最後の後継者
最新エピソード掲載日:2026/04/14
体が先に動く。それだけで、俺の社会人人生は六年間ずっと終わっていた。
怒鳴られた瞬間に後退して同僚のお茶をひっくり返し、パソコンがフリーズした瞬間に、USBを抜いてデータを消してしまったり。社内では「ハザードマップ」と呼ばれて早六年。営業二課の米麦粒(よねむぎ つぶ)。
二十八歳。特技は特にない。
ある夜、駅で絡まれていた小動物系OL・高木原(たかぎばら)ぴなに助けを求められ、気づいたら酔っ払いに殴られていた。
その一部始終を見ていた老人が、翌日から毎日どら焼きを持って現れるようになった。
「弟子にならんか」
ボケてるのか、縁を切れないのか。
気づけば俺の日常に居座るこの老人の正体を、俺はまだ知らない。
これは、欠点しか持たなかった男が、最強の後継者になるまでの話だ。
怒鳴られた瞬間に後退して同僚のお茶をひっくり返し、パソコンがフリーズした瞬間に、USBを抜いてデータを消してしまったり。社内では「ハザードマップ」と呼ばれて早六年。営業二課の米麦粒(よねむぎ つぶ)。
二十八歳。特技は特にない。
ある夜、駅で絡まれていた小動物系OL・高木原(たかぎばら)ぴなに助けを求められ、気づいたら酔っ払いに殴られていた。
その一部始終を見ていた老人が、翌日から毎日どら焼きを持って現れるようになった。
「弟子にならんか」
ボケてるのか、縁を切れないのか。
気づけば俺の日常に居座るこの老人の正体を、俺はまだ知らない。
これは、欠点しか持たなかった男が、最強の後継者になるまでの話だ。