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2045年問題   作者: 村田こうへい
第三章 襲撃編
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第二十九話:「武器①」

仕事が忙しく、更新が遅れました。すみません。

「……え?」


 有海の突然の告白を聞いて、俺は声を失った。

武器を作るということは、今後この世界の人間や生物を殺してしまう一助となってしまう可能性がある。

だから、俺はロボット用の武器を製作することは反対だったし、実際会社でも開発は進めないように指示をしていた。

しかし、有海はそんな重大なことを俺に相談もせずに勝手に進めていた。

そう、信頼していた有海がそんなことをしていたということに対して、俺はショックを受けてしまった。


「……なんで武器を開発していたんだ?」


俺は有海へ問う。ショックからか声が低く出てしまった。


俺のそんな様子を見て、有海の目に涙が浮かぶ。


「えっと……。この状況から脱するには、敵を叩くのが一番だと思ったからよ。あと、実情私たちも襲われるリスクが高いし、自衛用としても活用できると思って……」


「……いつから開発していたんだ?」


「……不正アクセスを受けた頃からかな」


彼女の弁明を聞いて、俺は思い出す。最近飯島リーダーが俺に持ち寄ったあの書類をだ。


「そういえば、最近飯島リーダーが予算要求書を持ってきたな。自衛用のロボットパーツが紹介されてたけど、あれがそうか」


それを聞き、有海は俯く。


「あ、うん。それも一部かな。私が飯島さんに指示したんだ。その要求書の内容以外にも色々と開発していると思う……」


 それを聞き、俺は驚愕した。会社が不正アクセスを受けたのは今から一月弱前のこと。それから開発を進めて、ここまで進捗が良いとは……。しかも、俺の部下が秘密裏にそんなことを進めていたとは……。

俺はそう思いながら、有海を見つめ、ぼそりと呟いた。


「……そういう理由なら、事前に俺に相談して欲しかった」


 有海は、それを聞くと俯きながら肩がふるふると震え始めた。

勝手に進めた事を後悔しているのだろう。


「……ごめんね。昭人も武器開発に協力したとして、もしその開発した武器で戦争を起こされたりしたら嫌だろうと思って、相談せずに進めちