表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
82/93

第三十六話

 刀夜は徹也に渡した剣とは別の剣を持ったまま、徹也の方に近づいて来た。そして、徹也に話しかける。


「剣ならそれを使って。だから、私ともしましょう?才無佐君」


「せ、先生……。わ、分かりました。模擬戦、しましょう」


 徹也は治伽の時と同じように、顔を少し赤らめながら言葉を返した。徹也の名誉の為にもう一度言っておくが、徹也は決していかがわしい妄想をしたわけではないのだ。


 徹也が刀夜から少し離れると、剣を構える。するとそれを見た刀夜が、慌ててこの模擬戦のルールを言った。


「ま、待って才無佐君!この試合、魔法は使っちゃ駄目よ。私も使わないから」


「了解です。じゃあ治伽。合図頼む」


「ええ」


 徹也の言葉に返事をした治伽は、右手を挙げた。それを見た徹也と刀夜は、それぞれ剣を構える。そして治伽の右手が降ろされた瞬間、徹也と刀夜は同時に動き出した。


(っ!早い……!)


 同時に動き出したのにも関わらず、徹也よりも刀夜の方が断然早く動いていた。それに気付いた徹也は、すぐさま防御体勢を取る。すると案の定、刀夜の剣が徹也の剣にぶつかった。


 徹也はそれをなんとか受け止めて弾き、右に動く。そして徹也は剣を振るうが、刀夜はそれを避けてカウンターをしてきた。


 徹也はそれに対する防御が間に合わず、刀夜の剣の衝撃に備える。だが、その衝撃がくることはなかった。刀夜が剣を寸止めしたからである。


「私の勝ち……で、いいわよね?」


「……はい。強いですね。先生」


「ふふっ。才無佐君も、動きは悪くなかったわよ」


「そ、そうですか?」


 刀夜にそう褒められた徹也は、照れながら返事をした。そして徹也と刀夜は握手を交わす。


「……やっぱり、先生はすごいですね。徹也君の動き、予測していたんですか?」


「ええ。才無佐君なら、側面から攻撃してくるかなと思ってね。才無佐君の得意な傾向と対策、かしら?」


 治伽の問に、刀夜はいたずらっぽい笑みを浮かべてそう答えた。そんな刀夜の回答に、徹也は驚きつつも悔しがる。


(まさか、予測されてたとは……。やっぱり、ワンパターンじゃ通じないか)


 もっと考えて、バリエーションを増やしていかなければと、徹也は思う。そんな風に徹也が考えていると、徹也に話しかけてくる男がいた。


「おーい!才無佐!次は俺とやろうぜ!」


 徹也に声をかけたのは、忠克であった。徹也は忠克の発言に少し引きながらも、きちんと言葉を返す。


「お、おう。まあ、別に構わないが……」


「待て友居。俺が先に才無佐とやる。構わないな?」


 徹也は忠克の言葉に頷いたが、それに待ったをかける者がいた。忠克の後ろにいた、洋助である。


読んでくださりありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