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【第四章連載開始!】エンデクライオンの騎士団   作者: E. C. ライリー
第二章 ミストカリアの王女

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第二十話 ダンス

引き続き、第二章です。お楽しみください。

「光栄ですわ」とリアンナは言い、ローランの手を取った。ローランは彼女をダンスフロアへとエスコートし始めた。


 リアンナが少し震えているのに気づき、ローランは「緊張しているんだね」と囁いた。


「あなたもよ」とリアンナも囁き返した。彼女もまた、ローランが震えていることに気づいていた。「一緒に踊るのは初めてじゃないでしょ」と、彼女はローランと同じくらい自分自身にも言い聞かせているようだった。


「分かっている。でもそれは、子供の頃、両親が開いた誕生日パーティーとか、たまに高校のダンスパーティーに行った時みたいなものさ」とローランは囁いた。「騎士団長と王女が王国の公式舞踏会で注目の的になるなんて、想像もしていなかったよ」


「クリスマス舞踏会で二人で踊れば本当にメッセージが伝わるって、二人で決めたでしょ」とリアンナは囁いた。「何世紀にもわたる疎遠を経て、エンデクライオン騎士団とミストカリア王国が再び一つになることを象徴するものになるって」


「ああ、わかってるよ」とローランはささやいた。彼は少し考えた。「よし、とりあえずダンスのことは忘れて、フェンシングの試合みたいに考えてみよう。学校でいつもやってるスタイルじゃなくて、君の得意なスタイル、つまり本当のスタイルでね」


 リアンナはにっこり笑った。「何?私の得意なスタイルについていけるの?」


 ローランも笑い返した。「僕ができないとでも思ってるのか?」


 ローランとリアンナがダンスフロアの中央へと歩みを進めると噂話をする数人の囁き声を除き舞踏会場全体が静まり返った。それどころか、他の踊り手たちは皆その場を空け、ダンスフロアにはローランとリアンナの二人だけが取り残された。アンドリューはにやりと笑うと、オーケストラのそばに立っていたトビーに合図を送った。トビーはアンドリューに頷き返してから指揮者の方を向き、「激しい曲をお願いしてもいいですか?」と尋ねた。

 

***


 カイル、サーラ、メレディスの3人には、今回の任務において2つの目的があった。第一の目的は宮殿内でカオジェンの活動の痕跡を探ること、そして可能であれば、「昇星の評議会」のメンバーの中に「カオス・ジェネレーションズ」の一員が紛れ込んでいないか確認することだった。宮殿の住人や使用人の大半が舞踏室かその周辺に集まっていたため、3人は誰にも気づかれることなく宮殿内を探索することができた。だが残念なことにこの目的についてはあまり成果が上がっていなかった。


 もう一つの目的は、万が一事態が悪化した際に備え、宮殿からのあらゆる脱出ルートを把握しておくことだった。3人はすでにいくつかのルートを特定しており、現在は舞踏室の屋根に登って、そこから街へ抜ける脱出経路が見当たらないか確認しようとしていた。


 メレディスは宮殿の敷地のすぐ近くを通る高架鉄道を走る列車に目を留めた。「北行きの列車を陽動に使えないかしら?」と彼女は言った。「誰か一人が北行きの列車で逃げて追手を引きつけ、その隙に残りのメンバーが南のエンデクライオン城へ逃げるのよ。一人なら追手を振り切るのもずっと楽でしょうし」


「うーん、それはうまくいかないと思うな」とカイルは言った。「RJの話だと、宮殿の先にある駅は一つしかないんだ。かつて鉄道を延伸してヴァラム山脈を抜けるルートを作ろうとしたらしいんだけど、地形が険しすぎて計画は断念されたんだって。終着駅の先にあるのは行き止まりで、深い渓谷の上に突き出した放棄された線路があるだけなんだってさ」


「ねえ、二人とも」とサーラが言った。「ちょっとこれ見てみて」。彼女は笑顔を浮かべ、天窓越しに舞踏室の中を覗き込んでいた。


「何?」。メレディスはカイルと共に天窓の方へ歩み寄った。そこで目にした光景に、二人も思わず笑みをこぼした。特にカイルは、面白がっている様子だった。


「うわっ! あの二人、いつあんなダンスを覚えたんだ?」

 

