絶対に、私に投票しなさい!!
クレアよ。
ほんと、無能な民衆にかこまれて、運が悪かったのかしら。
私が、ここで遊べるようにしてあげたのよ。
その感謝も忘れてあんな女に明け渡すなんて、信じられないわ。
私のこの三年間はなんだったっていうのよ!!
許せないわ。
再選を希望するわ。
あんたたちも協力してちょうだい!!
「二人とも、早く数えなさいっ」
とくに意味は無いけど、私は二人を急かす。
二人は、私の兄のように魔法を使うのではなく、一枚一枚手作業で確認している。
「は、どうせ、あんたなんかには誰も従わないわよっ。いつもあんたが横暴している分の、バチが当たるんだわっ。覚悟してなさいっ」
「あんたこそ、世間知らずの癖によくそんなこと言うわね。私の圧勝に決まってるわ。その自信、へし折ってやるわっ」
アユとテトは、私でもリリカでもなく、集計の結果をリュカに伝えに行った。
「あの、じゃあ結果を発表しますっ」
あんたたち、分かってないみたいだけど、結局は選挙だって地元に根付いた議員が勝つのよ。
私があんたたちに遊び場を提供して、それでずっとあんたたちのリーダーを務めてあげたのよ。
こんな、新人に負けるはずがないわ。
「えっと、お姫様、ゼロ」
「は?」
「リリカ様、一八票、誰にも従わない、一〇票。よって、リリカ様に従うことになります」
私は、開いた口が塞がらない。
「オホホホ、あんたバカだわね。いいわ、子どもたち、よくわかってるじゃないのっ。今度から、私に従いなさいっ。オホホホっ」
私は、開いた口を無理やり手で塞ぐ。
あ、う、あうあうあう。
あいうえおあいうえおあいうえおあいうえお。
オッケー。
「ちょっと、あんたたちどういうことよっ。私に対する恩を忘れたのっ」
リュカがこちらへ近づいてくる。
「別に、仲間はずれにしたりしないから、」
そういって、私の肩をポンと叩いた。
私はその手を無理やり払う。
ああ、ムカつくムカつくムカつく。
なにより一番は、リリカなんかに負けたことがムカつくわっ。
許せないっ。
「そ、そういうことじゃないわよっ。ちょっと、リリカあんた、不正してないでしょうねっ」
「まあまあ、お姫様、落ち着こうよ」
私が暴れようとするのを、リュカが後ろから止める。
「あらあら、負け犬の遠吠えってやつだわwwwねえ、二人とも」
リリカが、手が出せない状態の私を煽りに来る。
「あんた、覚えてなさいよっ。一生許さないんだから、女王になったら、牢にぶちこんでやるわよっ」
「あらあら、まだそんな妄想してたの?女王には、どうせあんたの妹になるわよっ。胸も小さいし、なんでも負けて、大変だわねっ。姉としての威厳は、どこにいったのかしら?あらやだwww元から無かったわね〜、ごめんなさいねwwwwwそりゃ、あんたも喧嘩くらいしたくなるわよねwwwwでも、もう少し大人になったほうがいいと思いますわよっ。く・れ・あ・さ・まwwwww」
こいつ、絶対に殺す!!
みんなの前でうんk、・・・・・さすがに控えよう。
まあ、ものすごい辱めにあわせてあげるわ。覚悟しなさいよっ。
リリカは、そのまま三人でいつものように庭のすみっこの方で遊んでいた。ガキどもも、いつも私がいないときは、こうやって遊んでるんだろうな、という感じでおのおのが遊んでいる。
「あのさ、別に俺達だって、いっつもお姫様のやりたいことやらされてたのが嫌なだけだからさ、一緒に遊ぼうぜっ」
「・・・じゃあ、私と一緒にリリカをボコボコにしてやりましょうっ」
「そんな、物騒なこと言うなよ。まあ、こっち来てって」
リュカが、私の手を握って、彼の仲間たちがいる場所に私を連れて行く。
こいつ、一三歳のくせにこんな可愛い女の子の手を握って正常でいられるって、ませてんな。
だが、私は白いドレスを揺らしながらリュカに手を引かれるがままに歩いた。
「あのさ、お姫様も一緒に遊んでもいいか?」
ガキどもは、私に反抗的なやつ以外は、ほとんどモブとしか捉えていなかったので、顔は分かるのだが、名前が全くわからない。
「別に、いいよ」
リュカのグループは、男子が彼を入れて二人で、女子一人だった。
このまま大人になれば、恋愛関係とかで揉めるパターンだ。
もしかしたら、こいつそこまで見越して女子である私をここにいれようとしているのか?
「まあ、自己紹介しようぜ。俺は、リュカ。お姫様と同い年だよ」
なんか、小学校とかで見たことがあるように、リュカの発表に対して他の二人が拍手を送ったので、私も一応同じように拍手を送った。
「俺は、ユウ。あの、リュカと同い年なんで、というか、俺達みんな同い年、です」
また、パチパチと拍手が起きる。
なんか、人間は間に耐えられないんだよな。
「私は、ミンスです。よろしく」
彼女が私に手を差し出してくる。いつもなら、「無礼者」とかそんな感じのことを言って振り払った後に、自分の番で手を差し出していると思うのだが、今回は素直に受け取ることにした。
「じゃあ、お姫様。自己紹介してよ」
「ああ、えっと、クレアよ。いずれこの国の女王になるの。よろしくっ」
「あのさ、俺ずっとお姫様って呼んでたから知らなかったんだけど、クレアって言うんだね。なんか、意味とかあるの?」
意味、か?
