5 「ケーキ屋」
学院街の石畳は午後の太陽に焼かれて熱を帯びていた。小櫻は八千代の袖を引っ張って前へ進み、広袖のシャツが袖口の辺りでぴんと張り、脇に挟んだノートが一歩ごとに揺れて腕のくぼみから滑り落ちそうになっていた。
八千代:「小櫻ちゃん、先生の腕が君に引きちぎられそうだよ。」
小櫻は振り返らず、書包の肩紐が肘から手首へ滑り落ち、端のふわふわしたキーホルダーが足並みに合わせて空中で揺れ、揺れては止まり、また揺れた。
小櫻:「先生、歩くのが遅すぎるよ——」
石畳の両側の店々の看板には様々な光る魔法の小物が掛かっていて、小櫻の頭はばね仕掛けのように左右に回り、どの店も一目見ずにはいられず、店先の猫は二度見した。髪の先が八千代の顎を何度も何度も掃いた。
小櫻:「先生はどの店? あそこ? あそこ? あっ、あの店の前に猫がいる——」
八千代はもう片方の手を挙げて指そうとしたが、途中で小櫻がまた方向を変えた。広袖の垂れた部分が八千代の前腕を滑って通り、珠のように白い皮膚が一筋露わになり、街の光の下で何かに軽く揺すられたあとでようやく光を返すような輝きを放っていた。
八千代:「そこじゃない。私の手を放してくれないと指せない——」
小櫻:「だめ。放したら逃げちゃうから。」
八千代:「先生はいつ逃げた?」
小櫻:「予防措置。」
八千代:「そんな言葉、どこで覚えたの。」
小櫻:「先生の先月の授業。」
八千代が反論しようとしていた息がそのまま喉に詰まり、銀髪の先がほんの少しピンクに寄ってまた戻り、耳の先がわずかに赤くなった。団長は二歩後ろを歩いていた。一直線に——小櫻のジグザグの道がすべてのショーウィンドウを避け、八千代は引っ張られてジグザグについていくが、団長の足元の線は一ミリも曲がらず、この移動劇の中で唯一の参照軸のように見えた。ソフィアは団長の四歩後ろ——廊下では本来八歩だった。彼女は自分に、学院街は人が多くて押されたから四歩に縮んだのだと告げていた。とにかくこの側の石畳はこれだけ広くて、隣は別の店の入り口に寝そべる猫で、猫が道を塞いでいるから仕方なく四歩なのだ、自分が縮めたわけではなく、押されたのだ、猫のせい、人ごみのせいで、自分とは関係ない。
小櫻が突然止まった。
人鎖全体が急ブレーキ——小櫻が止まる→八千代が後ろに引きずられて一歩よろける→団長の足先が八千代の踵にほとんど突き当たる→ソフィアは最後の二センチで足を止めたが、身体の勢いは止まらず、吸い込んだ息が喉に引っかかりそうになり、喉の奥で出かけた咳を無理に飲み込み、足の裏が石畳の上で半インチ後ろに滑り、踵が後ろの少し高い石に当たって極めて小さな「かっ」という音を立てた。
ショーウィンドウの一番上には小櫻の頭くらいの大きさのいちごのタルトが置いてあり、たわわに実ったいちごが一粒一粒花のように並び、一番上の赤いいちごが微かな魔法でそっと光り、ぴかっ、止まって、またぴかっ、と光るリズムが小櫻の息を止めた呼吸とぴったり合っていた。
小櫻の瞳孔が広がった。
八千代:「ここだよ。」
小櫻:「先生、大好き。」
八千代:「愛してるのはいちごのタルトでしょ。」
小櫻:「そう。いちごのタルトが先生のおごりだから先生が好き。」
八千代:「論理的には通ってるけど、感情的には傷つくんだけど。」
ソフィアの喉がさっきの咳を飲み込んだばかりで、肺にまだ吐ききれていない息が残っていた。彼女は眉を寄せて顔を横に逸らした——逸らし方が強すぎて、踵がまた後ろの石に当たって二度目の「かっ」、今度はもっと小さく、もっと気まずい音がした。彼女は慌てて腰を伸ばし、「私は咳なんかしてない」という姿勢に整え、半息吸い込んで、いつもの冷静な声で場面を立て直そうとした。あの、前の人の踵にほとんど当たってしまった小さな不始末、あの情けない「かっ」、喉に詰まったあの息、全部一言で片付けてしまおうと。
「……四人でケーキとか——」
彼女はまだ「太」の後ろの言葉を選びきれていなかった。
「すごくいいよね!!」
