

 なにやら企んでいるようだが、彼らを止められる者など、この世にいない。

 いや、厳密には一人だけいる…が、彼女は只今、学園で授業中のため、彼らの企みなど知らない。


 そして、ゴルドリッチ家の者達もまた、誰一人として、彼らの企みなど知らなかった。


 彼らの目的は、(あるじ)を余計な虫や全ての悪意から守り抜くこと。更に、たくさん撫で撫でしてもらい、たくさんモフモフしてもらうことだ。

 

 そして、今…彼らは動き出す。



♢♢♢♢♢♢♢



 午前中の授業が終わり、リリと一緒に食堂へ向かう。


「たくさん勉強したからお腹空いちゃった。午後は、魔法塔で実験予定だから、たくさん食べておかなくちゃ。」


「俺、午後は騎士科の授業で体を使うから、食べ過ぎないようにしよう。」


 学園の授業は、午前中に共通授業で、午後は、それぞれ選択した科目の授業を受ける。

 俺は、騎士科と領地経営科を、リリは魔法科と淑女科を選択している。

 午後の時間割りは自由に組めるので、リリは大好きな魔法の授業を多く組んでいるが、特例で魔法塔での研究も認められている。

 

 リリ自身が、魔法を新しく作って発表しているから、教科書にもリリの魔法が載っていたりする。正直、学園の魔法授業では、リリが学ぶことは殆どないだろう。

 

「リリアーベル、午後は魔法塔へ行くのかい?それなら、私も一緒に実験の見学をしてもいいかい?」


 席に着いて、食べ始めると同時に、セドリック殿下が、声を掛けてきた。

 そして、当たり前のように、リリの隣を確保する。その余りにも自然な振るまいに、呆気に取られていると、胡散臭い笑顔を向けられた。


「私は別にいいですよ。でも、セドリック殿下は授業に参加しなくてもいいのですか?」


「いいんだよ。リリアーベルの実験の方が面白いし、勉強になるからね。」


 セドリック殿下が隣に居ても構わず食べ続けるリリ。流石だ。

 

 他のテーブルでは、セドリック殿下の(胡散臭い)笑顔を見て女子から小さな悲鳴が上がる。イケメンの微笑みは、どんな物でも素敵に見えるらしい。


「相変わらずリリアーベルは、たくさん食べるね。よかったら、私のデザートも食べるかい?お腹いっぱいで、デザートまで食べられそうにないんだ。よかったらどうぞ。」


「えっ!いいんですか?わぁ、これ私の好きなフルーツタルトです。お言葉に甘えて頂きます。はぁ…幸せ。」


 タルトを美味しそうに食べるリリは、小動物みたいで可愛い。

 そんなリリを見て、殿下がさっきまでとは違う優しい笑顔になる。


「フフッ…本当に美味しそうに食べるね。リリアーベルが喜んでくれてよかったよ。もっと美味しいタルトがあるんだけど、今度一緒にどうかな?」


 リリの目がキラキラして、今にも「はい」と返事をしそう。リリが答えるより先に俺が返事をする。


「駄目です!ちょっと殿下、リリを食べ物で釣るのは止めてください。」


 何考えているんだ。殿下には婚約者がいるのに、リリを誘うなんて非常識だろ。


「今度、ビアトリス嬢とのお茶会で、王宮の料理人が手作りしたタルトを準備するんだよ。学園の物より美味しいからリリアーベルが喜ぶと思っただけだよ。ビアトリス嬢もリリアーベルが一緒だと喜ぶから誘ったんだけど、駄目だったかい?」


 紛らわしい誘い方して…。いや、この腹黒王子のことだ、先にリリが了承したら二人で会う予定だったんじゃないか…。


「ビアトリス嬢も一緒ならそう言って下さいよ。でも、いいんですか?婚約者様との貴重な時間なのに、お邪魔じゃないですか?」


「そんなことないよ。ビアトリス嬢も喜ぶよ。彼女もリリアーベルが好きだからね。」


 そんなことを言われたら断ることが出来ない。王宮のデザートは、リリのお気に入りだから、断ったらガッカリするだろうな。

 お願いと懇願するよう顔で見つめられ、仕方なく殿下の誘いに了承する。


「ビアトリス嬢が喜ぶなら仕方ないですね。」


「ありがとうユーリ。ビアトリスも一緒なんて楽しみだわ。セドリック殿下も誘ってくれてありがとうございます。」


「いや、君が嬉しそうで何よりだよ。」


 リリを見ている時は笑顔なのに、リリから視線が外れると、何を考えてるのか分からない冷たい表情に背筋がゾクッとする。


 殿下は、どうしてリリに絡んでくるのか。幼い頃のような自由な関係は、もう…できないのに。

 単に婚約者の友人だからなのか、別の意図があるのか、殿下の本心が見えなくて対応に戸惑う。


「ああ、もしよかったら君も一緒にどうだい?ユーリアスが一緒ならリリも心強いだろう。」


「…そうですね。そうします。」


 殿下の言葉に、そう返事をする。


 すると、突然目の前に細長い金色の何かが降ってきた。


「ユーリアス、リリアーベル、気になる魔力を探ってたら、またこいつら侵入してたぞ」


 昼食時間になった途端、教室から出ていったと思ったら、リヒトが見覚えのあるフワフワを連れてきた。

 ということは、さっき降ってきたアレはもしかして…。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


 明日も投稿できればと思っています。予定では、22時以降です。

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