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-48- 焦(あせ)る
何事も焦れば、安らぎの心は消えてしまいます。安らぎたいなら焦るのは禁物ということになります。
槙島は焦っていた。焦っては駄目だ…とは分かっていた槙島だったが、これ以上、時を過ごせば、今後、二度と本社への異動のチャンスはないように思えた。そのチャンスはあと一時間近くしかなかった。槙島が焦るのも無理からぬ話ではあった。
「社長、恩田様が只今、社を出られた由にございます…」
「ああ、そうか…。竹田さんは、もうお着きなんだろうねっ!」
「それが…」
「どうしたっ!」
「俄かな所用で来られない・・と、先程、連絡がございました」
「なにっ!」
親会社の社長、竹田が来なければ、恩田に対して強い姿勢で契約に望めない槙島は焦った。下手をすれば子会社の社長の座も危うくなる危機に槙島は直面したのである。
恩田が到着したその後、槙島は低姿勢で再度の来社を安らぎ恩田に求めたが、恩田の機嫌を損ね、契約はご破算になってしまった。結果、責任を取らされる形で槙島は社長の地位を追われ、子会社では最も遠方の藻売支社の専務に降格した。
日本史の戦国時代に似てますね。^^




