ザァイシュルケッセン
フレイです。
妹の喜ぶ顔が楽しみですね。
それに、早くレイとも仲直りしてほしいですし。
では、どうぞご覧あれ
寺から帰り、ついにドラゴンの現れる時間帯になった。
僕たちはあの峠にまた戻ってきて、車の中でドラゴンの登場を待つこととなった。
運が良いと見られるという幻の巨大ドラゴンを前にして、我々の緊張は最高潮に達しており、全員が息を呑みその瞬間を心待ちにしていたのだった。
「ソルヴェバ、イボルドゥザァンダッケ?ドンナコナド?」
(妹は、どんな人なんですか?)
運転席に座る彼が、鏡越しにこちらに質問してきた。
僕は外を見ながら、「僕の自慢の妹ですよ」と答えた。
すると突然、空を巨大な影が覆った。夜の暗闇が深みを増し、そしてその暗闇にバサっという巨大な音が鳴り響く。
「アレヨ、ドラゴン」
「ついに来ましたね」
それにしても、デカい。全長一〇〇メートルというのは伊達じゃないな。
行きに乗った新幹線よりもデカいということなのだろう、きっと。
いや、そうでもないか。
まあ、いい。
「オンドゥルさん!!」
「バカセナザァイ!!!!!!」
(任せてください!!!!!!)
ヤケクソドラゴンが、今かなり上空を飛んでいる。仕留めるなら、ここしかない。
オンドゥルさんが、足に力を溜め、そして跳躍してドラゴンの頭に乗る。
さすがに、この一〇〇メートルもある巨体をこのまま落下させるわけには行かない。
「このまま落ちるとヤバいです。上空で動きを止めてもらいたいです!!!!!!」
「バカセナザァイ!!!!!!」
(任せてください!!!!!!)
オンドゥルさんが、乗っていることには気づかないだろう。ドラゴンは、峠に戻ろうと飛行を続けている。
「僕が、ドラゴンの腹を思い切り殴るんで、同時に行きましょう!!」
僕は、上空に届くように声を張る。
「ディョルカイ!!」
(了解!!)
これで、準備は万端だ。
僕も、足に渾身の力を込めて、跳躍の準備を開始する。タイミングが少しでもズレたら、この街が滅んでしまう可能性すらある。
つまり、失敗は許されない。
「イバダ!!」
(今だ!!)
ありがとうございます。
上空で、ものすごいエネルギーが発生する。
あれは、オンドゥルさんの必殺技、ドラゴンムリイグだ!!
そこに、僕の拳を合わせて、脳と腹にダメージを与えれば、生け捕りできるはず。
僕は、衝突に備えて、全身力を自分の右拳に集める。
「これで、終わりだーー!!!!!!!!」
「ジ・エンド」
(おしまい)
僕たち二人の声が重なる。
そして、ドラゴンの腹に僕の拳がぶつかる。地面に特攻してもダメージを負わないほど固い皮膚だ。けれども、それが大きくうねり、僕は確かな手応えを感じて、落下した。
「ドラゴンオディドゥヨ!!!!!!!」
(ドラゴンが落ちます!!!!!!!)
わかってますよ。
僕は、急いでドラゴンの落下地点に何重にもの防御魔法を展開する。
そして、ドラゴンはものすごい轟音を立てて、その防御魔法に激突。なんとか、その衝撃を防ぎ切ることに成功する。
「ありがとう!!ナイス」
「サンクス!!」
バチッ、という手のひらのぶつかる音が森に鳴り響く。
これで、ようやくクレアにサプライズができるな。
また見てね