一応、こ◯すばにいたクレアのイメージだったのだが、それはあくまでもっと私に関係ないところにある、この物語を動かそうとする者による私からすると、大きな意思による命名であり、自分の親が、なぜこの名前にしたのかは、わからない。
「まあ、かっこいいからよっ」
「あのさ、私、お城の中ってどんな感じなのか気になるんだけど、」
「まあ、あんたたちの家とは比べ物にならないくらいだわっ」
「へ〜、召使いさんとかいるの?食べ物とかも、自分で食べなくていいの?あーんとか、イケメンにしてもらってるの?」
庶民の王族への興味というものは、私が思っていたよりも強いみたいだ。
ある意味、私が今しているこの暮らしというものは、ミンスにとっては夢みたいなものなのだろうか。
とすると、昔の庶民なんかは、ずっと夢を抱えたまま暮らしていたのではないだろうか。
「俺も気になるな。その、風呂とか男と女一緒なの?」
「もうっ、お姫様にそんなこと聞かないのっ」
ミンスがユウの頭を叩く。
なんか、名前が逆な気もするけど、それにしても、なんとなく彼らの関係が見えてきた。
「私のを、見せてやろうか?」
私は、スカートの中身でも見せてやろうかと思いスカートを握るのだが、ミンスがそれを止めてくる。
「クレアちゃんも、駄目だよっ」
「こいつは、ただのスケベだから気をつけろよ、」
「スケベじゃない。ドスケベだっ」
私は、「なんかそのギャグどっかで聞いたことあるな」と思いながら見ていたのだが、ユウのそのギャグを聞いて二人は笑っていた。
まあ、ユウがふざける感じで、ミンスはツッコミ担当だけど夢見がちなところがあったりして、で、リュカはいつものごとくまとめたり世話を見たりする担当なのだろう。
それから、私は、彼女たちの質問に答えたりしていると、すっかり時間が経っていた。
いつもは、体を使って遊んでいるだけなので、こうやって他人とこんなに話すなんてのは、もはや初めてに近いかもしれない。
あ、
こないだ、帰りの馬車でずっとレイと喧嘩してたわ。
まあ、いい。あれは、家族だしな。
「俺達そろそろ帰るよ。まあ、俺達も結構ここに来てるから、いつも通り庭にいてよ」
三人が私に向かって手を振る。
前世でも、こんな感じの子供時代が過ごせていたらよかったんだろうな。
三人が見えなくなったので、私は城に戻る。
ろうとしたその手間で、城の入口というべきか、玄関と言うべきか。まあ、城へ入るための扉の前に、リリカが一人で立っていたのだ。
「あんた、ざまあみなさいっ。これからは、私が王よっ」
「・・・あ、そう」
「・・な、なによ。あんた。私が王なのよ、あんたも、これからは私の命令を聞きなさいっ」
私は、そんな彼女を無視して城に入る。
後ろから、負け惜しみとも言えるリリカの声が聞こえてくる。
まあ、やっぱり都合が良い気もするけれども、それでも、というか、前世でも薄々気がついていたのだ。
私が思うほど、人は優しくないなんてことはない。
こっちが拒絶するから、人は距離を取りたくなってしまうのだ。
結局、私もまだ現実がちゃんと見えていなかったのだ。
となると、やはり、というか、ほんのすこし。
本当に、ほんの少しですよ。強がりとかじゃなくて、本当にほんの少し、レイのことが心配になる。
と、よけいに「ほんの少しじゃないだろ」と疑われたところで、今回の私の話は終わりになります。
みんなも、夢を追う乙女になりなさいっ。
ビーメイデンよ。
Q ・・・・・・・・
私 ・・・・・・
Q あ、終わったの?
私 あなたのせいで、まだ終わりませんけど、一応終わりですよ。
Q もっと、上手くまとめられなかったの?まあ、確かに、前回も「迷子にさせた」みたいな投げやりな終わり方だったけれども。
私 終わりですよ。でも、まだおまけの話があるんで、正確にはまだですけどね。
Q まだあるの?じゃあ、私が悪いみたいになったじゃないの。
私 だから、そうやって自分が悪役になっていることを他人の性にして、他人を悪役にしようとするのやめてもらえませんか?
Q あ、はいはい。そうですね。黙ってりゃよかったんでしょ?あんたもさっき言ってたけど、私がいなかったらこの物語のツッコミ役はどうするつもりなの?
私 それは、読者がツッコむから、本来はいらないんですよ。
Q 読者の代わりなの?
私 代わり、というか、共感してもらうためにって感じですかね?
Q まあ、別にいいわ。続きがあるのね?
私 まあ、ちょっと待ったらすぐにチャプターが切り替わりますから、待ってて下さい。
Q はいはい。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「もう、遅いじゃないっ」Qまだ、あっ。
私 始まってるんですけど、・・・・・いいですか?
Q ・・・・・ああ、はいはい。そっちがややこしいんでしょ?はい、どうぞ。すいませんね。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
また見てね




