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35/39

-35- 解放

 物事から解放されれば安らぎの心が芽生えます。ということは、何事によらず拘束されていれば安らげないということになります。

 田所は課長の畑山から一週間でプロジェクトを完成するよう業務命令を受けていた。本当にそうなるかどうかは別として、完成させれば係長だっ! と、肩をポンッ! と一つ叩かれたのである。

『係長…課長は人遣いが上手いからなぁ~』

 そんな気分の田所だったが、片苦しい業務命令から一刻も早く解放されたい…とは感じていた。

「田所さん、はい、お茶…。頑張って」

「ああ、有難う…」

 課一番の美人、久保がニッコリと笑みを浮かべ、湯飲みを田所のデスクへ静かに置いた。

『まあ、こういう旨味(うまみ)もあるか…』

 田所は少なからず気分が和らいだ。

 それから一週間が経ち、田所はなんとか業務命令を完成させることが出来た。日々、淹れてくれる久保の陰の力があったのかも知れない。係長には成れなかったが、田所にホッコリとした安らぎの気分が訪れた。

 久保さんとはその後、どうなったんですか? 気になるところです。^^

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