小櫻は縄から解き放たれた小型犬のように飛び出してきて、五本の指が一気にソフィアの手首を捉え、親指が正確に手首の骨の内側、普段誰も触れない柔らかい部分に押し当てられ、残りの四本の指が強くはないが整然と絡みついた。動作が速すぎてソフィアの反射神経が驚くか怒るかを決める前に、手はすでに半歩連れ去られ、全身の重心の半分がその五本の指に軽々と奪われていた。
「あなた——放して——私は行かないって——」
ソフィアの文は三回切られた糸のようだった。どの部分も違う方向に行きたがり、一つ目は小櫻を叱り、二つ目は一歩引こうとし、三つ目は自分はケーキが嫌いなわけではない、ただ三秒でスイーツ店に引きずり込まれるような人間だと思われたくないだけだと説明したかったが、すべての方向が同時に走り出した結果、どれも出口へ辿り着けず、三つの文が喉の中で互いに足を引っ張り合い、絡まって出てこなかった。
「何を食べる? チョコレート? それともいちご? あっ、あれ見てあれあれ、金色の粉がかかってるやつ——」
小櫻は全く聞いていなかった。視線はすでにショーウィンドウの二段目に飛び、金粉が撒かれたチョコレートのムースに飛び、ソフィアの顔に戻って反応を確認し、またムースに戻り、下の段のフルーツのミルフィーユに飛び、目が点火されたばかりの小型発光器のように輝きながら指さし跳ね、ソフィアの手首を掴む五本の指は一瞬たりとも緩まなかった。一段跳ぶごとにソフィアの身体が半歩前に連れていかれ、敷居はこうして彼女の靴先で不意にまたがってしまった。
「人の話、聞いてるの!?」
ソフィアの声が思わず一段高くなった。自分が高音を出した瞬間、ますます気まずくなった。
小櫻はようやく顔を戻し、首を少し傾げ、目には純度の極めて高い困惑が浮かんでいた——彼女は本当に記憶を検索して「さっきこの人が何て言ったっけ」と確認し、完全に間違った結論をとても真剣に導き出していた。
「聞いてるよ。」彼女は言った。「四人でケーキ食べるの、すごくいいって言ってた。」
ソフィアの顎が落ちそうになった。
「私は、太——」
彼女はそこで詰まった。
「太」の後ろに何を繋げばよかったか。太多? 高すぎる? 変? 学院の同級生に見られて半月は噂にされるような場合? どの選択肢も説明が必要だった——「太多」なら量を気にする理由を、「高すぎる」なら誰が払うかという気まずい問題を、「変」ならどこが変なのかを、「見られる」なら誰に見られたくないのかを——そして彼女はどれも説明したくなかった。なぜなら説明の次の言葉は小櫻の次の追及の始点になり、小櫻の質問は目がなく、彼女が一番触れられたくないところをまっすぐ突いてくるから。
「太……」彼女はもう一度試した。今度は音さえも選べず、喉から風船の空気が抜けるような小さな音が漏れた。
店の入り口の風鈴がもう一度ちん、と鳴った。
八千代が外から入ってきた——さっき路地角で露天商に道を聞かれ、方向を指し示し終えて振り返ったときに見た光景だった。小櫻の五本の指がソフィアの手首を掴み、ソフィアの半身が店の中に引きずり込まれ、口を開いているのに「太」の後ろで文が組み立てられず、まるでページを半分めくったところで風に押さえつけられた本のようだった。
八千代の足が半拍止まった。
彼女の口角が極めて小さな弧を描いてゆっくりと上がった。ちょうどいい温度で出されたお茶を味わうかのような、ゆっくりとした上がり方だった。その弧には「なるほど、外から見るとこういうことだったのか」という微かなものが混ざっていた——彼女は自分が百二十回経験した光景を、初めて傍観者の位置から再生していた。彼女の銀粉グラデーションの髪が店の入り口の光の下で一瞬光り、髪先のピンクがそっと半色階跳ね上がり、情緒の晴雨計が勝手に天気を報じていた。
彼女は声をかけず、ただ静かに敷居をまたぎ、入り口の小さな傘を傘立てに掛け、発酵中の何かを邪魔しないようにゆっくりと動かした。
それから店内を見上げた。
「……え?」
団長はすでに窓際の四人掛けの席に座っていた。
椅子は引き出され、コートは隣に畳まれて置かれ、メニューは手に開かれ、水はすでに店員によってグラスに注がれ、グラスの壁を水滴が今まさに滑り始めていた。彼はもうしばらく座っていたらしく、メニューを一ページ目から三ページ目までめくり、いちごのタルトの値段を見たときに眉を一度上げてまた下げていた。
