第三十話 ローランとリアンナ
第二章の最終話です。どうかお楽しみください。
その後の数日間は、目まぐるしく過ぎていった。「昇星の評議会」に「カオス・ジェネレーションズ」が潜入し、その結果としてアルクス・レガリウス宮殿が彼らに占拠されたという事実は、極めて重大な不祥事であった。そのため、元老院は緊急会議を招集することとなった。
また、リアンナがミストカリアに帰還していたという事実を元老院が初めて知ったのも、この時期のことである。長らく行方不明だった王女が発見され、元老院の知らぬ間にミストカリアへ連れ戻されていたという事態は衝撃をもって受け止められ、多くの議員は彼女をどう扱うべきか判断に苦しんでいた。そもそも彼女がミストカリアに戻ったのは、一部の議員が個人的な事情を抱えていたことを除けば、評議会が彼女を政治的な駒として利用しようと目論んでいたからに過ぎなかったからだ。
数時間に及ぶ有力議員たちとリアンナとの会談および交渉の末、元老院は次のような結論を下した。リアンナは「エンデクライオン騎士団」と共にナイツレストへ戻るものとする。彼女は大学に通うことも、自らの望むキャリアや生き方を追求することも自由である。その代わり、ミストカリアの君主の座は空位のまま維持される。もし将来、リアンナ本人あるいはその子孫がミストカリアの君主となることを望めば、その座は彼らのために用意されていることになる。
当然のことながら、「昇星の評議会」は解散することになった。もっとも、その時点で評議会は形骸化していたに等しい。フォン・クロフトは死亡し、ジラスは行方不明、リッテンハウス、ハンプトン、ウェルズワースの三名は拘束されていたからだ。こうして、ルム男爵はただの学生――もっとも、彼のような裕福な貴族が「普通」の学生でいられる範囲内での話だが――へと戻ることになった。実のところ、評議会の解散が決まってすぐ、ルムはエンデクライオン騎士団、より正確にはサーラ・サンダースと会っていた。
「あの……サーラさん……もう評議会のような……重要な役職に就くわけではないので……今後は会うのも難しくなるかもしれません……ええと……その……ですから……手紙のやり取りを……しても……いいでしょうか?」
「ええ、もちろんよ。アンソニー、手紙のやり取りを通じて友情を続けられたら嬉しいわ」とサーラは答えた。その返事にルムは有頂天になり、サーラは事の次第に気づいておらず、他の騎士たちは面白がっていた――ただ一人、少し不機嫌そうな顔をしていたカイルを除いては。
エヴァンテイル侯爵は、事実上の自主的な隠居生活を選ぶことにした。彼はアルクス・レガリウスを離れて南東のグラウンズヴィル近郊にある領地へ戻り、そこで静かに余生を過ごすつもりだったのだ。そして、シャルロット・デュ・フレインも彼に同行することになっていた。リアンナは以前から二人の関係性が具体的にどのようなものなのか気になってはいたが、それを尋ねるのは自分の立場ですべきことではないと感じていた。その代わり彼女はミストカリアの王女として最後の一つとなる務めを果たすその時まで、あと数日だけアルクス・レガリウスに留まってほしいと二人に頼んだ。
ついに、リアンナがその務めを果たす日がやってきた。クリスマスを数日後に控え、アルクス・レガリウスの街は祝祭の装いに彩られていた。そんな華やいだ雰囲気の中、宮殿の門前には大勢の群衆が集まっていた。ミストカリアの失われた王女が公の場に姿を現すのは、これが最初で、おそらく唯一の機会であると事前に告知されていたからだ。人々は、その姿を一目見ようと集まっていたのである。
リアンナは宮殿の入り口に立っていた。身にまとっているのはクリスマス舞踏会で着たものと似たデザインのドレスだが、色はピンク色だった。頭には王家のティアラを戴き、その佇まいは、まさに彼女が名乗る通りの「王女」そのものであった。彼女に付き添うのは、ジェラール・エヴァンテイル侯爵、シャルロット・デュ・フレイン、アンソニー・ルム男爵、そして元老院の有力者たち数名である。
