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カルテット・マジコ  作者: piku2dgod
Issue#04 I I I I Tales from Topographic Oceans

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407/425

issue#04 I I I Tales from Topographic Oceans CHAPTER 05 12

突如として、ストームジーの表情が強張った。身に纏う水気が、肌を刺すような緊張を帯びて張り詰める。

「……やられた。外郭を食い破られたぞ!」

白亜の広間は、すでに天井や柱が砕け、瓦礫となって水中を漂い始めていた。神は右方の空――蒼色が支配する虚空の深淵を睨み据える。


「何かが、私の展開した防壁を次々と突破している!友よ、迎撃を頼めないか!」


「了解!」

イムノが短く応じ、足場の破片を蹴り砕いた。スヌープキャット、ミーティスもそれに続く。

たちまち、3つの影は白く輝く航跡となり、崩壊する広間を弾丸の速さで飛び出した。


渦巻く海流の壁を突き抜ける。その先に待っていたのは、行く手を埋め尽くす肉と鱗の雪崩だった。

オーシャンマンの支配下にある魚群だ。個々の意思を剥奪されたそれらは、生物としての輪郭を捨て、ただ都市を押し潰すための波濤となって押し寄せている。


「うわっ、ヌルヌルしたのがいっぱい来た!」

スヌープキャットが顔をしかめる。嫌悪を露わにしながらも、その加速は誰よりも鋭い。一番槍として前線へ突っ込んだ。

「数が多い!全部は無理だとおも!」

ミーティスが悲鳴に近い声を上げるが、動作に淀みはない。大きく払った両腕の軌跡から、

無数の呪符が溢れ出る。光を帯びた紙片の群れは、白い航跡を引き連れ、それぞれの持ち場をめざし、

散開する。


「泣き言はナシだよ!膜の中には1匹も通しちゃダメだ!」

イムノがガンブレードを構え、鋭く指示を飛ばす。号令を合図に、3人は頭上から降り注ぐ“生きた滝”へ、真正面から突っ込んだ。


「……どりゃりゃりゃりゃあっ!!」


スヌープキャットの剛拳が、深海の水圧そのものを殴りつけた。

繰り出されるのは視認も不可能な速さの連撃だ。その直撃を受けた先頭の触手クジラたちは、みずからの加速と迎撃の威力を正面から噛み合わせ、鼻先から尾びれまでを衝撃で波打たせた。


行き場を失った衝撃波が内部を巡り、椎をへし折り、内臓を破裂させ、

巨体そのものを砲弾に変えて後続の群れごと強引に押し戻す。赤黒い体液が爆発的に広がり、青い視界を塗り潰していった。


挿絵(By みてみん)

(なんだこの美少女!?)


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