issue#05 I I I Why Can't We Be Friends? CHAPTER 04 22
『――』
地球全土――その映像は、ニュー・ジャマメの巨大ビジョンから、
路地裏で光を放つ誰かのスマホまで、息を呑む全人類の目前で展開された。画面の半分を占めるのは、
荒れ果てた部屋の床に無様に転がり、”血にまみれて”喘ぐ、異形の司令官ガザクの顔面アップ。
そして、その喉元に突きつけられ、今にも皮膚を突き破っていかんばかりである、銀色の刃。
低い位置から煽るように撮られたその画角は、背後に立つ3人の少女たちの影を、
悪夢の巨人であるかのように強調して映し出していた。
「……言って」
刃を突きつけるおせちは、仮面のように無表情なまま、手首にわずかに力を込めた。
切っ先が皮膚に食い込み、チクリとした痛みが走る。
「ヒッ……!」
ガザクは引きつった笑みを浮かべ、カメラのレンズに向かって、震える唇を開いた。
「ち、地球の……民よ……」
彼は、台本にはない恐怖をリアルに噛み締めながら、掠れた声で宣言する。
「我らゴチェヌコイ連合艦隊は……たった今、貴文明の特務部隊の急襲を受け……指揮系統を、完全に制圧された……。もはや、これ以上の戦闘継続は不可能である……」
彼は、屈辱と、それを上回る安堵と共に、決定的な一言を吐き出した。
「よって……我らは、地球からの……完全な撤退を宣言する……!」




