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子供の時は天才魔法使いと呼ばれ可愛いがられ、成長につれ無能になり蔑まれ、今は最凶魔法使いの弟子になり(歪ですが)溺愛されてます。  作者: ねこ


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第9話 お仕事

 ここに来て1ヶ月が過ぎた頃の事です。グレイスさんからこんな事を言われました。


「今から私、仕事だけど付いてくる?」

「お仕事?」

「何惚けてるのよ。私は魔法使いよ。仕事くらいするわよ。」


 言ってる事は間違っていません。しかし働く必要はあるのかを考えてしまいます。


「仕事内容は普通の魔法使いじゃ手に負えない依頼よ。」

「と言いますと?」

「例えばだけどドラゴン退治ね。後は疫病を終息ね。今回は新しいダンジョンの攻略みたいだけど……」


 この世界には仕事の斡旋業という仕事があります。魔法使い、剣士、弓士、槍士、多種多様な戦闘方法があります。なお、国が決めた最高の剣士を聖剣士と呼びますが……10年に一度出てくれば良いほどにいません。


「ダンジョンですか……まだ行った事ないですし、足を引っ張ってしまうので帰りをお待ちしてます……」

「……そうね、今回のダンジョンはまだ未知の領域だし、初めて冒険するなら初心者のダンジョンがいいわね。じゃあ今回は私1人で行ってくるわ。」


 その翌日グレイスさんは出発しました。その後1人だけとなりました。


「……」


 1人で光球を出しては引っ込める出しては引っ込める……する事はあります。溜まってる本を読んだり、料理をしたり、掃除だったりと……だけど何故か手が進みません。


「…………」


 まだ夜は来ません……独りとはこんなにも時間の進みが遅かったのでしょうか……いつもはこのくらいで痛い思いをしてる気がしますが……今日は何もありません。私はまた光球を作りました。しかしその時です。再び眠気が襲ってきました。


「あれ……なぜ……」


 私はそのまま机に突っ伏して寝てしまいました。


「おーい、フレアー起きろー!」

「ん………あ……グレイスさん……おかえりなさい。あれ?ダンジョン攻略は?」


 起きるとそこにはグレイスさんが泥まみれでいました。


「まだ終わってないけど別に夜までしないから帰ってきたのよ。」

「そ、そうなんですね!」

「まぁ普通は野営をするんだけど私は空にある扉を開ければ帰って来れるからね。」


「空にある?」


 あの時私は飛行魔法を使ってましたがあまりの速さに目を閉じていました。それでここへ来る方法は知らなかったのです。


「そうだよ。そっかフレアは目を瞑ってたから知らんのだな。ここは空の上で、私が認めた者にしか扉は見えない様になっている。だから誰も入ってこれない。入ってくるのは鳥くらいだよ。」

「私が外に出る時はどうしたら……?」


「出る必要ないでしょ?まぁでも鍵は渡しておこうかな?」

「鍵?」


 そう言うとグレイスさんは私の額に手を当てました。


「ごめんね、少し痛いけど我慢してね?」

「えっ?」


 その直後物凄い痛みが脳を支配しました。そして物凄い情報量が頭に流れ込んできます。私は耐えきれずその場に崩れ落ちてしまいます。目からは涙が……溢れてきてます。


「あ……あぁ……」

「めちゃくちゃ痛いよね……でも、忘れない様に脳に直接叩き込まないと帰れなくなるからね。」


 グレイスさんの言葉なんてほとんど入ってきてません。ただ私も痛みよりも物凄い情報量の中にある魔法陣を見て絶句してます。


「はぁ……はぁ……」

「はい、お水……少し落ち着いた?」


 私はグレイスさんからお水をもらって少し落ち着きました。


「はい……ありがとう……ございます。」

「仕組みがわからないと何も出来ない、1から教えて10までの全てを叩き込む。まぁやられた側は堪らないでしょうけどね……開け方と閉じ方は理解出来たわね。」

「はい……見た事ないものばかりでしたが……何故かこうあるものって理解しました。」


 2度とこんな思いしたくありませんが……


「この手は使いたくないんだ。相手に物凄い情報量を送るから脳にかなりダメージ与えることになるし、最悪痛みだけ残って情報は何も残らないなんて事も……」

「それ最悪ですね。」


「それより何かある?お腹空いてさぁ……」

「……今から作りますね。」


 その後鉄拳を頭に1つ貰って2人で料理しました。


「それで寝ちゃってた訳ね。」

「はい……ごめんなさい。」


 私は先程の急な眠気を話しました。そしてグレイスさんが帰ってくるまで起きなかった事も……


「光球は1日2回しか作れないみたいね。」

「えっ?」

「この前もだけど光球作った後、顔色が良くなかったのよね……たぶん魔力欠乏症?かな?」

「た、確かに体の中が軽くなった気がしました。そして意識が遠のいて……」


「今の所は2回ね。魔力を高速で動かしつつコントロールまでしてるんだもの脳疲労も魔力の消費量も物凄い事になってるわ。」


 言われて納得してしまいます。私は思ってる以上に魔力が少ないのだと……


「どうすれば魔力は増えますか?」

「使うしかないわね。魔力を使って使って最大値を増やす……これしかないわね。」

「では、明日から特訓して参ります!」

「おっ!やる気だね!」

「はい!」


 1人でいるのが寂しいからなんて絶対言えない。だけどそれよりもグレイスさんと外の冒険してみたい……


(嬉しい事考えてくれてるわね。なら茶化すのはやめましょう。私も早く2人で冒険したいですもの……)

 ここまで読んで頂きありがとうございました。

次回更新もお楽しみに!


 面白い、続きが気になるという方はブックマークまたは下の星マークをタップしてお待ち頂けると幸いです。

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