ようやく、世界が征服されるんだわっ
クレアよ。
ブラ工場がどんなもんかと思って楽しみにしてたら、がっかりだわ。
ほんと、何が異世界なのよ。
つまらないのよ。
ハア、
まあ、いいわ。
どうぞ
よくじ
Q いや、ちょっと待って下さいよ。
私 なんですか?
Q いや、聞いたことないですよ。それに、ブラ工場なんですか?
私 そうですよ。ブラのことなんかわかんないけど、変に工場を作っちゃったから引くに引けないし、いつかやろうと思っていましたからね。
Q 面白いんですか?
私 いや。
Q ・・・いや?
私 はい。
Q ・・・え?はい?
私 ええ。
Q え、面白いか、に対してのいや、ですか?面白くないってことですか?
私 はい、そうですね。
Q まあ、逆に気になるというやつですよ。それに、ここまであなたのゲームとか全部飛ばしてきたけど、あなたの要望でしたからね。じゃあ、しっかりと見させてもらいますから。
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翌日
「あら、意外とちっちゃいのね」
まあ、勝手に現代日本の工場みたいなのを思い浮かべていたのがよくなかったのだろう。
木で出来た、普通の庶民の一軒家くらいのサイズだ。
木で出来ているのが、少し異質ではあるが、まあ、経費削減とかなんだろう。火事が起きたらこの工場は終わりらしい。
「あ、どうも。工場長のワコルと言います」
どっかで聞いたことのある名前だけど、まあいい。
「王女のクレアです。こちらこそ、本日はわざわざありがとうございます」
ワコルさんは、四〇代くらいの女性だろうか?まあ、豊満な胸をお持ちのようで。
やっぱり、胸が大きい人の方が色々とわかっているのだろうか。
「その、ワコルさんは元々なにをされていた方なんですかね?」
「私、元々仕立て屋をやってたんですけど、なんかいつのまにかここにいたんですよね〜、オホホホ」
兄が、変なことをしていないといいんだけど。
「ここでは、私以外に四人働いてるんですよ。でも、基本は修理がメインですかね」
なんか、こないだのユウの話は、安いブラが市場にはびこっていて、稼ぎが減っているという話だったのだが、本業は修理、ということらしい。
「その、工場というか、ここの運営は誰がやってらっしゃるんですかね?」
「ああ、私ですね。まあ、給料はそちらのフレイ様からもらってますけど、経営自体は私ですね」
お兄ちゃん、昼間すっかりこっちの仕事が忙しいとか、営業で駆け回ってるのかと思ったけど、なんだか違いそうだな。
「その、営業みたいなのもやってらっしゃるんですか?」
「まあ、城からも服とかの修理の依頼を受けたりしてるので、営業に行くほどではないですかね?それに、仕立て屋と言っても、結構街にもありますからね。家みたいに、組織的にやってれば、強みみたいなのはもちろんありますけど、ほとんどの人は馴染みの仕立て屋に行きますよ」
まあ、それはそうかもしれない。
私も、休学時代は、まあその逆というか、顔を覚えられないために遠くのコンビニまで出歩いたりしたものだ。
どうしても、お腹が痛くなった時は、近くのコンビニに行ったけれども。ずっと家にいたから、電気代がもったいないと思ったのだ。水道代か?親に払ってもらってたからわからん。
「じゃあ、ちょっと中を見せていただいてもいいですかね?」
ワコルさんは、「どうぞ」と笑顔で工場の扉を開けてくれた。
「助けて!!マジでヤバいっ!!助け、あああああああああ!!」
バンっ
「あ、すいませんね」
ワコルさんは、一度思い切り扉を閉めた後、そのあとゆっくりと扉を開けた。
中には、手動の機織り機のようなものを使って作業をしている主婦たちの姿があった。
Q いや、あなた気にしなさいよっ。なんか、すごいの見えましたよ。
私 いや、一瞬でわからなかったですし。まあ、次行きますね。
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「私たち、子供も結構育って暇だったんですよね。それを、フレイ様に雇ってもらって」
でも、経営は他人にまかせているのだろ?それは、どうなんだ。
「その、ブラを作っている様子を見せてもらいたいんですけど、」
「ええ、いいですよ。じゃあ、こっちへ」
といっても、さほど広くない室内に四人の主婦が黙々と自分の仕事をこなしている姿があった。
「でも、結構簡単なんですよね。その、今彼女がやっているのがゴムをその下乳とでもいえばいいですかね?胸の下の部分の」
今自分が着用しているブラのその部分を触ってみる。
まあ、胸も小さければ異世界美ボディの私にはあまり関係のない部位かもしれない。
でも、このゴムがないと私のブラはストンとスカートの下から出てくることになるのか。
それなら、欠かせない作業だ。
「その人に合わせて作るとかもやってますね」
「え、じゃあ私にも作ってもらうことって可能ですか?」
「それは、もちろん。未来の女王様ですもんね」
なんか、ロケとかに来ている気分だ。
前世では、こんなヤラセみたいなの見てられないなんて思っていたのに。
皮肉なもんだ。
「じゃあ、胸囲を測りますね」
Q ・・・。もういいです。飛ばしてください。なんですか、これは。
私 じゃあ、飛ばしますね。
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「今日は、どうもありがとうございます」
「ええ、完成したらお兄様にお渡ししときますね」
妹の下着を受け取る兄の気持ちというものは、どのようなものなのだろうか。
「ど、どうだいクレア。楽しかったか?」
まあ、別に。でも、いずれ女王になるのだから、やはり必要なことではある。
