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令和百物語  作者: みるみる
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第四十二夜 亡くなったおじさん


先日親戚のおじさんがなくなりました。


お通夜には母と私の二人で行きました。


お通夜に行った日、二人共同時に亡くなったおじさんの夢を見ました。


母の夢の中では、生前よりも、少し若くなった印象のおじさんが笑顔で庭に立っていたそうです。


私の夢の中でのおじさんも、少し若くなった姿でした。


ただ、厳格で凛々しいおじさんのイメージが崩れてしまうぐらい、陽気に踊っていました。


塀で囲まれた家々が続く道の真ん中で、私が


「歯ブラシ」


だとか、適当に言葉を発すると、それを表現するかのように踊ってくれました。


ちなみに歯ブラシは、シュッシュッと口で音を出しながら、デッキブラシで床を擦るような動きのダンスを見せてくれました。


私が何を言っても、ダンスで答えてくれるものですから、私は可笑しくて大笑いしながら、目を覚ましてしまいました。


私と母は、お互いにおじさんの夢の話をしながら、おじさんがあっちの世界で楽しそうで安心したね、なんて話をしていました。


それから何日か後に、おじさんの四十九日の法要が行われました。


母だけが呼ばれて行きました。


法要が終わって帰ってきた母と、お茶をしながら話していると、おばさんの話になりました。


おばさんというのは、もちろんおじさんの奥さんの事です。


おばさんもよく夢の中におじさんが現れたそうです。


おばさんの夢の中で、おじさんは自宅の庭に立っていたそうです。


おばさんも、夢の中のおじさんは亡くなった頃より大分若い姿をしていたと言っていたそうです。


おじさんは、夢の中でおばさんをしきりにさそっていたそうです。


「お前、そっちは大変だろう?こっちの世界は良いぞ。お前も大変ならこっちへ来い。迎えに行くから。」


おばさんは、孫や曾孫もいたので、まだそっちへは行けないよ、と毎回断っていたようです。



母は、もう四十九日も終わったから、きっとおじさんも私達の夢の中にはもう現れないんじゃないかな、と話していました。



母は四十九日後にも何度かおばさんと電話で話しをしたそうです。


母の話では、おばさんの夢におじさんはもう現れなくなったそうです。


ただ、あの時にもしおじさんの誘いにのって、あっちの世界へ行くと答えていたら、自分は今頃どうなっていたのかな?とおばさんは時々考えてしまうのだそうです。


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