問題は、彼はついさっきまで人鎖のいちばん後ろを歩いていたということだ。
八千代とソフィアは同時に彼を見て、同時に目を瞬かせ、同時に二人があまり認めたくない結論に達した——この人はどんな経路で、どんな隙間で、どんな彼女たちが見逃した瞬間に、ざわめく甘い匂いの洋菓子店を通り抜け、一番角度が良く、視界が広く、ショーウィンドウと入り口の両方を見渡せる位置を選んで、静かに腰を下ろしたのだろうか。
小櫻だけは何の問題も感じていなかった。
「——団長、そこに座るんだ——」彼女は手を振り、ソフィアの手を掴んだままそのテーブルの方向へ足を進め続けた。「ソフィア、こっちこっち——えっ八千代先生も来て——いちごのタルト!! あれ!!」
ソフィアは三歩連れていかれてから、自分が連れていかれたことに気づいた。
彼女は振り返って八千代を一目見た——その目にははっきり「ちゃんと彼女を止めてって言ってたのに」という意味が込められていた。
八千代はとても優しく、とても無邪気で、まったく止めるつもりのない笑みを返した。
ショーケースは少しやりすぎなくらい長いガラスの長方形で、店入り口からレジ前まで一直線に伸び、並んだケーキが冷たい光の下で静かに光っていた。いちごは赤すぎて本物らしくなく、ピスタチオは緑すぎて本物らしくなく、チョコレートは黒くて光を反射して鏡のようで、どれも「これは食べ物ではなく、ただ選ばれるのを待つ綺麗な何かです」と装っていた。
小櫻はまずガラスにへばりついた。
歩いてから止まるという文明的なへばりつき方ではなく、体ごとぶつかるような、鼻先がガラスまで睫毛一本分の距離しか残っていないへばりつき方だった。両手のひらが冷光の下にぱっと貼りつき、ガラスに彼女の開いた口の形が映り、中の熱気が吐き出されるたびにガラスが少し曇った。
「これ!」彼女はガラスに指を突き、ガラスがどん、と音を立てた。「違う、これじゃない! 違う——先生、これは何? 上の緑のやつ。」
八千代がゆっくり近づいてきた。
彼女はガラスにへばりつかない。ただ小櫻の横に立ち、身体を少し傾けて頭を斜めに下げ、小櫻の指が差している一マスに視線を落とした。耳の先がわずかに前へ傾く——その角度は大人が子供をあやす角度ではなく、本気でこのケーキが何かを確かめている角度だった。
「ピスタチオ。」
「美味しいの?」
「君はどう思う。」
「わからないから先生に聞いてるんだよ。」小櫻は頭をこちらへ回した。回し方が速すぎて、前髪が一束ごと横へ払われ、八千代の鎖骨の下の薄いシャツの襟元に掃いた——ただの一度、払って、戻って、彼女は全く気づいていなかった——八千代の薄いシャツがその半秒の間に髪の先で小さな弧を描いて持ち上がり、また落ちた。八千代自身の指が腰の辺りで少し動いた。とても軽く、何かを押し戻すような動きだった。そしてすぐに何事もなかった。
彼女の視線はすでにショーケースの一番右端へ滑ていた。
ソフィアは小櫻の半歩後ろに立ち、腕を胸の前で組んで、顎をわずかに上げていた。その顎を上げるのは彼女の定番の姿勢で、褐色の肌と引き締まった肩と合わせて、まるで自分から遠く離れた展示を観察しているように見えた。視線は左端の列から——チョコレート、抹茶、レモンタルト、ピスタチオ——少し止まって——そして続いて——オレンジ、チーズ——そして中央の一マスに戻った。
いちごのタルト。
彼女の視線はその一マスで、他のどの列よりも一拍長く留まった。
じっと見つめているわけではない。見つめるのは決めた動作だった。ただ移さなかった——その半秒の遅れは息を吐くのを忘れたかのようで、いちごの先端に垂れた一滴の透き通ったシロップが冷光を反射し、彼女の目は その一滴のシロップの上でほんの半秒余計に留まり、そして何事もなかったかのように次のマスへ滑っていった。
八千代はソフィアを見ていなかった。
八千代の視線は一番右端に留まっていた。
「あれ。」彼女は言った。
一番右端のあの一切れは濃い色のチョコレートで、表面が明るすぎてガラスケース全体の冷光がその上で滑り、隣に斜めに薄く透き通ったキャラメルの欠片が刺さっていた。キャラメルの欠片の縁は不規則で、誰かの正確な指で割り開かれたかのようだった。
