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センサーは教会の中と外にそれぞれ三か所ずつ、合計六ヶ所仕掛けてあるが、一ヶ所に二つずつ、それぞれ、50cmの高さと、1m30cmの高さにある。 片方だけ反応したときは、黄色の回転灯が回る。これは、誤作動の可能性が高い。風に煽られた木の葉や、動物に反応したのかもしれない。
赤い回転灯が回るのは、縦に並ぶ二つのセンサーが同時に反応した場合だけだ。この二つを同時に反応させることができるのは、人間か、立って歩く電信柱だけだ。
ストラスがゲートのスイッチを切ると、紫色の球は急速に萎み、消えた。
ヴェスパのアジトへ続く地下鉄からアキラを連れて来たのだ。道中、見つかったのかもしれない。十分に周囲を警戒していたつもりだったが、うかつだった。
おそらくワスプだろうが、誰であっても関係ない。この場所を知ったからには、生かして帰すことはできない。生かす必要がないのなら、スタンガンは使わない。刃物で十分だ。黒いボロの裏側には、十数本の刃物を挿してある。
担ぎあげたアキラを、部屋の一番奥にある自分のベッドに寝かせたストラスは、その場で敵が来るのを待った。
すぐに足音がして、5~6人の男が階段を下りて来た。
「なんだ?ここ。電灯がついているぞ」
「ああ。こんな崩れかけた教会の地下に秘密基地ってわけだ。あからさまに怪しいな」
「ガキを追いかけて来てみれば、思わぬ収穫だぜ」
「なぁ、これって、ひょっとしてアレじゃねぇのか?ほら、ボスが探させている毛糸…」
「毛糸じゃなくて、ゲートだろ?」
「そうそう、それ。で、ゲートって何?」
「俺だって、知らねぇよ。だが、俺たちの知らない電気設備がこんな所にあって、それも、これだけの規模となれば、その可能性は十分にあるぜ」
「首尾よくやれば、ボスからご褒美が出るだろうぜ。女も食い物も、好きなだけな」
やがて、装置の合間から、男たちが顔を出した。
男たちは、正面に立つフクロウの面をかぶった男を見て驚いたようだ。
「うゎっ!びっくりした。こいつだ。ガキを運んでいた、仮面をつけた男!」
1、2、3…、6人か。
「6人で全員か?」。仮面の向こうでストラスが言った。
「だから、何だっつーんだよ!ガキを渡しな」
男の一人が怒鳴った。
この態度の大きさ。恐れの欠片もない。ヴェスパの構成員で間違いなさそうだ。
なるほど。これで全員か。もっとも、頭の悪いこいつらだ。伏兵を立てることなど考えつかないだろう。




