表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元最強軍人のおじいちゃんが、殺されるはずだったモブキャラに転生して乙女ゲームを拳無双をする!  作者: バナナ男さん
第五章【入学院テスト編】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

129/193

128 オーティス様

(ルーク)

◇◇

「それでは次は剣や体術の基礎能力試験を始める!

次も同じく人型魔道具に剣か拳のどちらかで攻撃してもらうが、今度は<絶魔石>を<絶体石>に変えたから、全力で打ってくれて構わない。」


<絶体石>

物理攻撃を伝導しない特殊な石


試験官は先程と全く形が変わっていない人型魔道具を指さし説明した。

どうやら今度は魔法じゃなくて物理を通さない石が登場した様だ。


「なるほど。さっきの魔法を通さない石といい、これを戦闘時に使えれば無敵じゃね?」


戦いを想定してそう言うと、アッシュがう〜ん?と考え込む。


「確かにそうだけど、この石の存在自体が入手難易度最高ランクに指定されているし、ほら、街を囲う防壁に使われているから個人で所有する分はほぼないよ。

仮に莫大な財産をはたいて買いたくても、国が所有しているから手に入れられるものも限られてくるしね。

せいぜいこういう教育機関で使用したり、国の保有する騎士団がゴマ粒程もないソレを薄く練りこんで武器や防具を作るくらいかな。」


「へぇ〜。確かにそんなチート武器や防具が沢山出回ったら、戦争に使おうとするバカが現れそうだ。」


チラッとオーティス王子様を見つめると、アッシュは「そういう事。」と言い、両手を軽く握って開いた。

その手つきは、さながら世界全てを壊す爆弾を表現している様で、俺はハァ〜とため息をつく。


オーティスは軍事力の拡大に重きを置いているため、こんなチート素材を大量に手に入れたら、たちまち戦争という道へ突き進むだろう。

自分は安全な所で、国民達の背中を押して……。


「如何に他から奪わず豊かさを作るか……それこそ上の器と腕の見せ所なんだがな。」


「そんなモノがないから、1番簡単な方法を取るんでしょ?

『ないなら奪う』は、確かに最短距離で豊かになる方法だからね。」


アッシュがチラッとセレンを見ながら言うもんだから、バカにされたと思ったセレンがアッシュに殴りかかり、またじゃれ合いが始まってしまった。

俺は周りが引くほどじゃれあっている二人を放っておいて、もう一度オーティスの方へ視線を向ける。


オーティスはゲームのパッケージ上では、センターに位置する王道キラキラ王子枠として扱われていたが、こういった裏背景は結構ダークだなと思っていた。

要はゲーム上では、なんだかお綺麗なキラキラしたモノしか見せない様、無理やりそれだけを切り抜いて見せていたというか……今考えれば、違和感が結構あるかもしれない。


もしかして、後にあったはずの二周目で全てが明らかになっていたのかも……?


「う〜む……よく分からん。」


「何言ってんの?あ〜ほらほら、ちょうどあの王子様が呼ばれたよ。」


アッシュがリング上へ視線を移すと、セレンはやっと止まった。


「オーティス王子様か……。ライン様と二人、結構な頻度で話は聞きますが、表向きは良い話ばかりでイマイチ信用できないイメージが……。

でも、エヴァ様ともう一人の王子様の話は、全くあまり耳にしませんね。」


「そういえば……確かにそうだな。」


エヴァは初めて目にしたが、正直何を考えているのか不明だし……。

もう一人の王子様はジョアンと同じ中学院生だから、まだ全然国民に公表していないだろうし……。

だが、確かもう一人の王子様は途中で────……。


「────では、試験開始!また名を呼ばれた者から前へ!」


試験官の声を聞き、意識を現実に戻すと、また次々と生徒たちが呼ばれては、あの人型魔道具の的へと物理的な攻撃を打ち込んでいく。


「15点!」


「20点!」


「5点!」


結果を聞くと、やはり物理の方も平均点は低そうだ。


「物理も中々厳しいな。」


魔法よりは物理の方が適正がある者が多いとはいえ、威力的なモノは魔法も物理も変わらないという事か……。


魔法はその複雑さから座学の勉強も必要となるため、幼少期から英才教育を受けている貴族が圧倒的に有利。

だから総人口的に、恐らく物理攻撃で戦う人の方が多いイメージがある。

そのため、実は物理と魔法両方使える版のタイプは非常に貴重で稀。

つまり、オーティスやアッシュの様な万能タイプは、そういう意味で貴重なのだ。


確かにゲームの中でも、アッシュが使えない戦闘の時は、オーティスを代用して使っていたもんな。

魔法、物理どちらかしかダメージ通りにくい敵やモンスターもいたし〜……。


スーパー物理な俺、アッシュと魔法の才能がありそうなセレンに向かって拝んでおく。


「次!ライアー様!」


ライアーが呼ばれたので、お手並み拝見とワクワクしてリング上を見ると、ライアーが死ぬほど恨みがましい目で睨んでいた。────俺を。


また更にヘイトを貯めてしまったか……。って俺、別に何もしてなくね?


完全な八つ当たりに、は〜ん?と余裕の変顔を返してやると、ライアーはその怒りをパワーにしたのか、かなり威力が高そうな剣の攻撃を的にあげた。


────ズバンッ!!


大きな音がした後、人型人形は大きく揺れ、点数はなんと75点!

本日の最高点で周りからは「「「おお〜!」」という歓声と拍手が起こる。


「まぁ、こんなもんだ。前と同じ様にはならないからな。」


俺を死ぬほど睨んで捨て台詞を吐き捨てたライアーだったが、何故か最後はチラッとセレンの方を見てからリングから降りていった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