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異世界英雄譚  作者: テト
12/18

戦闘

「よし、行けたわね。全員いるね、じゃあ富士見を探そう。」

「本当にいるのか?まぁ桜とかはあるしあいつにぴったしの場所だけどよ。」

「わからないわ、けど探すしかないでしょ。」

 そんな感じで探索が始まった。そして始まって

30分経ったくらいの頃、時相テンプスが出てきた。

「君たちは何をするんだ」

「これから富士見を倒しに行く。仲間になりたいならいいぜ。」

「その提案は断る。それと、君たちのその行動を止めさせてもらう。」

そう言った途端、世界がほんの少し止まったように感じた。そして気づいた時には俺は遠くに吹き飛ばされていた。

「あんた、何するつもり。愛理、渚、優斗連れて行って。うちが時間稼ぎする。」

「逃さない。」

「させないよ。あんたの相手はうちだかんね?」

「照ちゃんありがとね。行くよ2人とも、ワープ。なるべくエリア内の遠くに。」


はぁ、はぁ、いきなり、あいつが攻撃を仕掛けてくるなんて。

「汝らは、あぁ、理想に溺れた男とその連れか。」

「てめぇは、富士見!2人とも、行くぞ。」

「来い、汝には殺せぬ。」

「元素セット、金属。対象、腕。」

「血剣刃!」

作戦を思い出せ。確か、魔法は能力コアとは関係がない。つまりMPが存在する。そして血を剣にするのは『魔法』。ここから導き出される答えはMP切れまで耐える。それだけだ。金属なら血が染みる事も、血が付着することも無く、ただ冷たい金属を流れるだけ。これなら、耐えられる。

「お前の血、無効化してやるよ。」

「さて、どうかね。発動。」

その瞬間、鉄の腕についた血が刃と変わった。鉄なら貫通できまいと慢心していたら、

「グッ、」

鉄を貫通して剣が腕に刺ささり、腹にまで傷がついた。

「慢心していたか?それとも、」

「転移!対象、富士見の上」

富士見の上にゲートが開き、そこから岩が落ちてきた。

「転移のやつがいるのか。しかし、愚かだ。一人で戦わぬということは一人では勝てぬということだろ?」

「違う。俺は、俺らは、」

「言い訳など聞きとうない。死ぬがよい!」

「転移が、間に合わない!」

「グッ、はぁ、はぁ、お前が俺の防御を破れるのは、血を剣に変える時の、勢いだけなんだよ。」

「転移!」

「一度食らったものはそう効かない。哀れだ、我が手で葬ってやろう。」

「愚かなのはあんただよ、富士見。それはブラフよ。」

「な、」

「元素付与、炎!対象拳!炎拳烈波!」

「汝よ、まだ恐れておるな、死を。汝のそれは理想何かではなく、抑止力だ。」

「うるせぇ、お前を殺さず、勝つんだよ!それが何であろうと、理想を貫くんだ!」

「幸せな頭を持ったもんだ。愚かな愚者よ、歯を食いしばるがよい。我が秘伝技を。」

その瞬間、富士見は剣を体に刺し、その傷口から無数の剣を出し、あたりを血の世界に染め上げあ。そして、あたりに飛んだ血、一つ一つをすべて剣にした。剣の平原が広がる。それは荒れ果てた地のように、風情のなく、殺風景な赤い世界が広がるだけだった。

「さぁ、剣を取れ。」

「てめぇの戦場でてめぇを倒す。」

「ハァッ!」

「セット、水!辺りの血を洗い流せ!」

水で、血の剣を洗い流す。そうすれば辺りの剣はなくなり、相手の有利を消せる!

「させぬ!」

「グハッ」

どこからだ。どこから俺の脚を刺した。何もない、のに脚には剣が。

「ここは我が戦場、言わば我が城だ。罠があるのは分かるだろう?」

「全ての血を剣にしたわけじゃねぇのか。」

「すべての資源を注いでは万が一のときにだめだからな。さぁ、立て。まだ動けるのであろう」「舐めやがって!元素セット風!竜巻幻花!」

「な、」

「剣であろうと素材はたかが血。風で簡単に飛ばせるんだよ。」

あと10メートル。なら、風を利用して一気に距離を詰める。そうすれば、勝てる!

