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-3- 深層心理

 安らぎは、なにも考えて起こるものではありません。しかも、そうありたい…などと意識して生じるものでもない訳です。要するに、意識のない環境で自ずからはっきりそうだと自覚できない深層心理と言えます。

 岡田は風呂上がりにいつもビールを飲もう…と冷蔵庫を開けた。だが、冷蔵庫のいつもの定位置に収納したはずの生ビールの缶が一すら見当たらなかった。しまった! 買い忘れたか…と岡田は舌打ちした。だが、風呂+生ビールでなければいつもの安らぎは起きないのが岡田の常だった。岡田は買ってくるか…と一瞬、考えた。しかし、すでに風呂は浸かったあとである。生ビールを買ってくれば、いつもの安らぎは生まれず、もう一度、風呂に入り直さねばならない。岡田、さて、どうしたものか…と考えなくてもいいのに腕組みをして考えた。^^

 数分、考えていると、ふと岡田の脳裏に一つの(ひらめ)きが生まれた。

『そうだっ!! 風呂でなくてもシャワーでもいい訳だっ!』

 そう閃いた岡田は、思うが早いか家を飛び出し、生ビールを買って帰った。

『これでいいだろう…』

 岡田はシャワーを終えると生ビールを美味そうに飲み始めた。ところが、ビールのツマミにしている枝豆がないことに気づいた。冷蔵庫の中にはあったはずの枝豆が消えていた。

 安らぎを得るには集中力を高め準備万端にせねば…と深層心理に言い聞かせた。

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