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【第四章連載開始!】エンデクライオンの騎士団   作者: E. C. ライリー
第三章:三振りの剣の謎

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第十五話 過去:トビーとアンヌリーゼ

はい、「過去編」の話です。注意してください。

過去


 トレーニング・プログラムの終了が近づくにつれ、トビーとアンヌリーゼは一緒に過ごす時間を増やしていった。休みの日はよく街へ繰り出し、心から楽しいひとときを過ごしていた。ヴァージルを誘ったこともあったが、彼はいつも断っていた。自由な時間は技術を磨くことに費やしたい、というのがその理由だった。最近ではアナリースが一人で町へ出かけることもあり、トビーはそんな彼女を誇らしく思っていた。


 ある日の夕方、二人はロッカールームで、アンヌリーゼが買ったインスタントカメラで街中に撮った自撮り写真を見返していた。


「うわっ、これ、俺すごく変な顔してる」とトビーは写真をめくりながら言った。


「そうかな? 私はすごく可愛いと思うけど」とアンヌリーゼは言い、トビーの肩に顎を乗せて写真を覗き込んだ。


「なんか間抜けに見えるよ」とトビーは言い、一番上の写真を指差した。「特にこれなんて」


「だから、可愛いってば」彼女はそう言うと、手を伸ばしてその写真を掴んだ。「これ、ベッドサイドの壁に貼っちゃおうかな」


「やめてよ!」トビーは写真を奪おうとしたが、アンヌリーゼはひょいとかわした。トビーは立ち上がり、「その写真、返してよ、アナリース」と言った。


「返してほしけりゃ、奪ってみなさいよ」アンヌリーゼは茶目っ気たっぷりに言った。


 トビーはにやりと笑うと、彼女を追いかけ始めた。二人は笑い声を上げながら、ロッカールームの中を駆け回る。やがてトビーがようやくアンヌリーゼを捕まえたものの、勢い余って二人とも床に転がり込んでしまった。それでも笑いは止まらない。しかし、ふと自分たちの体勢がかなり際どいものであることに気づき、ようやく笑い声が静まった。アンヌリーゼは床に仰向けになり、トビーはその上に身を乗り出して彼女を見下ろしていたのだ。


 トビーとアンヌリーゼの視線が絡み合い、二人はしばらくの間、互いを見つめ合った。やがてトビーが少しずつ顔を近づけていく。そして唇が重なる瞬間、二人は同時に目を閉じた。


 最初は、ごく無邪気なキスから始まった。だがすぐにキスは深まり、トビーとアンヌリーゼは互いの体に手を這わせ始めた。情熱的なキスが激しさを増す中、トビーは相手の服が邪魔だと感じ、その下に手を滑らせようとしていた。アンヌリーゼも同じようにしていたことから、彼女もまた同じことを考えているのは明らかだった。トビーの手がアンヌリーゼのシャツの裾を掴んだ、まさにその時――


「おっと、こりゃ随分と熱くなってるね!」


 トビーとアンヌリーゼは顔を真っ赤にして、弾かれたように互いから離れた。見ると、入り口にはヴァージルがニヤリと笑みを浮かべて立っていた。


「なあ、アンヌリーゼ。今ならシャワー室が空いてるぞ」とヴァージルが言った。「トビーと俺で入り口を見張っててやるから、邪魔が入る心配はない」


「そうね、ありがとう、ヴァージル」アンヌリーゼは顔を真っ赤にしたまま答えた。彼女はシャツを整え、乱れた髪を直そうとした。ロッカールームを出る際、彼女はトビーをちらりと見てくすりと笑い、そのまま出て行った。彼女は、かなり冷たいシャワーを浴びる必要があると判断しながら。


 トビーは至福の笑みを浮かべていた。ヴァージルと共にシャワー室へ向かう間も、その笑みは消えなかった。


 ヴァージルはトビーを横目で見ながら言った。「で、お前とアンヌリーゼか」


 ヴァージルのその口調に、トビーの顔からようやく笑みが消えた。「それが何か問題でも?」


「俺としては何の問題もないさ」とヴァージル。「ただ、それがプログラムにどう影響するかなと思ってね」


「候補生同士の関係を禁じるような規定は、規則にはないはずだ」


「ああ、でも、推奨されているわけでもないだろ」


「気をつけるよ」とトビーは言った。「俺たちは二人とも大人だ。自制心くらいある」


「さっきロッカールームで、お前ら二人とも自制心なんてこれっぽっちもなかったように見えたけどな」とヴァージルは言った。角を曲がって5番の姿を目にすると、彼はうめき声を上げた。「やれやれ、一番会いたくない奴に会っちまった」


 5番は彼らに気づくとこちらへ歩み寄り、疑わしげな目でトビーをじろりと見た。


 5番の視線を浴びて、トビーは居心地悪そうに身をよじった。「なんだ? 何か用か?」


「聞いたか?」と5番は言った。「リオ・グランデ川の近くで進めていた作戦が、エンデクライオンに潰されたらしいぞ」


「うわっ、またかよ?」とヴァージルが声を上げた。「あの連中、本当にしつこいな」


「最近、こういうことが多すぎると思わないか?」と5番は言った。「最初はエンデクライオンがエヴレン・オクサスの暗殺を阻止し、エル・パサでの計画を台無しにした。次は、ここから北の砂漠で我々の急襲部隊を待ち伏せ攻撃した。そして今度は、リオ・グランデ川の近くでの一件だ」


 トビーは目を細めた。「何が言いたいんだ、5番?」


「ただ、噂になっているってことさ」と5番は言った。「スパイか情報提供者、つまり我々の組織内に裏切り者がいるんじゃないかって話だ」。彼は目を細めて続けた。「お前はかなり怪しまれているんだぜ、20番。なにしろ、お前は『カオス・ジェネレーションズ』の大義に対して、これといった忠誠心を見せたことがないからな」


「言っておくけど、俺の訓練期間中の活動はすべて完璧に記録されているんだ。だから、俺のアリバイは完璧なはずだよ」とトビーは言った。


「そう言うならな」と5番は言い、トビーをもう一度疑わしげな目で見ると、その場を立ち去った。


「ったく、あの野郎、本当にムカつくぜ」とヴァージルが言った。


「全くだよ」とトビーは応じ、手持ちのカードを一枚取り出した。「あいつには、時々無性に……」彼はカードを投げつけ、それは近くにあった空の樽に突き刺さった。トビーは顔をしかめて言った。「うっ、まだ『シールド・エクステンション』のコツがつかめないな」


 ヴァージルはあるものに目を留め、興味を惹かれた。彼は樽に刺さったカードのそばへ歩み寄り、そこに書かれた「テキサス・ホールデムのルール」という文字を読んだ。ヴァージルは首を振りながら言った。「ったく、なんでトランプを買う奴はみんなポーカーをするって決めつけるんだ? ギャンブルを推奨したいのか? 『ババ抜き』のルールでも入れておけばよかったのにな」


「さあな。でも、ババ抜きだって最初はギャンブルに使われていたって聞いたことがあるぞ」とトビーが言った。


「へえ、詳しく聞かせてくれよ」とヴァージルが言った。


 そうして二人は、いつものように、とりとめもない話に花を咲かせ始めた。

面白かったですか?何度も忠告しますが「過去編」と「現在編」の二種類の話があるので注意してください。

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