issue#05 I I I Why Can't We Be Friends? CHAPTER 05 09
『……カァァんッ!?』
図星を突かれ、シャカゾンビ(カーディB)が素っ頓狂な声を上げてのけぞる。
だが、すぐにマズいと気づいたのか、わざとらしく咳払いをして誤魔化しにかかった。
『な、何を言っている!吾輩はシャカゾンビだ!カーディBなどという、そんな……知的でクールで羽のツヤが美しい参謀のことなど知らん!』
あまりに苦しい自画自賛とシラを切り方。ネ=レネは、呆れを通り越して冷徹な笑みを浮かべた。
彼女は1歩踏み出し、電子杖の石突きで床を鋭く叩いた。
カァン!
硬質な音が、広い執務室に響き渡る。
「シラを切っても無駄です。……いいえ、むしろ好都合と言えるでしょう。プログラムされた人形ではなく、あなたたち『現在の統治者』と直接対話のテーブルに着けるのですから」
ネ=レネは、動揺を露わにするロボットのレンズを見据え、逃げ場を塞ぐように告げた。
「単刀直入に申し上げます。私たちは、事の裏側にある真実をすべて把握しています」
スピーカーから、割れたノイズ混じりの悪態が響く。
『し、真実だとぉ?俺たちがAIを使って楽に政治してることか?ハンッ、それがどうした!
効率的な統治のためだ、文句あるか!』
「いいえ。そのような些末事を指しているのではありません」
ネ=レネは小さく首を横に振り、レンズの向こう側にいる者たちへ、哀れみすら滲む視線を向けた。
「私が問題にしているのは……あなた方自身が『知らされていない』真実についてです」
『あぁん?俺らが知らねぇだとォ?』
「ええ。あなた方は信じ込まされているのでしょう?本物のシャカゾンビ総統は、
宇宙の覇権を握るために長らくご出張中なのだ、と……」
『その通りだ!ボスは今、忙しいんだよ! だから俺たちが代わりに……』
「その認識こそが誤りなのです。彼が地球を去ったのは、自発的な意志によるものではない」
ネ=レネの言葉が、ロボットという媒介を突き抜け、その先にいる3人の喉元へ照準を絞る。彼女は、残酷な事実を淡々と突きつけた。
「……あなた方の同盟者である『WCWC』、そして『マクロブランク』の手によって裏切られ、強制的に追放されたのです――」




