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第四十話

 そして、外出が許される日の前日の深夜。徹也はこっそりと自分の部屋を出て、外に出た。対策を行う為である。


 徹也はその前に何回も外に出て、警備の傾向を掴んでいた。よって、徹也は警備に見つかることなく外に出ることができたのである。


 この調子で、王城の外にも出ようと徹也が慎重に歩いていると、後ろから肩を掴まれた。これを予測できていなかった徹也は驚き、すぐに後ろを振り向く。


「誰だ……って、は、治伽……?」


「ええ。そうよ。それで、どこに行くつもりなのかしら?徹也君?」


 徹也の肩を掴んできたのは、徹也もよく知る治伽であった。治伽の質問に対して、徹也は吃りながらも誤魔化そうとする。


「い、いや……。ただ、ちょっと寝付けなくてな……」


「ふうん……。昨日も、一昨日も?」


 治伽のその言葉を聞いた徹也は、言葉を詰まらせる。まさか、昨日も一昨日も警備を確認するために外に出ていたところを見られていたとは、徹也は思っていなかったのだ。


 だが、これで押し切るしかないと悟った徹也は、少し遅れながらも肯定の意味を込めて頷く。


「あ、ああ……。そうなんだ。なんか、魔物狩りが終わってから寝付きが悪くてさ……」


「……それなら、なんで昨日と一昨日は隠れて警備をジッと観察していたの?」


 治伽にそう言われた徹也は、もはやぐうの音も出なかった。徹也は強引にでも治伽の追求から逃れるべきか、正直に話すかどうかを悩む。


(……強引に逃れられたとしても、後で追求されるのは目に見えてる。なら、ここで話しておいたほうがいい、か)


 そう判断した徹也は、ふうと息を吐いて治伽に向き直った。そして、真剣な顔で話し始める。


「……降参だ。王城の外に出ようとしてた」


「……どうして?何の為に、外に出ようとしたの?」


「……対策だよ。まだ、終わってないからな」


 徹也がそう言うと、治伽は驚いて目を見開いた。だが、すぐに表情を元に戻し、徹也に言葉を返す。


「……そう。私も一緒に行くわ」


「……は?なんでだよ?」


 徹也は心底意味がわからないという風に、治伽にそう告げる。そんな徹也に対して、治伽は真剣な顔で徹也に訴えかけた。


「別にいいでしょう。徹也君を手伝いたいの。駄目?」


「うっ……。で、でもな……」


「徹也君。私は、そんなに頼りない……?」


 渋る徹也に、治伽は悲しそうな顔でそう言った。そんな治伽の顔を見た徹也は、慌ててそれを否定する。


「そ、そんなことは!」


「ならいいでしょう?ほら、早く連れてって」


 治伽のその言葉に嵌められた、と思った徹也だったが、ここまでくるともう後戻りはできない。はぁ、とため息を吐いてから、徹也は治伽に向かって口を開いた。


「……分かったよ。バレないように、静かについて来てくれ」


「ふふっ。ええ。もちろんよ」


 こうして徹也と治伽は、共に警備に見つからないように静かに移動を開始した。そしてそのまま、徹也と治伽は王城から抜け出して、真っ暗な夜の町へと姿を消していった。


読んでくださりありがとうございます!

本日は、共通テスト二日目ですね。

また、ベストを尽くしてこようと思います。

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