午前10時ちょうど、宮殿の門が大きく開かれた。オーケストラが勝利を祝う行進曲を奏で始めると同時に、エンデクライオン騎士団が整然とした隊列を組み、宮殿の敷地内へと行進してきた。
騎士たちは皆、揃いの制服を身にまとっていた。白いリネンのシャツ、革の手袋、ベージュのズボン、黒いブーツ、そして何よりも目を引くのが、銀の縁取りと、胸と背中に金色のエンデクライオンの「E」のロゴがあしらわれた青い軍用タバードである。これは、ミストカリア内乱後の追放時代における「エンデクライオン騎士団」の伝統的な儀礼用軍装であった。隊列の最前列中央にはローランが立ち、そのすぐ後ろの右側にはトビー、左側にはアンドリュー、そして二人の間にはエリザベスが位置していた。トビーの後ろにはサーラ、エリザベスの後ろにはカイル、アンドリューの後ろにはメレディスが続いた。アンジェリカは参加を見送り、群衆の中からその様子を見守っていた。当初、メレディスはまだ訓練生であり、これといった貢献もできていないと感じていたため、参加をためらっていた。しかし、他の騎士たちが彼女の参加を強く求めたのである。
騎士団は音楽の拍子に合わせて中庭を横切り、リアンナの前に進み出ると、一斉の動作で七人全員が彼女の前に跪いた。これは、エンデクライオン騎士団とミストカリア王国が正式な外交関係を再構築するための儀式であると同時に、アルクス・レガリウス宮殿に潜入したカオジェン勢力を排除した騎士団の功績を称える表彰の場でもあった。
リアンナは微笑んで言った。「エンデクライオン騎士団の皆様、ミストカリアへようこそ。騎士団と王国との関係を再構築する役目を担えることを光栄に思います。両者は長らく疎遠になっており、その結果は甚大でした。最近のカオス・ジェネレーションズを巡る事件がまさにそれを物語っています。この関係の再構築によって、二度とこのような災難が王国に降りかからないことを祈っています。」
ローランは微笑んで言った。「ありがとうございます、リアンナ王女殿下。そこで、エンデクライオン騎士団とミストカリア王国との関係再構築の象徴として」彼はリアンナに手を差し出し、「一緒に踊っていただけませんか?」と尋ねた。
「光栄です、エカルド騎士団長」リアンナは彼の手を取り、答えた。
ローランはリアンナを中庭の中央へとエスコートした。「素晴らしいスピーチだったよ」彼はささやいた。
「ぎこちなくは聞こえなかった?」リアンナは小声で答えた。
「大丈夫だと思うよ。そんなに凝ったことはしなくてもいいんだ」とローランは小声で言った。「緊張してるの?」
「ええ。あなたは?」
「僕もだよ」とローランは言った。「クリスマス舞踏会の時みたいに凝ったことはしなくてもいいんだ。シンプルにすればいい」
「すごく簡単に聞こえるわね」とリアンナは微笑みながら言った。
二人は社交ダンスのクローズド・ポジションで互いをしっかりと抱き寄せた。オーケストラがワルツを奏で始めると、二人は優雅な身のこなしで中庭を滑るように踊り出した。その瞬間、周囲のあらゆるものが彼らの意識から消え去った。他の騎士たちも、貴族たちも、そして二人を見つめるアルクス・レガリウスの群衆も、何一つ気にならなかった。踊りながら、彼らはもはやエンデクライオン騎士団の騎士団長でもミストカリアの王女でもなかった。ただのローランとリアンナだったのだ。
最後に口を開いたのはサーラだった。「ああ、これって完全に『お互い好きなのは明白なんだから、さっさと告白しちゃいなさいよ!』っていう段階ね」
第二章はこれより完結です。次は第三章ですがその前にちょっとしたボーナスが来ます。お楽しみください。




