表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『【天下無双の宮本武蔵】関ケ原で死んだ武士達の血で捏ねた泥人形をムサシと呼んで、天下を騙した又八の戦国無双の物語』  作者: hatuhi stand


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/22

第17話:無感の怪物

「離せ! 離さぬか!」

胤舜は顔を真っ赤にし、全体重をかけて十文字槍を引き抜こうとするがムサシの胸に埋まった穂先は一向に動かない。ムサシは自分が攻撃されていることすら理解していない様子で、のっそりと一歩踏み出した。

「グチャ……」

その一歩ごとに足元から不気味な泥が溢れ、道場の磨き上げられた床を汚していく。胤舜は、槍を持ったままムサシの歩みに引きずられズルズルと後退した。

「馬鹿な……私の槍を力任せに奪うというのか! これが天下無双の戦い方か!」

胤舜の叫びに又八が調子よく割って入る。

「そう! それこそがムサシ流奥義ウマの耳に泥の術! どんな鋭い攻撃も泥のように受け流し、そして二度と返さない! 胤舜さん、その槍はもうムサシの胃袋の一部ですよ!」

「胃袋だと……!?」

胤舜の心に、かつてない恐怖と迷いが生じた。斬っても突いても、相手は痛みを感じず返り血すら流さない。そこにあるのは、ただ自分の殺意を飲み込み、無効化していく圧倒的な物質の存在感だ。

「……マダ……イクサハ……」

ムサシの呟きと共に槍の柄を伝ってドロドロの液体が胤舜の手元まで迫る。名門宝蔵院の天才は、生まれて初めて槍を捨てるという選択肢が頭をよぎった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