王城での死闘
何故か王城に連れていかれてしまうアヴァルでした。
知らないところで勝手に話が進んでますね。
着いた場所は王都の真ん中、アミス城だった。
城に入城してまだ降りずに少し馬車に乗って、やがて馬車が止まった。
馬車を降りて待っていたのは立派な軍服を来た大きな男に人だった。
「ロイ様、ファリン様お待ちしておりました」
軍服の男の人にロイお兄ちゃんとファリンお姉ちゃんが付いて行くので一緒に行こうとしたら違う軍服に人に止められた。
「君がアヴァル君だね?、バルテクス様から聞いてるよ?、君はこっちだ」と二人とは違う場所に連れて行かれる。
連れて行かれた場所は広い広場でそこは騎士達が訓練していた場所だった。
「では、まず俺の自己紹介だ、俺の名前はエディオンダ、みんなエディと呼んでいる、よろしく」
エディさんが握手をして来たので少し怖かったけど手を出して握手をしてみた。
「アヴァルです、よ、よろしくおねがいします・・・」
手を握り握手をするとブンブンと上下に振られる。
エディさんに何故ここへ連れてこられたかを聞く前に突然木剣を渡され、隣にエディさんが立つと。
突然素振りをする事に・・・。
「何故?」と思うけど聞ける感じでは無かったのでとりあえずひたすらエディさんを見て真似てみた。
ひたすら夢中で着いて行く。
昨日バルテクス師匠とファリンお姉ちゃんから身体強化をしながらの訓練が役に立った。
何時の間にか身体強化をしたままでいられるようになっていた。
「お、着いてくるか、なかなかやるね」
エディさんが素振り辞めたので僕も手を止める。
ふと顔を覗かれエディさんが笑うと周りに声を掛ける。
「これから新人入団試験を行う!、参加出来るものは参戦せよ!」
そっか、入団試験があるんだと周りを見渡したら僕以外皆んな騎士団に人だった。
「僕だけ?」
「そう!君だけだ!頑張って合格しよう!」
にこやかに良い笑顔で声を掛けられても・・・。
周りを見渡しても本当に僕だけらしく、どうみても勝てそうに無い人が何人も集まってくる。
「えっと・・・、どうしたら・・・」
「ん?、これからこいつらと撃ち合うだけだから、そんなに緊張しなくても大丈夫」
またしてもにこやかな笑顔で返される。
こうして受難が始まった・・・。
◇
最初の一人からかなり激し打ち込んでくる。
何とか受け止めるこれも身体強化のおかげ。
重い一撃を何とか止めた事で周りから歓声が上がった。
何度か受けている内に手が痺れて持っていた木剣を落としてしまう。
どうして良いか分からずひたすら受けていたんだけど、何故かイラっとして来た。
何で勝手に連れて来られてこんなにやられないといけないのだろうと・・・。
「段々イライラしてきた・・・」
思わず目の前に居たので無自覚で拳を振りぬく。
入れられた騎士が腹を抑えて悶え苦しんでいる。
今の一撃で周りの空気が変わったのが肌で感じた時、どこからか大きな声が聞こえてきた。
「アヴァル!、君は剣を持たなくて良い拳でその実力を示せ!、騎士達よ新人に全員でここの厳しさを教えてやれ!」
何処からかの声に背中を押され、覚悟を決めた。
エディさんが「これより我が騎士団恒例の新人歓迎会を開催する!、我らの力を新人に示せ!」の声と共に周りに居た騎士達が僕に襲い掛かる。
当然、複数からの打ち込みを格闘術では捌き切れないので痛いの覚悟で何度か手で止める。
身体強化中で力加減が出来ないのでずっと力を気にせずに殴り倒していく。
腹に一撃痛いけど咄嗟に回復魔法で回復させると入れたはずの手ごたえを超えて来る人間には対応は困難なのか大体その場で固まる。
この時初めて人間追い込まれると何でも出来るようになるんだと思い知った。
僕はもう訳が分からず来るもの拒まず、とにかくひたすら殴って殴ってやられたら回復してまた殴ってを繰り返した。
◇
結局、あの日途中で体力が尽きて気を失っていた。
