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異世界酒場小話集  作者: 愛組
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小話32 混沌酒場4

「一体、何が起こってんだよ!」

 常連客の男は、床に座り込んでいた薄青髪の男に詰め寄る。相手は、ゴクリと唾を飲み込むと視線をそらしながら口を開く。

「あの割れた瓶の中には、魔力と薬草を掛け合わした薬が入っていたんだ。まだ、試作段階だからどんな副作用が起こるのかわからない」

「何!?」


 彼の説明に素っ頓狂な叫びをあげる。そして床に転がる割れたガラス片を見た。どんな副作用が起こるか分からない、薬。それが1つではなく、複数個割れた。注意して見れば、中に入っていたはずだろう液体の跡が綺麗に消え去っている。そして閃きの様に、口数多いレイピア少女と猫耳女の姿を思い出す。常連客の男は、頬を引きつらせた。

「ま、まさか。あいつらの状態は、その薬が原因なのか?」

「お、恐らく。しかも、この店全体に効果が及んでいる可能性が」



『 !? 』

 その発言に、酒場にいた全員の頬に冷や汗がつたう。そして。


『うわぁぁぁぁぁ!!!』



 全員が副作用を生じさせる。

「お、俺もか」

 常連客の男は、自分の体に違和感を得て自分の背中に触れた。

「は、羽生えてるぅ!」






 混沌へと陥った酒場は、それから1時間。

 奇声、悲鳴、嘆きの声が続いたという。

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