「はぁー!」

距離を詰めたとき、剣が脚や腕、さらには腹から無数に生成された。

「先ほどの傷口から血が入っていたのを忘れたか。」

「て、めぇ。はぁ!」

「悪あがきで剣を投げるか。だが、そんな攻撃など当たらぬ。汝の負けだ。覚悟をするがよい。」

「まだ、死んでねぇよ。今だ!愛理!」

「聞こえた。転移対象渚。位置、富士見!」

「封印。これで、使えない。」

「ぐっ、汝の、力。それは、禁忌だ。いつか、」

そう言って富士見は倒れた。おそらく貧血だろう。とりあえず、俺は、俺達は、勝った。

「優斗!倒れないで!」

「起きて。」

あれ、何か言ってるのか?何も聞こえなくなって。

バタッ


その頃照は、

「変換、剣!はぁ!」

「なぜ止める。君たちに救いを提示しているだけだ。」

「救いが人の邪魔?何言ってんの?何もしない方が良いんだけど。」

「君たちを救うにはこれしかない。」

「まったく話が通じないんだけど。まぁいいや、」

照は足元に石を置き、それに乗った瞬間に石を剣にし、空高く跳んだ。そして手元の石をすべて放り投げ、剣や槍などたくさんの武器に変換した。

「技名は、ウェポンズレイン!」

「世界よ、止まれ!」

テンプスがそう口にした時には、照は地上に叩きつけられ、武具の雨を目の前にしていた。

「まずい、すべて戻れ!」

「君には勝てない。だが俺には殺す理由がない。さっさとどこかへ行け。だが、誰からもコアを取ろうとするな。あと一日で、君たちは救われる。」

「救うって、何を救うの?それがわからない限り言う事は聞けない。」

「君たちは本来ここに来るべきじゃない。それを証明するためだ。」

「結局何が言いたいわけ?あれ、どっか言っちゃった。とりあえず優斗のもとに行くか。」


「優斗、着いたよ。って何この状況。」

「優斗が富士見を倒した代わりに、倒れてるわ。即座に治癒魔法をかけたからいいけど、流石にこの傷だと私の方も疲れる。」

「そうか。とりあえず、今のうちに富士見からコアを。」

「いや、もう時期目を覚ますよ。だから、話し合いで貰うって言い出すよきっと。」

「そうだね。まぁうちはそれに賛成。あ、起きた。」

「悪い、寝てた。富士見、起きろ。」

「ふっ、我はまだ寝ていたいのだが敗者には慈悲なしってわけだな。」

「突然だが、コアをよこせ。お前を殺さないためには必要なんだ。」

「そう言って渡すやつがいると思っているのか?我はこの世界に来たときから命を張る覚悟はできておる。さぁ、殺せ。でないと能力がまた覚醒して汝らを殺してしまう。」

「………出来ない。いいから渡せ!」

「あんたどきなさい。私が殺す。死体は見ないように処理しとくから。」

「それはだめだ。誰も殺さないって約束しただろ!」

「でも今ここで殺さなきゃまたあんたは死にかける。なんなら次は死ぬかもなんだよ!」

「けど、人を殺すのはもっとだめだ!」

「それ、本当に理想なんかじゃない。富士見が言ってた通りの抑止力でしかないわ。まだあんたは普通の人間としていたいんでしょうね。そんなの、この世界に来てからは無慈悲に捨てられてるの。いい加減目を覚ましなさい!」

「残念ながら汝らはタイムオーバーだ。」

「渚、もう一回封印を。」

「その前に腕を切れる。まぁいい、今回は我の負けでここを離れさせていただく。が、背中を攻撃したら汝らを容赦なく殺す。武士に背中を討つなどは我が人格を否定するのと同じだからな。」

「逃げられたじゃない。コアを取れた瞬間だったじゃない!まぁいいわ、渚ちゃんと照ちゃんは帰っておいて。私と優斗は少し休む。じゃないと帰り道で殺されてしまうわ。」

「じゃ、うちが渚っちは守るからね。安心してな。」

それから数分間、沈黙の時が流れた。その沈黙を打ち破るかのように愛理は言葉を発した。

「さっきはごめんね。私、言い過ぎた。あんたは普通の高校生だった。それなのに人を殺すなんて出来ない。ごめん、人の気持ち考えられないなんてね。」

「俺もごめん。口調が強くなって。でも、俺はそれだけ本気なんだ。誰も死なせないためにはね。」

「あんたらしい。じゃ、休まったしそろそろ行こうか。」

「あぁ、行こう。」

「見つけた。主が言っていた獲物。」

「何か言ったか愛理。」

「いや、私は何も言って、」

その瞬間、愛理の胸から剣先が伸びていた。否、愛理は背中からナイフで刺されていた。

「まず、い、このままじゃ、共、倒れ。転、移。優斗を、どこか、遠くに。」

バタッ、

「次は、お前だ。」

「お前が、愛理を!」

相手の顔を見たときには、すでに俺は部屋にいた。

「愛理が、死んだ?なんで、なんで死ななきゃいけなかったんだ。………あいつは、許さない」

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