「これは大人の味だよ。」
「大人って? 私は大人だよ。」
「うんうん。」
八千代の「うんうん」はとても平坦で、流暢で、争うつもりのない響きで、風が木の葉の上を過ぎるような滑らかさで、小櫻は自分があしらわれたことに全く気づかず、「そうでしょ?」と余計に一言聞いてしまった。
「うんうん。」
「え? 先生、あなた——」
「うんうん。」
店員はレジの後ろに立ち、すでにトングを手に取って八千代の注文を待っていた。八千代は彼女の方を向き、速くもなく遅くもなく言った。
「いちごのタルトを一つ、ピスタチオを一つ、このチョコレートの——」
視線がそのときようやく流れた。
ソフィアの顔の上を半秒だけ掠め、また下がって、いちごのタルトの一マスへ滑り、店員のところへ戻った——全行程が自分の腕時計を見るかのように順調で、途中に「何かを確認している」と解釈できるような停頓は一切なかった——
「——もう一ついちごのタルト。」
ソフィアの胸の前で組んだ腕が少し強くなった。
「えっ、二ついちごのタルト?」小櫻の頭がすっとこちらを向いた。「誰が私と取り合うの?」
「取り合ってるんじゃない。」八千代は言った。「四人四つでちょうどいいでしょ。」
その言葉はあまりに自然に落ちた。
「四人」という三文字が発せられたとき、どんな停頓もなく、どんな問いかけもなく、相手が「いや、私は」と言えるような余白もなかった——語気は今日が水曜日だと言っているかのように平坦だった——
「私は——」ソフィアが口を開いた。
そして詰まった。彼女は口を閉じた。
口角を内側に少しすぼめ、顔を窓の外へ逸らし、首筋の褐色の皮膚がそれについて少し緊張した。
八千代は彼女を見ていなかった。八千代は店員とケーキを皿に盛るか包むかを確認していた。
テーブルは窓際だった。四人掛け、木製、角が少し丸く削れ、椅子は座ると軽く「いー」と鳴る種類のもの。団長は一番奥に座り、背中を壁に預け、入り口の方を向いていた——その位置は誰かが割り振ったものではなく、彼がただ歩いて座っただけで、まるで最初からそこに座ることを知っていたかのようだった。
小櫻がばん、と彼の向かいに座り、椅子ごと前に五センチ押し、テーブルの脚が床で小さな音を立てた。
「ソフィア、ここここ!」彼女は右側の椅子を叩き、座面が震えるほどだった。
ソフィアが近づいていった。
彼女が椅子を引く手はとても静かだった。椅子をテーブルの下から引き出したとき、彼女は少し余分に引いた——普通に引くより五センチ余分に——その距離は「もっと近くに座って」と呼ばれるほど近くはなく、ちょうど肘を下ろしたときに小櫻の肘に触れない程度に遠かった。座る姿勢は背筋を伸ばし、太ももを揃え、足首を交差させて椅子の下に隠した。
八千代は団長の隣に座った。
彼女は椅子を引かなかった——片手で椅子の背もたれを支え、体を軽くひねってそのまま腰を下ろし、右脚を自然に椅子の上に組み、左脚はまだ垂らしたまま、まるで自分の家のリビングのソファで座り直すかのように、そして袖口から薄いシャツの下摆を軽く整えた。あまりに小さな動作で、まるで見えない糸を払っているかのようだった。
店員がケーキを運んできた。
いちごのタルトが小櫻の前に——「!」——二つ目のいちごのタルトがソフィアの前に。ピスタチオが八千代の右手側に。チョコレートの一切れが団長の方へ押し出され、キャラメルの欠片が冷光に一瞬光った。
ソフィアは頭を下げて自分の前のいちごのタルトを見た。いちごの先端の一滴のシロップが店内の暖色の灯りの下で別の光を屈折させ、ショーケースの中より柔らかかった。彼女のフォークはまだ手に取られていなかった。耳の先が少し赤い——でもそれはさっき入ってきたときの冷気のせいかもしれない。
「いただきます——!」小櫻はもうフォークを下ろしていた。
小櫻のフォークが垂直に押し下げられ、いちごのタルトが切り開かれる瞬間にむにゅっとした音がして、クリームが側面から一筋押し出された。彼女はその軌跡を観察する忍耐がなく、大きな塊をそのまま口に詰め込み、頰が片側だけ大きく膨らんだ形になった。
