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第7話 暗躍

「皆よく集まってくれた。これより最高指導会議を始める!」

大きく広い会議室に執政カーラエルの声が響きわたる。

「まずはパウエル作戦本部長、次の攻撃計画は進んでるか?」


「ハッ!執政閣下。順調に進んでいます。ハーシオンの町の占領政策も秘密警察の取り締まりによってようやく安定し前線基地としての機能も備わりつつあります。現在、1万5000の兵がハーシオンの町近郊に集結し閣下の攻撃命令を今か今かと待っております」


「反乱分子の動きはどうだ?昨日、奴等のテロがあったらしいが」


「問題ありません。奴等の動きは内部に潜入したスパイによって我々に筒抜けです。近々、ハーシオンの武器弾薬庫を襲撃するらしいですが、その場で見事殲滅して御覧にいれます。全ては閣下のご意志のままに!」


「そうか。パウエルよ。そなたの働き期待しておるぞ。次にハル経済本部長、執政府の経済は安定しておるか?」


「ハッ!閣下。北の鉱山開発が軌道にのり、我が政府の財政を支えるまでになりました。人民に科している各種税金も引き上げて徴収しているので、国庫は潤う一方でございます。全ては閣下のご意志のままに!」


「そうか。引き続きよろしく頼むぞ。次にライトマン技術研究開発本部長。機械兵の量産は進んでるか?」


「はい、閣下。本格的な量産はまだですが、現在、先行量産型100ユニットが最終調整も完了し次のボルーヌ攻略作戦に動員可能です。予算拡大の了承され得られれば、さらに1000ユニットが生産可能です。死を恐れぬ機械兵の力、ぜひお試しください」


「予算拡大の件についてはあとでハル経済本部長と検討するように。動員可能な100ユニットについてだが次のボルーヌ攻略作戦に動員する。ライトマンよ期待しておるぞ」


「ハッ閣下!全ては閣下のご意志のままに!」


「ちょっと待ってください!」

大きく凛とした声が会議室に響きわたる。


「どうした?ルイス外交部長、何か発言があるのか?」


「ハッ閣下。正直、私は現在の執政府の領土拡張政策に疑問をいだいています。人民は度重なる戦争と重税に苦しんでおります。今は戦争を止め民力を安定させるべきでは?争いは武力を使わず話し合いに重きをおいた外交で解決するべきです。それが先代の遺命でもあったはずです!」


「ルイス外交部長、言いたいことはそれだけか?」


「言いたいこと…。それはどういうことですか?」


「近衛兵!こやつを連れていけ!コイツは反乱分子の内通者だ!」

執政カーラエルの声が響きわたる。その声を聞き付けた近衛兵が数人、会議室に入ってきてルイス外交部長を取り押さえた。


「閣下!これはどういうつもりですか!?私は内通者ではありません!」


「黙れ!貴様は外交部長を解任だ。話し合いで解決だと?笑わせるな!話の通じぬ奴等に何を言っても無駄だ。武力こそが我が執政府の外交だ!これより私が外交部長を兼任する。近衛兵!こいつを牢に入れとけ!」


ルイス外交部長は会議室を追い出された。


「少し邪魔が入ったな…。これで最高指導会議を閉会する。1週間後、我が執政府軍はボルーヌ攻略作戦を開始する!なお、この攻略作戦に先行量産型機械兵100ユニットも参戦させる。皆準備をおこたるな!」


「ハッ!全ては閣下のご意志のままに!」

会議参加者の大合唱が会議室にこだました。


この大合唱で会議は閉会した。





「さすが閣下。勇ましくとてもご立派です」

誰もいない会議室に少女の声が響きわたる。


「おぉ、あおの巫女か。本当にボルーヌ攻略作戦は成功するんだろうな?」


「えぇ…。間違いなく。私の力はハーシオン攻略作戦で実証済みでしょう。裏の仕事はお任せください。フフッ……」


蒼いベールに身を包んだ少女は不敵に微笑ほほえんだ。





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