***


 音楽が鳴り始めるとすぐに、リアンナはスカートをふわりと広げながらローランの方へと回転した。ローランは彼女を「クローズド・ポジション」――伝統的な社交ダンスのホールド――でしっかりと受け止めた。そして彼は、至近距離で互いの出方をうかがう二人の剣士を思わせるような円を描く動きで彼女をダンスフロアの向こう側へとリードしていった。曲調がゆったりと揺れるような旋律に変わると、ローランはリアンナを外側へと回転させてから引き寄せ、優雅に「ディップ(上体を後ろに大きく反らせるポーズ)」させた。再び曲調が揺れると、ローランは、今度は逆方向へとリアンナを回転させたが、今度はそのまま彼女の手を離した。リアンナは回転しながらその場で止まった。二人は再びクローズド・ポジションへと戻ったが、今度は互いの右腕を相手の腰に回し、左腕を外側へ伸ばすという、別の伝統的なホールドの形をとった。その体勢のまま、彼らは再び剣士のように互いの周りを回り、やがてまた最初の伝統的なホールドへと戻っていった。


 この頃には、リアンナの緊張はすっかり消え失せ、代わりに高揚感が満ちていた。回転するたび、スカートがふわりと広がるのを感じるたび、そしてローランの腕に抱かれているのを感じるたびその幸福感はただただ膨らんでいった。こぼれ落ちるような喜びの笑みを抑えることはできず、ローランもまた同じように感じていることが彼の身のこなしから伝わってきた。二人がダンスフロアを滑るように踊り続ける中、リアンナの心の一部はこの瞬間が終わってほしくないと願っていた。


 やがてついに音楽が終わりを告げ、ローランは最後にもう一度リアンナをディップさせてダンスを締めくくった。その瞬間、舞踏会場は割れんばかりの拍手に包まれた。


 ダンスの余韻に浸りながらローランとリアンナがVIPエリアに戻ると、エヴァンテイル侯爵が心からの笑みを浮かべて二人を出迎えた。「殿下、エカルド騎士団長、素晴らしい舞でした」と彼は言った。「よろしければ、乾杯の音頭を取らせていただきたいのですが」


「ありがとう、エヴァンテイル侯爵」とローランは応じた。「ああ、だがその前に一杯飲んでも構わないかな? ダンスのせいで随分と喉が渇いてしまってね」


「もちろんですとも」とエヴァンテイルは言った。


「おお、感謝する」ローランはそう言うと、透明な液体が入ったグラスを手に取り、一口含もうとした。ローランが飲もうとしているものに気づいたリアンナは驚きに目を見開いた。


「ローラン、待って!」


 液体がローランの唇に触れた瞬間、彼は目を見開き、それを激しく吐き出した。顔を真っ赤にして汗を滲ませながら、彼は激しく咳き込み、荒い息を吐き続けた。


 屋根の上で、カイルは額に手を当てて嘆いた。「わっちゃあ、またかよ」


「えっ? どうしたの?」メレディスが尋ねた。


 カイルはため息をつきながら言った。「ローランのことなんだけど……あいつは酒が全くダメなんだ」

「え? つまり、お酒に弱いってこと?」メレディスは怪訝そうな表情で尋ねた。


 カイルは眉をひそめて言った。「弱いというより、酒の味が大嫌いなんだ。唇に触れただけでも……まあ、今の反応を見ただろ?」彼は一呼吸置いてから続けた。「もっとも、たまにパーティーに出かける時にはそれが役に立ったけどな。飲み物にアルコールが混ぜているかどうか即座に見分けられたからね」


「エカルド騎士団長、何かあったのですか?」エヴァンテイルは明らかに動揺した様子で尋ねた。「毒でも飲んだのですか?でも、飲み物は事前に毒物検査済みです。」


「エヴァンテイル侯爵、どうかご留意ください」リアンナはローランを少しでもかばおうと言った。「ミストカリアでは飲酒年齢は18歳ですが、エカルド騎士団長は21歳の国のご出身です。もしかしたら、お酒に慣れていないだけかもしれません。」


「ああ、そうですか」エヴァンテイルは言った。「では、もしノンアルコール飲料をご希望のお客様がいらっしゃいましたら、お申し付けください。」


 テーブルの方で、エリザベスが手を挙げた。「では、ノンアルコールをお願いしてもよろしいでしょうか?」彼女は尋ねた。


「ドクター・マッカーサー、それがご希望ですか?」ジラス卿は言った。「医師として、健康維持のためにアルコール摂取量を最小限に抑えたいとお考えでしょう。しかし、これは公の祝宴なのだから少し羽目を外したくらい何の問題もないでしょうか?」


 エリザベスは眉をひそめて言った。「そうじゃないの。ミストカリアの法律では、私は未成年だからです。」


 近くにいたほぼすべての男性貴族(そして何人かの女性貴族も)が、驚きの表情でその美しい女性に視線を向けた。彼らの表情は皆、同じことを物語っていた。「彼女は未成年なのか!?」

みなさん、どうでしたか?もし面白いと思いましたらどうか応援してください。

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