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私的解釈で詠む万葉集  作者: あ
2巻
44/119

2/126 遊士跡 吾者聞流乎 屋戸不借

題詞:石川女郎 贈 大伴宿祢田主 歌一首 [即 佐保大納言大伴卿 <之> 第二子 母曰 巨勢朝臣 也]

原文:遊士跡 吾者聞流乎 屋戸不借 吾乎還利 於曽能風流士


訓読:(たは)れ男と 吾は聞きなるも 宿貸さず 吾を置き帰りぬ その()ふる男は

仮名:たはれをと あはききなるも やどかさに あをぉきかへりぬ そのたふるをは


~~~~~~


2/127

題詞:大伴宿祢田主 報贈 <歌>一首

原文:遊士尓 吾者有家里 屋戸不借 令還吾曽 風流士者有


訓読:戯れ男に 吾れはありけり 宿貸さず 帰らす吾れは 誑ふる男なるぞ

仮名:たはれをに あれはありけり やどかさに かへらすあれは たふるをなるぞ


~~~~~~


2/128

題詞:同 石川女郎 更贈 大伴田主中郎 歌一首

原文:吾聞之 耳尓好似 葦若<末>乃 足痛吾勢 勤多扶倍思

校異:未→末 [万葉考]

左注:右 依 中郎 足疾 贈 此歌 問訊 也


訓読:吾が聞くに よく似るのみの 葦の実(悪しのみ)の(ごとし) 足痛めす(明日見す)吾背 努めたふ(誑ふ)べし

仮名:あがきくに よくにるのみの あしのみの あしぃためすあぜ つとめてぁふべし


聞いていた話にそっくりな別人ではありませんこと。(走って来て)足を痛めた貴方、明日からも精々(たぶら)かし続けてくださいね。

左注:大伴田主字曰仲郎 容姿佳艶風流秀絶 見人聞者靡不歎息也 時有石川女郎 自成雙栖之感恒悲獨守之難 意欲寄書未逢良信 爰作方便而似賎嫗 己提堝子而到寝側 哽音蹢足叩戸諮曰 東隣貧女将取火来矣 於是仲郎 暗裏非識冒隠之形 慮外不堪拘接之計 任念取火就跡歸去也 明後女郎 既恥自媒之可愧 復恨心契之弗果 因作斯歌以贈謔<戯>焉

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