朝にて
下のリビングまで行くと小百合が座って待っていた。
「やっほ~無事これたみたいだね」
やけにテンションが高い、いつもの小百合なら……いつもの小百合を知らない。ずっと知らない。そもそも小百合そのものを知らないでいる。
「ハロン、もう一度戻した理由を教えてくれ」
「わお、私だって気づいていたか」
ハロンは下手な演技をしたがすぐに姿勢を整えた。
「さっき言った通りだよ。この世界での物語を進めるだけ」
……それがよく分からないんですけど
「ゲームで例えるとRPG?みたいな感じかな~」
分からないと顔に出ていたのか付け足して教えてくれた。
俺はゲームをするが熱中まではしない、ただのにわかだ。だからよく分からない、めんどくさい。
「とりあえず進めればいいんだな」
「そうだね、分からない事があれば聞いてね」
まあ何もしないといつまでも変化がないというのは大体分かった。まずは聞いておこう
「小百合自体はどうなっているんだ?」
まずは目の前にいる不思議な
奴の事を聞こう。
「え?3サイズ?」
「いや、違うよ?」
違わないけど今はそんな事が知りたいんじゃない!気になるけどね!
「小百合は元気だよ。でも私でいる事が多いね。」
真面目に答えてくれる。
「すぐに入れ替えができるのか?」
「うん、できるよ!今やってみるね」
ハロンはそう言うと目を瞑った。そして……
「あ、あれ?春人?どうなってるの?」
「小百合……か?」
俺は顔を近づけた。何してんのわたし
「ち、近い近い!何なのよ!」
「危ない危ない」
恥じらいがあり俺をどけようと押してきた。こっちも恥ずかしいんだよなぁ…
「どう?分かった?」
そしてすぐにハロンに戻った
「ああ、分かった」
いろいろ分かりましたよ。恥ずかしいのとイケメンじゃないと許されない行動もね!たぶん兄弟か親子くらいじゃないと顔を近づけてはいけない(戒め)
「じゃあ行こっか、学校」
ハロンは楽しそうに笑った。