「ん——!! おいしい!!」
ソフィアは向かいでフォークの角度を少し調整した。フォークの歯をいちごのタルトの中心に合わせ、垂直に切り込み、切り口は実験室の標本スライスのように整っていた。無表情。一片目を口に運び、五回噛んで飲み込んだ。続いて二片目——二片目は一片目より少し大きく、口に運ぶ速度も半拍速かった。彼女自身は気づいていないだろう。
「じゃあこうしよう、」小櫻のフォークはすでに自分の皿の上で回転し、クリームがフォークの先から一滴飛んでテーブルクロスに落ち、誰も構わなかった。「私の半分のいちごのタルトと、あなたの半分のいちごのタルトを交換する。」
ソフィアのフォークが宙で止まった。
「……それ、同じものじゃない。」
「違う。」
「どこが違うの。」ソフィアの眉が一ミリ下がった。「同じ店、同じ商品、同じ値段——」
「私のほうがおいしい。」
「どうしてあなたのほうがおいしいの。」
小櫻のフォークが自分の皿を指し、表情は真剣でほとんど荘厳で、まるで何かの学術的声明をしているかのようだった。
「だって私のなんだもん。」
ソフィアの唇が二度動いた。まるで中国語の語彙の順序を並べているようで、並べ損ねた。
「That doesn't make any sense.」
向かいの八千代の肩が少し震えた。団長の手の中のコップが二センチ上がった。
「それで、交換する?」
小櫻はソフィアが言語を切り替えたことに全く気づかず、フォークで自分の皿から一切れのケーキをすくい、中線を越えてソフィアの皿の上に落とした——落点は練習したかのように正確で、ケーキの側面にくっきりした、半円形の、歯の圧痕のある凹みができていた。
ソフィアは頭を下げてその一切れを見た。二秒間。
「上にあなたの歯型がついてる。」
「うん、」小櫻は頷いた。「それが私のものだという証明。」
八千代は顔を手のひらに埋め、肩を小刻みに震わせながら、必死に堪えようとしているがあまり成功していない鼻息を漏らしていた。団長のそのコップはすでに下半分の顔を完全に隠し、コップの縁が鼻先にあたり、中の水は一口も飲まれていなかった。
ソフィアのフォークが皿の縁で一度軽く叩いた。彼女はその歯型のついた一切れを改めてフォークに載せ、来た道をそのまま小櫻の皿に戻し、小櫻がさっき置いてきたときよりさらに整然と置いた。それから自分のあの完璧ないちごのタルトの側面から新しく一切れを切り——フォークは垂直、角度正確、切り口は整然と——フォークに載せ、中線を横切って小櫻の皿の上に置いた。
「交換するなら、きれいなのを交換しましょう。」
彼女の耳の先が灯りの下でとても薄いピンク色だった。声は教科書の文を読み上げるかのように平坦だった。
小櫻はその新しい一切れを見て、目が輝き、フォークがもう突き刺していた。
「おいし——い!」
小櫻のその「おいし——い!」がまだ空気の中に揺れている中、いちごのタルトのクリームが彼女の口元に少し付着していたが、彼女は拭かず、フォークで次の一切れをすくい、口を合わせたときに柔らかく、詰め込まれたような音を立てた。ソフィアは自分のもうぬるくなった水の入ったコップをコップの底に沿って半回転させ、指先でコップの縁を滑らせた——ガラスの縁は思っていたより薄く、手の甲の毛が店内の冷気に吹かれて軽く立った。胃の中にはさっき食べたクリームと砂糖の塊がまだ残り、甘さはだいぶまぎれ、別のものを飲みたくても何が欲しいのかわからず、それは言葉にしにくい空白だった。
そして団長が椅子から立ち上がった。
人はカウンターの方へ歩いていった。ソフィアの視線はその肩の動きについて少しだけ——ただ少しだけ——持ち上がり、すぐに自分の手の中の水のコップに引き戻された。八千代は顎を手に乗せ、指の関節が自分の頰に押し当てられ、目を団長の背中へ送り、笑いも眉を上げることもなく、ただ彼がカウンターの前に立ち止まり、指でガラスケースを指し、カウンターの後ろの四角い鉄の缶を指し、口が二度開閉するのを、誰も聞き取れないまま見ていた。