「まあ、まあまあね」
「それにしても、クレアもその、敬語とか使えるんだなっ」
「別に、お父様とかお母様の前でも使ってるじゃないっ」
「それはそうだけど、家族以外にはタメ口だと思ってたからっ」
なんにしろ、現実を見ているからな。私は。
「女王になるのよっ。礼儀くらいちゃんとしてるわっ」
「まあ、それはそうだなっ」
「で、世界征服の方は順調なの?」
「え、それは、その、クレアがやるんじゃないのか?」
「何言ってるのよっ。お兄ちゃんがやれば済む話でしょっ」
そうよ。私がやるよりよっぽど早いわ。
「でも、結構異世界って広いんだよ。その、僕でも無理なくらいっ」
この人にはできないことなんてないものだと勝手に思い込んでいたのだが。
「じゃあ、私がやるわよ。仕方ないわねっ。あ、そうそう」
おそらく、もう消えようとしていた兄がビク、と動きを止める。
「まだ、なにかあるのかいっ」
「いや、世界征服のいい方法を考えたのよっ。アパレルよ」
「多分、無理だと思うよ。その、別にみんなおしゃれするほど裕福じゃないしっ」
黙れっ。私の崇高な計画を邪魔するということは、お前も敵だなっ。
「・・・そ、そんな怒らないでくれよっ。クレアの着たい服なら、僕が作るからっ」
私がぷく、と頬を膨らませていたら、兄は勝手に怖がってくれたようだ。
それに、Tバック作り直してほしかったし。
「じゃあ、前に作ってくれたTバックを新しいの作って。もっと、お尻のところ細くしていいわよっ」
「その、お兄ちゃんとしては、あんまり妹の過激な下着を作りたくはないんだけど、その、どういうつもりでそれを着たいんだいっ」
最近はレイの世話で付きっきりのカイくんに見せてあげようと思ったのよ。
「別に、そっちの方がトイレしやすいものっ」
「・・・そうかい?まあ、作ってく、もうできたよ」
相変わらず仕事は早い。やれる仕事は早い、というべきなのだろうか。
渡した瞬間に、私の新たなTバックだ出来上がった。
「ありがとうっ。大好きよ、お兄ちゃんっ。もう一個作っておいて」
「ああ、僕もだよっ。それじゃあ、また困ったら呼んでくれよっ」
兄は最上級のエクスタシーを感じたところで颯爽と帰っていった。
ということで、私も帰るか。
と、思ったけど、ここってどこなんだ?兄に連れてきてもらっただけだから、わからない。
一応、街の中だと思うんだけど、いつの間にかここにいたから、帰り方がわからない。
「お兄ちゃんっ」
Q たまには自分で帰りなさいよ。
私 ちゃんと話聞いてたの?行きはお兄ちゃんに連れてかれたんだから、そりゃ道なんてわからないですよ。
Q 別に、それくらいわかってますけど、街の中なんでしょ?じゃあ、なんとなく帰れますよね?
私 その程度でいちいち止めないで下さい。あと、これで私の出番は終わりますから、邪魔しないでくださいね。あなたの好きなレイの場面に切り替わりますから。
Q ようやくなのね。ずっと楽しみにしてたんだから。
私 人が苦しんでいるのに、性格が悪いですね。
Q 別に、フィクションなんだからいいじゃないですか。
私 いや、実際に私が体験してきたことです。フィクション扱いしないで下さい。
Q じゃあ、あなたは死んでるんでしょ?なんで、今ここにいるのよ。
私 それは、フィクションだからじゃないですか。
Q なによ、それ。矛盾してますよ。
私 まあ、いいんですよ。異世界では都合のいいことばかり起きますけど、なんでそれが起こるかは考えないわけでしょ?
Q ・・・異世界だからでしょ?
私 だから、なんども言ってますけど、これも現実だからですよ。もちろん、大変で厳しい異世界もありますけどね。どちらかというと、最近はそっちがメインなんですかね?
Q だから、私はアニメとか見ないですから。
私 まあ、いいですよ。でも、結局はそんな異世界で何が起きるかなんかよりも、私のことを見てほしいんですよ。
Q ・・・・・あなたのことを?
私 まあ、別にいいですけど。
Q ・・・あ、そう。
私 いやいや、すいませんね。まあ、次に行きましょう。
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兄は、普通に全速力で走ってきた。
「どうしたんだい、愛しき妹よっ」
「帰り方わかんないっ」
「あ、すまない。じゃあ、お兄ちゃんの背中に乗ってくれっ」
一三歳なんだけどな、と思いつつ私は兄の背中に乗った。
前、ここから翼が生えてたけど、どこにあるんだろう、と思って背中を色々触ってみるけども、普通の背中だ。まあ、筋肉が付いているからゴツゴツしているが。
「しっかり捕まっててくれよ」
私は、兄の前で腕を組んで兄の首に腕の輪っかを通してしっかりと固定する。
「ああ、ハア、ハア、ハア、着いたよ」
あ、速。
瞬きすれば、いつの間にか見慣れた私の部屋だ。
私は、腕組みをやめて兄の背中から降りる。
「いや、まあ、今回の巻では結構色々な人から「妹はどうしたの」って言われてたと思うけど、特に動きは無しかい?」
こいつは、嫌いだ。やっぱり性格が悪いみたい。
「大丈夫よっ。絶対に、次で終わらせるわ。これは、私だけの決意じゃないわっ」
ということで、この文章を書いている誰かさんの決意も上乗せしたところで、今回の私の出番は終わりとなります。
まあ、確かに後回しにはしてきましたけど、方法というか、解決策は用意してはいるんですよ。
というわけで、ご清聴ありがとうございました。
色々と一喜一憂してもらえたんですかね?まあ、あんまりそんなつもりはないんですけど。
またのお越しを、どうやらお待ちしているみたいですね。
それでは。
また見てね。
高評価よろしく




