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カルテット・マジコ  作者: piku2dgod
Issue#04 I I I I Tales from Topographic Oceans

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303/408

issue#04 I I I Tales from Topographic Oceans CHAPTER 01 34

「……なるほど。これからは『頭だけ飛んで逃げる』のが敵のトレンドになるわけだね。

……まあ、基地を叩けただけ、良しとしようか」


ぼやくおせちたちの足元には、主を失い活動を停止した要塞の残骸―― 砕け散り、

はてしなく続くゆるやかな斜面へと姿を変えた3000m級の山体が、

昼の冷たい空気の中に、巨大な傷跡となって静かに横たわっていた。


*


主を失った蛇蝎山の司令室は、静まり返っていた。先の衝撃で外壁ごとひしゃげたコンソール群が、

今も断末魔のように火花を散らし、壁のモニターは歯抜けに脱落して、

液晶の破片を床に広げている。かろうじて生き残った画面も、もはや意味をなさない警告を、

無機質に点滅させているだけだった。


「……後始末は、また今度でいいか」


ホットショットが瓦礫の山を乗り越えた、その時。彼女の視線が、

区画の片隅で不自然な光を放つ隔壁扉に注がれた。そこから、聞き覚えのある甲高い声が、

くぐもって漏れ聞こえてくる。


「――?」


……ホットショットは、用心深く扉へ近づくと、炎を纏ったままの手で、

民家の壁ほどもある巨大な扉を掴む。凄まじい熱に鋼鉄が指の形を拡大しながら溶け、

さらに力を込めると、扉は弾けるような音を立ててねじ曲がり、いとも容易く引き剥がされた。


ねじれた鋼鉄の残骸が、耳障りな音を立てて剥がれ落ちる。 ホットショットが蹴り飛ばした隔壁の向こうにあったのは、薄暗い機材の格納庫――そして、その中央で無数のケーブルに囲まれ、哀れに縮こまる、見慣れた脳髄の姿だった。



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