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アヴァルの受難  作者: 嘉七


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2/5

運命の出会い

アヴァルにとって運命の出会いがあります。

それが人生が変わってしまいました。

誰かの訪問があったのかみんなの楽しそうな声がここまで聞こえてくる。

程良い暖かさの日差しに包まれて僕は二ジェルと何時も座っていた場所に腰を下ろしていた。

少しウトウトとし始めた時に金髪で髪型はポニーテール、騎士の訓練服に似た上下に腰には草花の描かれたレイピアを下げた綺麗なお姉さんが現れた。


「ねえ、君はどうしてそんなに体調が良く無さそうなの?」


「生まれつきで、町医者からは何年持つか分からないって言われたから、僕にも分からないんだ」


僕の話を聞いてその金髪のお姉さんが僕の手を引こうとしたんだけどそのまま引っ張られて転んじゃった。

そうしたら僕を簡単にお姫様抱っこでローブを着た聖職者のお兄ちゃんの所まで抱えてくれたんだ。


「ねえ、ロイ、ちょっとこの子見てあげて」


ロイお兄ちゃんがお姉さんに言われって僕の手を取って何かをした瞬間


バチンッ


手を何かが弾けた音を出した。

ロイってお兄ちゃんは何だかまじまじと僕を見て何かを見つけたみたい。


「あー、ファリン、この子はどうやらオドを受け付けない体質見たいです」


「という事はロイの回復魔術が聞かないって事?」


僕には難しい言葉で話してる二人、僕は訳がわからなくてどうしていいか分からなかった。

どうも僕は元々みんなが持っているオドってものが作れないらしく、赤ちゃんの時に何故かマナってのを代わりに周りから取って生きて来たみたいな事を言っているのが聞こえた。

この出会いが僕を変えてくれたきっかけだった。


その後僕は二人に連れられ貴族様のお屋敷に連れて行かれた。

何でもロイお兄ちゃんとファリンお姉ちゃんに僕の体を治す為の訓練が要るのでその為に一緒にいることになったらしい。


「じゃあ、まず地面にお尻をつけて膝もつけて手も付けて見て」


ロイお兄ちゃんの言った通りにやってみる。


「こう?」


ファリンお姉ちゃんも隣で一緒にやっている。


「あ、これ凄い、マナが勝手に入ってくる・・・」


「マナ循環が出来てる人がこの体勢取ると勝手に入ってくるんですよね」


僕も真似をしてみるけど合ってるのかどうか分からない。

そんな状態がどれぐらい続いたんだろう、いい加減僕も飽きて来てた時。


「ふぁああ」


突然体に何かが流れ込んできて思わず変な声が出ちゃった。


「あはは、ふぁああ頂きました」


二人に笑われ恥ずかしくなってしまって顔を隠す僕。


「そうなんだよ、マナって慣れないといきなり体に入ってくるからビックリして変な声出るんだよね」


ロイお兄ちゃんもファリンお姉ちゃんもそうだったみたいでみんな同じ様に声が出るみたい。


「ファリンの時はヒィヤァァァだったんですよ?」


笑いながら話すロイお兄ちゃんを恥ずかしかったのか腰に付いている青白い棒で突っつくファリンお姉ちゃん。


「もう、言わなくていいから!」


顔を赤くして突っつくファリンお姉ちゃんを見て何だか楽しくて笑ってしまった。

どうも僕には才能ってのがあるみたいで、ロイお兄ちゃん曰く「この子は才能だけで言ったら私以上ですよ」って言ってくれた。

お屋敷の持ち主のドラン子爵様が僕の名前を聞いてくれたんだけど僕はずっと名前が無い事を三人に言ったらドラン様が僕に名前を付けてくれた。

『アヴァル』って名前を付けてくれて、シスターから貰った大事なプレートにロイお兄ちゃんが魔法で名前を入れてくれて、何だかとっても嬉しくてその日は何故か寝られなかった。


