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-60- 宗教

 世界的なことですが、個々の人々が宗教に安らぎを求めるのは、ごく自然な話です。ただ、組織的な宗教勢力となりますと、政治や世情に大きな影響を与えますから問題となります。世界や我が国でも様々な問題が起こっていますから、皆さんもよくお分かりのことと思います。

 天候にも恵まれ、柿川は古い神社仏閣が多い、とある観光地へ行くことにした。最近、勤める町役場の人事異動を控えていた柿川だったから、気分的な軋轢(あつれき)を忘れよう…と思ったからである。

「あの…◎△寺へ行きたいのですが…」

 とある観光地の駅近くにある総合案内所で柿川は訊ねた。女性の案内係は市内の案内地図が描かれたパンフレットを柿川の前へ提示し、赤鉛筆で順路を書き始めた。なぜ赤ボールペンではなく赤鉛筆だったのかは定かでない。^^

「こう行って、こう回れば行けます。こちらからでも、こう行ってこう回れば、少し坂がありますが行けます…」

「ああ、どうも…。コレ、もらえますか?」

 柿川がそう言うと、案内係は無言の笑顔で了承した。コレとはパンフレットである。柿川は、パンフレットに描かれた赤鉛筆の道順で目的の◎◎寺へと向かった。別に宗教に頼っている訳ではない柿川だったが、過去に八ヵ寺は巡礼寺へ参詣していたことから十ヵ寺にしよう…と思っていた。途中、地元の□○神社もあったから柿川はお参りをした。

『まあ、行ったとしても、あと三ヵ寺だな…』

 宗教として礼拝所へ行っている訳ではなく、楽しみながら軽く旅している切川には安らぎ気分が身体に一杯、溢(あふ)れていた。旅を終えたとき、柿川は宗教的には味わえない自由な安らぎ気分になっていた。

 世俗を忘れて参る神社仏閣の旅は安らぎ気分になれますから、いいですよねっ!^^

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