小櫻は頭を上げなかった。彼女は最初のいちごのタルトの一番上のいちごと格闘中だった。フォークを突き刺したときにいちごが丸ごと滑ってしまい、彼女は「あっ」と言って指の腹でその粒を押さえ——指先に少し赤い汁が付着した——そして丸ごと口に詰め込み、頰を膨らませながらとても真剣なうなり声を立てて噛んでいた。店内のスピーカーで流れていた軽快な曲がちょうどこの一秒で間奏に変わり、ピアノの鍵盤が三度叩かれてまた止まり、空気はこの隙間でほんの少しだけ前より静かになった。
団長が戻ってきたとき、手にはトレイを載せていた。
いちごのタルトが小櫻の前に——小櫻のフォークはすでにそちらを向いていた。彼女は何が起こったのか頭を上げるより先にわかっていなかった。ピスタチオ味の一切れが八千代の隣の空席に——八千代は顔を支える手を動かさず、口角の辺りがただ淡く曲がっただけだった。彼女の目は団長の手からその薄緑色のケーキへ、そしてまた団長へ戻った。最後のほうじ茶の入ったカップが、軽く、しかし確実にソフィアの前に置かれた。
カップの口からはそれほど目立たないがはっきりと見える白い湯気が立ち、茶色は琥珀色を透かし、カップの外側には水気が今まさに凝り始め、一滴まだ形になっていなかった。
ソフィアはそのお茶のカップを一秒間見つめた。
「……私はこれを頼んでない。」
彼女自身にもわかるほど、その声は想像よりずっと小さかった。
小櫻は口の中がいちごのタルトでいっぱいで、頰を膨らませ、フォークを宙に浮かせたまま——
「ん——団長はいつもこうだから、気にしなくていいよ——」
すべての音節がクリームといちごのタルトの層を通してむにゃむにゃと押し出され、語尾は新しくすくい上げた一口で途切れ、彼女はとても自然に食べ続け、まるでただ「太陽は沈む」という程度の事実を説明しているかのようだった。
団長は答えなかった。彼は自分の席に戻り、トレイをテーブルの端、壁側に立てかけ、手を自分のずっと前に冷めてしまったコーヒーのカップへ伸ばし、何事もなかったかのように振る舞った。
ソフィアはそのカップに手を伸ばした。
指先がまずカップの壁に触れた——熱い——思っていたより少し熱い。彼女の指は無意識に半センチ縮み、空中で半拍止まり、何かに軽く噛まれたかのようだった;それからまた落ち、今度は握る位置を少し上へずらし、カップの中央部分の一番熱い輪を避け、指の腹を口に近い少し冷めた輪に貼りつけ、掌とカップの壁の間に薄い空気の層を残し、その熱がその空気の層を通ってゆっくり皮膚に染み込むようにした。一度に押し寄せてこないように。
彼女はカップを口元へ運んだ。
ほうじ茶の香りは思っていたより濃厚だった——焙煎された、キャラメルのような香ばしさのある、甘くない、暖かい熱。唇がまずカップの縁に触れ、それからお茶が——飲み下したその瞬間に、喉が熱で焼かれるような線と胃の中の甘ったるい空白がぶつかり合い、熱が内側から甘さを押しやって、きれいに空いた場所を作った。その場所は最初からそこにあったのに、ただ彼女自身がそれまで気づいていなかっただけだった。
彼女はカップを下ろす動作をとてもゆっくりとした。底がテーブルに当たって大きな音を立てないように。
そして——
それはとても微かな位置の移動だった。ため息ではなく、緩むでもなく、肩甲骨が椅子の背もたれに当たっていたその小さな筋肉が自分から零コンマ数ミリ緩み、肩の線がそのせいで少し低くなり、シャツの襟元がそれについて少し動いてまた止まった。まるでずっと気づかれていなかった、引きすぎていた結び目が、そっと自分で半回転緩んだかのようだった。
八千代はそれを見ていた。
彼女はまだ顔を支えたまま、何も言わず、ただその頰に押し当てていた手の、人差し指が自分の頰骨の上でそっと一度動いた——誰かのためにそっと一票を記録するかのように。
小櫻はもう二切れ目のケーキの底まで掘り進めていた。
窓の外に動きがあった。
同じ制服を着た三人の学生がガラスの外を通り過ぎ、歩道の上で半拍足を止め、一番前の者がわずかに首を傾げて店内を覗き込んだ——ソフィアの視線が捉えたのはその人の目ではなく、口だった。その口が一つの音節を発しようとしており、唇がまず小さく丸く前に突き出され、次に左右に引かれ、それから舌先が上下の歯に軽く触れた——ソフィアはその口が二つ目の音節を完成させる前にその単語全体を読み取った。なぜならその単語は彼女自身の名前で、彼女の舌は幼い頃から三つの言語でその単語のどんな口の形も識別するよう訓練されていたからだ。