気が付いたときは訓練場にファリンお姉ちゃんが一人、立っていたが満足そうな顔をしていた。
折角新しい服を貰ったのにボロボロになってしまっていて、帰りにダボダボの近衛兵の訓練服を着て帰った。
「この服は着て帰っていいんですか?」
と団長のデルスさんに聞いたら「入隊おめでとう」と返って来たのでどうもいつの間にか合格していたらしいということは理解できた。
この日が僕にとっての最高の受難だった。
翌朝、目が覚めると起き上がれなかった。
身体中の関節が悲鳴を上げていて首すら動かせなかった。
ドラン邸の侍女さんが余りにも起きて来ないので様子を見に来てくれて、ロイお兄ちゃんが「アヴァルもこれで独り立ち出来ますね」と言っていたけど体が痛くてそれどころでは無かった。
結局3日間ベットで過ごす事になったんだけど、お世話をしてくれた侍女さん達が何やら僕の世話をしたがったみたい。
思えば目が怖かったんだよね侍女さん達・・・。
僕が寝込んでいる間にロイお兄ちゃん達が国王様と謁見してどうやら王都に来た用事が済んだみたいで「やっと出発出来る」と言っていたのを聞いてしまった。
「ロイお兄ちゃん、居なくなるの?」
ロイお兄ちゃん達が王都に来た理由を始め聞いた。
結局ロイお兄ちゃん達の国とこの国の外務大臣が勝手に結婚話を進めて外務大臣が王様の親戚になりたかったみたいでそれを突き止めて外務大臣とか言う人は二度と出て来れないお城の部屋に入れらたみたい。
次の朝、最近日課になった朝の走り込みをしているとロイお兄ちゃんが連れている黒猫のメアさんに出会った。
「メアさん、おはようございます」
ナァーゴって挨拶してくれてそのままお世話になってるドランさんのお屋敷に入って行った。
何か凄いお腹膨れてたんだよね・・・、何を食べたんだろう・・・。
帰ったらロイお兄ちゃんとファリンお姉ちゃんが既に起きていて部屋を片付けていた。
「アヴァル、今日ここを立つ事になりました」
突然だった、でもそれも分かっていた、国王様とお話しするのがここへ来た目的なんだったらお話しできたらここから次の国へ行ってしまうのは聞いていた。
「僕も連れてってとは言いたいですが、折角皆さんが騎士へとなる事に助けてくれたのでついてはいけま・・・」
何故か涙が溢れて止まらなくなっていた。
本当は二人にここにずっといて欲しい。
もっといろんな事を教えて欲しい。
ニールさんともメアさんとも遊びたかった。
でも、孤児院でもそうだった。
いつかはお別れが来る。
止まらない涙を我慢しようとしたらファリンお姉ちゃんに抱きしめられて我慢出来なくてワンワン泣いていた。
「ロイ様、国境までの手続きの為に国王様が手配していただいた担当者が来られました」
執事さんが現れて三人が担当者に会いに行ったら。
「毎度、準備出来とる?」
トロンって人で色白でひょろっとした髪の毛の無い人が立っていた。
何でもロイお兄ちゃん達は何度か会った事のある人で「何でやねん」が口癖の人だった。
ドラン様とお屋敷の人達皆んなで見送る為に待っていたらトロンさんが「お前がアヴァルか」と僕の元へやって来た。
「近衛の団長からなお前のお守りをせえといわれてな、とりあえずロイのあんちゃん達と国境までお前さんを連れて行かなあかんのや」
僕は言われた事が間違いかと思ったは聞き返したら「お前も一緒に国境まで来いっちゅーねん」と怒られた。
慌てて旅の準備と思ったけど準備するだけの物を持っていなかったので、そのままの格好でロイお兄ちゃんの所へ行ったら「あー、とりあえず馬車にはウィンが居るので馬に乗っててとトロンさんの馬に乗せて貰って出発となった。
「何でこんなガキを前に乗せて旅をせなあかんのや、わい好みの美女が良かったわ」と愚痴をこぼしていたらファリンお姉さんにウィンさんの羽根を投げられてた。
こうしてロイお兄ちゃん達と一緒に初めて王都から出た時の景色は忘れられない景色となった。
次回は旅が始まります。




