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-59- 戸惑う

 いくら物事が順調に推移して安らぎ気分になっていても突然、アクシデントとや変化起きれば、一瞬にしてらぎ気分は消え失せます。

 暑さの夏がやって来ていた。橘は扇子をパタパタ扇ぎながら相手会社への街路を歩いていた。まだ昼にはなっていなかったが、気温はどんどん上昇し、早くも30℃を越えようとしていた。

『少し休むとするか…』

 橘はふと、そう思い、辺りを見回した。幸いにも開店している喫茶店があったから、橘はその店へ飛び込んだ。

「何に致しましょう?」

 しばらくすると、ウエートレスがトレーに氷が入った水コップを乗せ、橘の座席前へ現れた。

「冷コー…」

「畏まりました…」

 水コップを置き、オーダーを聞くと、ウエートレスはすぐ退いた。

 店内は冷房が効いていることもあり大層、気持がよかった。そんな店内だったから、必然的に安らぎ気分が橘の内心を満たした。そのときである。バイブレーター設定にしていた橘の携帯が激しく振動した。

「はい、橘ですが…」

「ああ、橘君か。悪いが昼までに先方へ行ってくれないか。都合があるそうだ…」

「はい、分かりました…」

 昼迄には、あと十五分ばかりだった。戸惑いながら、橘は席を立った。冷コーを飲んでいる場合などではないのである。相手会社へは入った喫茶店から十分ばかりかかった。橘は注文をキャンセルすると、慌ただしく店を出た。当然、橘の安らぎ気分失せていた。

 突然、物事が変化して戸惑うと、安らぎ気分は、すぐ消え去ることになります。残念!^^

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