「そう、いい感じ出来てるよ」


訓練が始まって三日目上手くマナ循環が出来るようになって来た。

孤児院で会った時に出来なかった回復も魔法出なら受け入れることが出来るようになったので、ロイお兄ちゃんに少しずつ回復魔法をしてもらってる。


「本当に良かったわ、顔色が全然違うわよ?」


嬉しそうにファリンお姉ちゃんが僕の頭を撫でながら話してくれると僕も凄く嬉しくて二ジェルと一緒に居た時を思い出した、ニジェル元気にしてるかな・・・?。

ロイお兄ちゃんがマナ循環が出来るようになったからどうしようかと悩んでいた時にファリンお姉ちゃんが「身体強化よ!」とにこやかに宣言していた。

どうやら僕はまだする事があるらしい。


「でも、先に無意識化でのマナ循環を覚えないと身体強化は難しいですよ?」


ロイお兄ちゃんがファリンお姉ちゃんの意見を抑えてる・・・、


「ん〜」


どうやらどうしても身体強化をさせたいみたいで反対出来ないファリンお姉ちゃん。


「はぁ〜、そうよねぇ、そうなのよねぇ、アヴァルはマナしか無いのだからそっちが先よねぇ・・・」


諦めきれない様子だけど仕方なく折れたファリンお姉ちゃん。

結局その後半日で何故か出来るようになってしまって、翌日から身体強化魔法を教わる事になった。


◇


「お主は何処の子じゃ?」


身体強化を使っていたら突然デッカいお爺さんに話しかけられた。

凄い怖そうで固まってしまい身体強化の魔法が解けてしまった。


「心を鍛えよ、心が弱いからわしが声を掛けただけで身体強化が解けてしまうんじゃ、心じゃ心」


バルテクス師匠との最初の出会いだった。

バルテクス師匠はロイお兄ちゃん達に用事があって来たみたいなんだけど何故か僕に興味が湧いた見たみたいで

ファリンお姉ちゃんに格闘術を教える事になったみたい、僕はやらないと思って身体強化の練習を始めたんだけど・・・。


「お前さん、良い身体強化じゃな、こっちへ来て一緒にやりなさい」


何故だか僕もファリンお姉ちゃんと一緒にやる事になった。

その日は初めて身体中が痛くなってロイお兄ちゃんに相談したら「それは身体を大きくする為に痛くなるから、我慢しなさい」って次の日は痛くて起き上がるにも大変だったけど、マナ循環の練習をしたら少し痛くなくなった。

体が痛くて仕方無かっけど、ファリンお姉ちゃんが起こしに来てその日も一緒にやる事になった。

多分僕より凄い動いていたのに何であんなに元気なのか分からなかったけどファリンお姉ちゃんが「気合よ気合、気合いが足りないわ」と言われ何となく何も考えて無いのかなっと思ってしまった。

その日もバルテクス師匠が訪ねて来てファリンお姉ちゃんと僕は教えてもらうことになっていた。

「孤児院に何時帰るんだろう」と思ったけど考えてるとファリンお姉ちゃんにお腹に軽く殴られるのでそれどころじゃ無かった。

「こいつは筋が良い、わしに預ける気は無いか?」と休憩中に身体強化を使っていたらロイお兄ちゃんにバルテクス師匠が言い出して何やらロイお兄ちゃんと話していた。

しっかりと三日間バルテクス師匠に教えられて、基本的な動きは教えた、後はひたすら繰り返すだけじゃとファリンお姉ちゃんと二人で格闘術の訓練終了を言ってもらえた。

後から聞いた話で教えてもらっていたのは近衛騎士団で習う格闘術で基礎訓練だけでも厳しい言われてるものだった事を聞いた。

次の日に朝から起こされお屋敷の侍従さん達にいきなりお風呂に入れられた。

何が何だか分からないまま、用意されてた訓練服に着替えさせられてロイお兄ちゃんとファリンお姉ちゃんの三人で馬車に放り込まれて何処かに連れて行かれた。


「ロイお兄ちゃん何処に行くの?」


聞いてみたんだけどニコニコしてるだけで答えてくれなかったんだよね。

ファリンお姉ちゃんは何だかうずうずしてるし・・・。

最初は孤児院に帰らされるかと思ったけど、来た時と違う所を走ってるしちょっと不安になりながら乗っていたら、とんでも無い所に連れて行かれたこれが4回目の受難。


次回はアヴァル最大の試練になりそうです。

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