1−7 野営(準備)
――ガタッ、ガタッ、ガタッ
交渉は一旦移動してからとなった。血の匂いが残っていて、他の魔獣を寄せ付けかねないから、だそうよ。
「久しぶりに魔獣を見たわね、ミナ。」
「そうね。キサールへ向かっている途中だったかしら?前に見たのは。」
キサールに向かったのも5年も前か〜。懐かしいな〜。ミナが今みたいな感じになってくれたのもあの頃ね。
「そうだっ、ヤナギ。さっきの戦闘で能力を使わなかったの、正解よ。これからもああしてちょうだい。」
「誰にも命の危険が無かったら、ね。それより、ミナ。マラマラの手綱、私も握っていい?」
ミナとお話ししながらの移動の時間はあっという間に過ぎていった。
コレミンソリュウと戦闘があった場所から十分離れた所でサイラさんがオオカミまたがって近づいてきた。
「今晩は前に見える川の近くで、野営をしようと思います。まだ日が高いですし、最低限の準備が終わったら、少しゆっくりしましょう。」
「分かりました。」
前に目線を向けてみると、綺麗な川が見えている。日の光を受けてキラキラ輝いているのがいいわね。
川辺に着いたら馬車を停めて、寝床の準備をした。私達は自分達のテントの用意した。馬車の中は温度下げてるから寒いのよね。まぁ、やろうと思えば一部だけ温度を変えるくらいはできるんだけど、魔具を使ってる、っていう設定を守んなきゃだから。
サイラさん達は女性が馬車…狼車?の中に、男性はテントの中に用意をしていた。
テントの準備が終わったらサイラさん達は道具の手入れを始めた。
「私達はマラマラの手入れでもしてあげましょうか。」
「そうね、そうしましょう。」
マラマラを連れて川に向かって行く。
「ありがとうね、マラマラ。ここまで連れてきてくれて。竜と遭遇した時もおとなしくしていて、いい子だったわ。」
「ヒヒ〜ン」
まるで、当たり前だろ?って言っているみたいね。動物と会話できる魔具とかないのかしら?マラマラと話してみたいわ。
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ヤナギさん達と十分距離が離れたのを確認してっと、
「モイズ、イトロン。さっきの竜にヤナギさん達は関係ありそうか?」
「さっきのに関しちゃぁ、問題ないだろうなぁ。俺も見てたしぃ、オオカミの方もぉ、2匹とも反応ぅ無かったからなぁ〜。」
「関係ないと思うわよ。2人とも。なんならミナラちゃんに関しては、私達の事を警戒していたくらいね。鋭い目つきが怖かったわ〜。あれが演技だったらびっくりね。演技と言えば、この前見た劇団のこと覚えてる?キサールを出る1週間前くらい―――」
「うん。分かった。ありがとう。モイズのオオカミは引き続きつけさせておいてくれ。」
「了解だぁ。」
「頼むよ。」
モイズのオオカミには悪いけど、もう少し働いてもらおう。
「村の外のヤツなんて、いくら警戒しても足りないくらいだからな。」