隣の者も見た。
その女の子の眉がまず上がり、唇がわずかに開いて笑おうとしたが笑いきれず、最後に半分だけ言った——「彼女まで——」——後ろの部分は歩道の距離に飲み込まれたが、ソフィアの脳はすでに十数種類の可能な尻尾を自動で補完し、どの尻尾も彼女の肩を一センチ後ろへ縮ませた。その一センチの縮みが、茶カップの縁に置かれていた右手を一緒に離れさせ、指が空中で零コンマ数秒留まり、それからきちんと膝の上に戻され、掌を下に向け、十本の指を揃え、幼い頃から何度も練習してきた座り方の授業のように。
小櫻は窓の外に全く気づいていなかった。
彼女は自分の前の新しいいちごのタルトをじっと見つめ、フォークを塔の一番上の最もふくらたいちごに向け、手首を一ひねり、いちごを底の小さなカスタードソースごと正確に抉り出し、そしてそのいちご——丸ごと、一切分けず——ソフィアのほうじ茶の隣の小さな皿の上に置いた。聞かず、頭も上げず、ソフィアが反応したかどうかも見ず、置き終わるとすぐに手を引っ込め、自分の三切れ目のケーキを掘り続けた。
「食べないの?」小櫻は口に物を詰めたまま、はっきりしない声で聞いた。
ソフィアは頭を下げてそのいちごを見た。そのいちごは彼女の皿の中で本来より一回り大きく見え、赤すぎるほど赤く、カスタードソースが下に小さな黄色い雲のように積まれていた。
「……あんまり食べたくない。」
小櫻は「おー」と言い、それから自分のあの丸ごとの皿を端に持ち上げ、ソフィアの方のテーブルへそのままずらしていった。二つの皿の縁が触れて小さな「こつ」という音を立てた。
「じゃあこれ、一緒に食べよう。」
言葉が終わるより先にフォークが飛び立った——小櫻は完璧な一切れのケーキを切り、一粒のいちごごと、フォークを半分宙に持ち上げ、ソフィアの口元へ直接運んだ。角度が非常に標準的で、初めて人を餌付けするものとは思えない角度で、まるで彼女が以前同じ角度で誰かに十回八回餌付けされた経験をそのままコピー&ペーストしたかのようだった。
「何を——put that down——」
ソフィアの母語が英語の音節で滑り出たのと同時に、彼女の右手はすでに膝から離れ、そのフォークが彼女の唇の前方二センチのところで止まったとき、伸ばして——押しのけるのではなく、確実に小櫻の手首を捉え、そして下へ、押し、圧し、フォークの高さを自分の口の真正面に正確に調整した。高すぎず低すぎず、顎を上げたり下げたりしなくて済む高さに。手首に触れた感触は温かく、自分の手より少し熱く、脈が指の腹の下で一度跳ねた。たった一度、速く、張りつめていた弦を弾かれたかのようだった。
「だめなの?」小櫻は首を傾げた。「すごくおいしいよ。」
ソフィアは答えなかった。ただ口を開け、その一切れのケーキを噛み取った——速く、フォークの金属面が下唇を掠めたその零コンマ数秒で彼女はほとんど温度を感じず、ほんの少しの冷たさだけを感じた。続いてケーキ自体の甘さとイチゴの酸味の境界が舌の上で弾けた。噛むとき彼女の目は窓の外を見つめ、下顎の線が硬く張っていた。あの三人の制服の学生はもう角を曲がって見えなくなっていたが、彼女の視線はその角のところにまだ留まっていた。
「おいしいでしょ。」
「……まあまあ。」
八千代は向かいで見ていた。指はまだ頰骨に押し当てられたまま。口角が極めて浅い角度で上がった。彼女自身も気づいていないほど浅く、そして彼女は静かに自分の前の一欠片のピスタチオケーキをフォークに載せ、フォークの先を小櫻の方へまっすぐ向けた。
「小櫻ちゃん、」彼女の声はいつもののんびりしたお姉さん周波数だった。「先生、気が変わったわ。大人のやつも、分けてあげる。さあ、口開けて。」
「んあ——」
小櫻の口がその「あ」の音を引き伸ばし終えないうちに、丸ごとケーキで満たされ、ピスタチオの緑が彼女の下唇の角に付着し、彼女は二度噛んで、目を一瞬見開いた。
