青の稲妻・12
こそこそ帰還する道中、【郵便屋】から一通の封筒を渡される。
「ちょっと待って。なんで僕がここにいるって分かるの」
「…………」
彼女は無言のまま、どこかへ消えて行った。他人の意見を尊重するのはいいけれど、もう少しぐらいは自分の意見を持ってもいいかと思う。
まあそれはともかく、宛名を確認。『梨山』。実家だった。
やっときたか。ずっと諫早のことを外部から探っていた。直接調べようとするとなんらかの妨害が働いていたらしい。しかし梨山のお抱えは優秀だ。さすがの『誰か』も、諫早を知るもの全てに口封じはできなかったようで。どこかに綻びはあった。あとは網に掛かった必要な情報だけを濾過してやればいい。手紙は大半が必要のない情報であったが、取捨選択、断片を繋いで一つの紐にしていく。
「あー、これは破魔には読ませられないや」
「……ハマたちの間に、隠し事をするんですか」
「怖いよその発言! ……こればかりはね。破魔には、こういう世界を見せたくないからさ」
やはり、そういうことだったのか。あらかた予想通りだったとはいえ、いざ直面させられればそれなりにショックな事実を知ることになる。
僕は、どこかの世界に居るであろう、この事態を遠くで見守っている何かを、睨まずにはいられなかった。
一体あなたたちは、何がしたいのですか。
――アオナシに、男が入学から卒業まで、隠し通した者がいるなど。




