-2- 短調
日々、単調な繰り返しだな…と、川並は思うでなく感じた。日々の生活が単調だと、安らぎの感情さえ湧かないものである。
よしっ! 思い切って動きに動くとするか…と、川並は思わなくてもいいのに、はっきりと思った。^^ さてそうなると、動く目的をアレコレと探さなければならない。川並は、アングリとした顔でマグカップに注いだ暖かなミルクを啜りながらアレコレと思案した。
よしっ、いくぞっ!! と川並は胡坐した座布団から重い腰を上げると、外出用の服装に着替え、適当な金額を財布に忍び込また。そして急ぐでもなく車で家を出た。向かうは近くの駅である。駅近くに着いた川並は先調べしておいた駐車可能なスぺースへ車を駐車させ、駅構内へと入った。この段階で川並の目的地はまだ決まっていなかった。
『よしっ! 腹が減ったな…。適当なグルメ旅し洒落込むとするか…』
川並は意識して思った。ここは。思うでなく思うのではなく、はっそりと意識して思わねばならない。すでに訳もなく動いているからである。^^
『グルメといえば、やはり都会か…』
川並の脳裏にとある都市が青空にポッカリと浮かぶ白雲のようにフンワリと浮かんだ。その都市は川並が過去に旅したとき訪れた記憶があった。川並はその都市でグルメを堪能しよう…と駅構内で座席指定の切符と特急券を買うと、その特急でその都市へと向かった。到着までには一時間余りだったから、乗車前に駅ホームの売店で買った駅弁とお茶で、まず腹ごしらえをした。移りゆく車外の流れる景色と熱いお茶。そして幕の内の美味い品々を味わいながら川並はえも言えぬ安らぎを覚えた。
『まだまだ、これから…』
桜が咲き乱れる爛漫の(らんまん)の春四月、川並の安らぎのグルメ旅は始まったばかりだった。




