1/66 大伴乃 高師能濱乃 松之根乎
原文:大伴乃 高師能濱乃 松之根乎 枕宿杼 家之所偲由
修正:大伴乃 高師能濱乃 松之根乎 枕宿杼 之所由家偲
訓読:大伴の 高師の浜の 松の根を 枕にい寝とも 家偲ぶ故
仮名:おほともの たかしのはまの まつのねを まくらにぬとも いへしぬぶゆゑ
たかしのはま(高師浜):大阪府高石市の海岸。
寝ようとしても家を偲んでしまって(眠れない)。
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原文:旅尓之而 物戀<之伎<尓 鶴之>>鳴毛 不所聞有世者 孤悲而死萬思
校異:<>→之伎<乃> [西(左右書)] / 乃→尓鶴之 [全註釈][注釈] / 鳴(事)[西(左書)]→鳴 [元][類][紀]
訓読:旅しにて もの恋ひしかに 泣きつるも 聞こえにありせば 乞ひて死なまし
仮名:たびしにて ものこひしかに なきつるも きこえずありせば こひてしなまし
旅をしている途中で、あなたがもの恋しくなって泣いても、その声が聞こえなかったら(孤独に悲しく)死んでしまうだろう。
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原文:大伴乃 美津能濱尓有 忘貝 家尓有妹乎 忘而念哉
漢文:忘貝 有 尓濱 能美津 乃大伴 矣 忘 而有 妹 念 尓家 哉
訓読:大伴の み津の浜にある 忘れ貝 忘れたる妹 家にて思ふ
忘れられた妻は家であなたを思い続けています。
作者、身人部王(王はヲナギミかヲンナギミと読んだ方が意味が取りやすいか)
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原文:草枕 客去君跡 知麻世婆 <崖>之<埴>布尓 仁寶播散麻思<呼>
校異:婆 [元][類][紀] 波 / 岸→崖 [元][類] / 垣→埴 [元][類] / 乎→呼 [元][類]
漢文:草枕 婆 麻世知 跡君 去客、<呼> 麻思 仁寶播散 之<埴>布 尓<岸>
訓読:草枕 旅行く君と 知らませば 岸に丹生を 匂はさましよ
仮名:くさまくら たびゆくきみと しらませば きしにはにふを にほはさましよ
草枕の跡が君の物だと気づいていたら、岸に埴生を(撒き散らして)匂わせたのに。
作者、清江娘子(住之江の娘子)。名前は不明だが、何となく透けて見える気がする。




