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元最強軍人のおじいちゃんが、殺されるはずだったモブキャラに転生して乙女ゲームを拳無双をする!  作者: バナナ男さん
第七章【召喚の儀式編】

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201/204

200 契約の儀式

(ルーク)


「【地理学】、【森林保全学】、【水質調査学】……?」


「【地質学】……って、なんでこんなマイナーっぽいのを?」


セレンとアッシュは俺が押していく講義内容を見ながら不思議そうにしていたが、俺はフッフッフッ〜!と不敵に笑う。


「地理学はお散歩、森林安全学は日向ぼっこ、水質調査学は水遊び、地質学は砂遊びができる。多分。」


「いやいやいや、絶対ルークが思っている様な講義じゃないと思うんだけど……。」


アッシュは汗を垂らしながら自分の前に浮かんでいるプレートをタッチしていたが、セレンはご機嫌で「楽しみですね。」と言っていた。

その他にもとりあえず面白そうな講義をポチポチと押していると、しばらく経ってブレア先生が手を叩いて注目を集める。


「そろそろ決まったかな?講義はいつでも変更できるから、とにかく1度受けてみてから決めるのもあり。

可能性は無限なんだから、今まで興味のなかったモノも受けてみると、世界が変わるかもよ?

続けて学院内の注意事項の話をしていくから、まだ決まってない子たちはこのまま聞いて────。」


ブレア先生はその後、学院の理念とか歴史とか……とりあえず生徒なら誰しも1度は聞くような内容を喋り続け、それが終わると俺達は全員で【祈りの間】へ向かった。


◇◇

ゾロゾロと歩いていく集団。俺、セレン、アッシュは、その最後尾につく。


「学院生になれば学院内で【契約の儀式】を受けられるのは便利ですね。」


セレンは自分は契約をするつもりはない様だが、多少の興味はあるらしく、少しだけワクワクしている様だ。

だが俺としては、最初にこの召喚を見た時のインパクトが強過ぎて、つい無感情に……。

契約=ヘビが豚を丸呑みしたイメージしか沸かず、渋い顔をしてしまった。


召喚できてくれたモンスターがイマイチだからって、自分の契約モンスターのヘビに食わせたジョアンの父親。

その行為に対して、ジョアンは激怒していた。


『呼びかけに答えてくれたモンスターには最大限の敬意を、それがシリンズ家の先祖代々からの教えなのに……。』────と。


確かにわざわざ来て貰ってそれはない。

召喚に応じてくれるモンスターはランダムなんだから、願った様なモンスターが来ない可能性も考えて、儀式をするかしないかの選択をするべきってことだ。

それに……仮に願った様な強大な力を持ったモンスターが来てくれたとしても、自分のレベルより遥かに強いモンスターであった場合、その差を埋めるような代償を払わないといけないとジョアンが言っていた。


それを考えると、己の努力なしに強いモンスターが召喚に応じてくれたから強くなれるというのは大間違い。

結局は他力本願な想いを持っていては痛い目を見るという事だ。

しかし────……。


俺は遥か前方の方を歩いているリリスを見つめた。


このままいけば、リリスはこの儀式で最強の精霊を呼び出す事に成功する。


光の精霊王<エリオ>


非常に謎が多いエリオは、リリスの呼びかけに応じ、その魂の美しさに感動して契約を決めるのだ。


『君はとても清らかで美しい魂を持っているね。君が何を望み何を成すのか、それを見届けたい。』


微笑みながらリリスにそういったエリオは、それからずっとリリスと共に行動し、やがてこの世界が崩壊に向かっている事を告げる。


『この世界を救いたい。だからお願い、力を貸して!』


勇ましくエリオに告げるリリス。

そんなリリスを見てエリオは、共に世界を救う事を誓い他の攻略対象達とも力を合わせて沢山の苦難に打ち勝っていき、やがて────……。


「────闇に染まりし精霊神を打ち倒す……か。」


ゲームの中の事だと思えばそこまで気にならなかったが、今にして思えば色々と情報が足りない事に気づく。


そもそも、なんでその精霊神とやらは闇に染まって世界を滅ぼそうとしているんだ?


最初からその前提で進んでいたものだから、詳しい事情がよくわからない。

それも二周目の『真実のルート』で解明するのだろうか?


「う〜ん……。」


モヤモヤと考え込んでいる内に、俺達は祈りの間へと辿り着く。

そこには既に他のクラスの生徒達と沢山の教員達が待っていて、俺達が中に入ると1人の女教員が喋りだした。


「全員揃いましたね。私は召喚術担当教員<ミザリー>です。

【契約の儀式】を行うにあたり、召喚に初めて挑戦するという方々も多いと思いますので、簡単に説明しますね。」


<ミザリー>と名乗った女性教員は、多分三十代前半から半ばくらいで、紺色の派手ではないドレスを着ている。

ダークブラウンの髪は全てUPしていて、紺色のドレスや細長い眼鏡を掛けているのと合わさって、非常にしっかりしているイメージがある女性であった。

そんなミザリー先生は、更に続きを話そうと口を開きかけたが、俺の方へ一瞬視線を送ると、嫌悪感たっぷりの目で睨みつけてくる。


────あ、コイツもか……。


またしても自分に好意的ではない分類の人間だと気づき、とりあえず見てみぬフリを決めた。

すると、あちらも表立って喧嘩を売るつもりはないようで、すぐに俺から視線を外し続きを話し始める。


「召喚には、特殊な魔法陣が必要になります。そこに皆様の魔力を少しだけ流すのですが、その魔力が好みならモンスターが召喚に応じてくれるでしょう。

しかし、召喚というもの自体、成功する確率はかなり低いモノです。

更に召喚されるモンスターは完全ランダムであるため、必ずしも自分にとってプラスとなる出会いではない場合もあります。その点は覚悟して召喚に望むようお願い致しますね。」


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