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-9- 条件

 安らぎが得られる条件を考えてみようと思います。^^

 まず第一に、何度も書いていますように健康であること・・が、不可欠となります。その二として、身の回りの環境に不安材料が消えていることが挙げられます。その三は、万が一のことが起きたとしても困らない備えが欠かせないことです。

 金目(きんめ)は鯛のように勢いよく、とある町の温泉旅に出かけた。言わずと知れた伊豆方面への旅である。町の旅行会社が減り、クーポンを組みにくくなった昨今、なろうとままよ…という攻め気分で金目は多めの金額を財布に入れると自宅を飛び出した。

 とある駅である。

「今からですと、●番線から特急が二十分後に出ます。切符と特急券は車内でお買い求め下さい…」

 案内書の窓口でそう言われた金目は、まず第一の条件は通過したぞ…と、目を金色に輝かせた。インフレの関係からか、最近は駅弁すら買えず、改札前のコンビニ弁当をチン! してもらい、温かいお茶を自動販売機で買い求めた金目は〇番線へと向かった。発車にはまだ十分ほどあった。

 特急はすでにホームに入って停車していた。ドアは開いていたから金目は自由席らしき号車へ腰を下ろした。発車時刻となり静かに特急は動き出した

『この列車は△△:◎◎時発の特急〇〇2号、□□行きです…』

 流暢(りゅうちょう)な声が社内アナウンスで流れ始めた。それと時を同じにして、駅員が切符のチェックに近づいてきた。金目は目的地までの特急料金を含む運賃を支払い、印字した切符のような紙を受け取った。

「駅の窓口で見せて改札を通過して下さい…」

 切符巡回の駅員はそう言うと金目の前から立ち去った。金目はこれで第二の条件はパスしたぞ…と安らぎ気分を増幅させ、コンビニ弁当を食べ始めた。金目の内心の安らぎは腹を満たす感覚+流れる車窓からの景観で益々、高まっていった。

 目的地へ着いた金目は、まず駅の案内所で泊まる宿を決め、紹介された温泉旅館へと直行した。泊まる宿の確定が金目の安らげる第三の条件だった。温泉旅館はシーズン前とインフレの関係でかなりの空き室があった。

『よしっ! これで条件は満たされたな…』

 温泉旅館にチェック・インした金目は安すらぎの条件をすべて満たした。夕陽が沈む温泉旅館の露天風呂に浸かりながら買い求めた冷えた生ビール缶をグビリグビリと飲み干し、金目の安らぎ感は最高潮にアップした。露天風呂を上がったあとは、美味い酒と料理が待っていた。

 安らぎは自分が設定した条件をクリアするにつれ高まる訳ですね。^^

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