第5話 研究開始
私の光球の研究が始まりました。が最初からかなり大変なことになりました。
「すごいわ……この光球……」
「何がすごいのですか?」
「魔力の密度もそうだけど……何より温度もすごいのよ!」
グレイスさんは高揚していますが私には何が何だか分かりません。
「説明してあげるからよく聞きなさい!普通の人の火の魔法使いが使う炎は約200°から300°なのに対してフレアの光球は7000°!これって太陽と同じかそれ以上の温度なのよ!」
「太陽って……あの空にある?」
「そうよ!そんな炎を扱えるなんてもの凄いことなのよ!」
スケールが大きすぎて置いてけぼりにされてますがグレイスさんが喜んでもらえたのならよかったです。
「でも、そんな温度を出してるならもしかして……みたいな事が起こってるのかも……?いや、まずは魔力調査から行うべきか……」
わからない単語がちらほら聞こえますがおそらく前世の物なのでしょう。私はとりあえず聞き流します。
「フレア!その光球に魔力を流してると思うけど一旦止めてみて!」
「えっ?あっはい!」
私は魔力を止めました。すると丸い形をした光球は形を維持出来ずに霧散しました。
「うーん……形状を保てなくなったかー……て事はプラズマみたいになってるのか?でも、真空状態じゃないとプラズマは発生しないし……もしかして魔力で無理矢理真空にしてるのかしら?」
子供の様に楽しんでるグレイスさんが少し羨ましく思えました。
「今度は形態を変えてくれない?」
「わ、わかりました。」
私は光球を作ると魔力の流し方を少し変えました。しかし……
「あれ?形態変化ができない……」
「ほほぉー」
「あれ?どうして?」
火の魔法の時は少し魔力量を減らしたり増やしたりするだけで形状変化できました。しかしこの光球はそういう魔力量の変化でという訳ではなさそうです。
「……どうして?」
「たぶん魔力の流れじゃないんじゃない?」
「どういうことですか?」
グレイスさんのいう意味が分からず聞き返してしまいます。
「たぶん今フレアは魔力をコントロールして形状変化をさせようとしてると思うんだけど……実際光球を作った時ってどんな感じ?」
「えっ……あっ!そういう事ですね!」
言われて今明確な事がわかりました。私は今魔力の流れまでコントロールしていない事に……しているのは魔力を使うところまで、魔力を調節して温度を上げていたのです。
「なら、どうすればいいのかわかるよね?」
「はい!魔力をしっかり意識して使えば良いのですね!」
全く未知の物として見ていた私は大切な事を忘れていたのです。魔法は魔力がないと成り立たないですがコントロールするには仕組みを理解する必要があります。そこから形状変化の為の瞑想をします。
「出来ました!」
「早いわね……」
私はもう一度光球を作ります。そして魔力が互いにぶつかり合うのを確認し、意識します。そして私自身がどうしたいのかを思い浮かべます。それに沿って魔力を動かします。
「よし!伸びて!」
「おぉーなんと!」
光球は細長く剣のような形を模しました。しかしすぐに霧散したのです。
「あれ?」
「なるほど……球の形状なら安定するけどその他の形状では安定しないのね。」
「待ってください!もう一度やるので!」
「……いや、ダメよ!」
「なぜですか!?」
その質問の瞬間私の頭に鉄拳が落ちました。
「手を見なさい!」
「……あ……」
手には無数の傷が出来ていたのです。高速で魔力が回っている為に本来傷が付くはずもないのに傷だらけになってたのです。
「一度治療してからね。」
「はい……」
わざわざ叩かなくてもいいのに……あ
そう心は全て読まれてました。その後悔は私の頭に深く突き刺さったゲンコツにより精算されました。
「フレアは頭は良いのに覚えないわね……」
「グレイス師匠は口より先に手を出すの控えた方がいいかと……」
再び鉄拳が落ちてきて次は気絶してしまいました。
ここまで読んで頂きありがとうございました!
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