「ん!! おいしい!! いちごのとは違う——なんか、なんか——大人の味!」
「ほらね。」八千代はゆっくりフォークを引き戻し、その「ほらね」をまるで一章分の歴史の授業の結論のように言った。
小櫻は咀嚼しながら振り返り、またいちごのタルトを一切れフォークに載せ、迷いなくソフィアの口元へ運んだ——二口目。
ソフィアの手は今回は上がらなかった。フォークはすでに口元にあり、高さはちょうどよく、小櫻は明らかにさっき押し下げられた座標を覚えていて、その座標から直接出発していた。ソフィアの唇はフォークが所定の位置に来た瞬間に開き、動作が脳より一拍速かった。フォークの先の金属面が下唇の内側に触れたその一点の冷たさを、今回ははっきりと受け取った。そしてケーキが口に入り、彼女は噛み始めた。
噛んでいる途中で自分が何をしたのかに気づいた。
彼女はさっき、別の人に口を開けて食べさせてもらった。そして二回目で、二回目は手腕を押さえられなかった。つまり彼女の身体はこの動作を学習し、記憶していた。
ほうじ茶のカップが、意識が戻った次の瞬間に彼女の左手で掴まれ、全体が持ち上げられ、下顎の前に掲げられて口を隠した——飲むためではなく、カップの縁が彼女の唇からまだ半センチの空気を残したまま、そこに掲げられ、小さな磁器の盾のように。
「熱い?」小櫻が瞬きしながら聞いた。
「……うん。」
声はカップの後ろからむにゃっと出て、短い一音節で、尾音が磁器の内壁の中で小さく震えてから消えた。
そのお茶のカップはもう十分置かれていた。
熱くない。
「もういいわ、」八千代はノートを閉じ、指の腹で表紙を二度叩いた。「先生、本当に授業の準備に行かないと。」
「え——」小櫻はすぐに声を長く引き、椅子がまだ温まらないうちに体をテーブルへ倒し、顎を広げた練習帳にぶつけてむにゅっとした音を立てた。
八千代は手を伸ばし、手のひらで小櫻の頭の上で軽くも重くもなく一度叩き、掌でその栗色の髪を押し潰してから弾き返した。「あなたはまだ自習があるでしょ。早く戻りなさい。」
「うぅ……」小櫻は頭のてっぺんを揉みながら体を起こし、髪が一房跳ねて平らになっていなかった。まるでさっきの一撃がまだそこに貼り付いているかのようだった。彼女は二度揉んでも平らにならず、諦めて体ごと向かいを向いた。「ソフィア、午後授業ある?」
ソフィアの視線がカップの縁から半インチ上がり、少し留まってから小櫻の顔に落ちた。
「……ある。」
「じゃあ一緒に歩こう、ついでだし。」
「私の教室がどこにあるか知ってるの?」
「知らない。」
「じゃあどうしてついでってわかるの。」
「歩けばわかるでしょ。」
ソフィアは彼女を見て、唇を一度すぼめてから緩めた。
「……Whatever.」
彼女は立ち上がった。椅子の脚が床に短い音を引きずった。皿は空で、フォークは三時方向に傾き、カップの横に小櫻が朝置いたあのいちごがぽつんと小さな皿の上に横たわり、クリームは完全に溶けて、磁器の面に薄い薄黄色の染みのように広がっていた。
ソフィアは頭を下げてそのいちごを一目見た。
彼女は手を伸ばし、拾い上げた。
口に放り込み、歩き出した。
小櫻は半秒固まってから跳ね起き、書包の紐が肩からまた肘へ滑り落ちたが、彼女は直さず、そのままそれを揺らして追いかけて出て行き、風鈴が何度もちん、と鳴らされた。
ケーキ屋の中に残ったのは団長と八千代だった。
八千代はノートを脇に挟み、団長の椅子の背もたれの前を通り過ぎるときに半歩止まった。
「あなたのギルドね——」
尾音が半秒空中に留まった。
「——きっととてもにぎやかなんでしょうね。」
団長は立ち上がり、椅子をテーブルに寄せ、ドアのところまで歩いて少し止まった。振り返らなかった。
「うん。」
風鈴がもう一度鳴り、ドアが閉められた。
八千代は頭を下げてテーブルを見た。団長の皿の縁にキャラメルの欠片が横たわっていた。深琥珀色に焼かれ、縁が薄くほとんど透き通るほどで、団長は最初から最後まで一切触れていなかった。団長はキャラメルを食べない、八千代は知っていた。
彼女は二本の指でそれを摘み上げ、口に放り込んだ。
パリッ。
甘い。
彼女はノートを手に持ち、歩き去った。




