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カルテット・マジコ  作者: piku2dgod
Issue#04 I I I I Tales from Topographic Oceans

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336/401

issue#04 I I I Tales from Topographic Oceans CHAPTER 03 04

「そう、言ってたね」

おせちが小さく息を飲む。


「クワウバンは、この星を最初に発見した知的生命体だ。宇宙法では“天体の所有権は、最初に発見した文明に帰属する”と定められている」

「なら、その人たちはここに住むために来たんですか?」

さなが眉を寄せて問う。


ストームジーは神妙な面持ちで首を振った。

「どうも、それだけではないようだ。彼らの開発船団は地形の改変や資源調査を進め、

ゆくゆくはこの星を資源拠点に変えようとしている。

しかし私の使命は、以前も話した通り、この星に知的生命の萌芽を発生させることだ」


その声に、熱がこもる。

「彼らの言う“惑星開発”は、私の“仕事”――知的生命の土壌を築くという万年の計を、

根底から覆すことになるだろう。だからこそ私は、交渉を重ね、この星の主権を巡る取り決めを進めているのだ。だが残念ながら、私のような『霊的な存在』は、そもそもこの権利問題においては論外の扱いらしい」


「なるほど、わかった――」

おせちは、すべてに合点がいったようにうなずき、ふっと笑みを浮かべた。

難解なパズルの最後のピースがはまり、全体像が見通せた者の顔つきだが、

その奥にはどこか悪戯めいた光も宿る。


「?」

ストームジーがわずかに戸惑いを見せる。神の視線が、この人間の少女に注がれた。


「ようは、私たちが“最初の発見者”だって言い張ることで、その人たちの入植計画をやめさせたい、

ってことだよね?」


瞬間、ストームジーが驚いたようにまばたきをした。

「……お前、かなり聡いな」


「ああ、ウチのベンゲル(アーセナルの名監督)だからな」

腕を組んだアシュリーが、どこか誇らしげに、しかしこともなげに言ってみせる。


「とにかく行くぞ。ひとまず今日は、お前たちの素性はぼかしておく。会議には参加せず、

同行者として私の後ろで状況を見届けてほしい」


4人は、己の役割を理解して頷いた。

そして風光の橋をあらためて進み、一個の文明そのものと対峙するために――覚悟とともに、

その人工の輝きの中へ足を踏み入れていった。


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