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小話15 行き倒れの男2
遅れて申し訳ありませんです(汗)。
「フゥ。生き返ったわぁ」
マントの男は、ジョッキで水をもらい、グビグビと一気に飲み干す。ダンっと空になったジョッキを置いて、口元を手の甲で拭う。
「ほんと助かった。水だけじゃなく、メシまで食えるとは!」
彼は視線をテーブル上に向け、じゅるりとヨダレを垂らす。深くフードを被っているので、その表情は見えない。けれども、無精髭の生える顎をさすりながら、笑みを浮かべているのは分かった。未だ正体も知れない不審者然としているが、客達には悪い奴には見えない。そこへ気を読んだ1人の常連客が、声をかける。
「お前さん、どこから来たんだ? 街中でぶっ倒れるなんて、よほど珍しいぞ?」
「よくぞ聞いてくれた!」
「うおっ!?」
マントの男は立ち上がると、常連客の肩をがしっと掴む。常連客は驚いて、声をあげた。マントの男は、今度は両手を広げて店内を見渡す。
「我は南の帝国より、参りし者」
どこかの舞台役者の様に、胸元にそっと手を添え語り始める男。彼が訪れた時に聞いた、「しゃがれた声」はなんだったのか、若く張りがあり、不思議と力の宿った声が響く。




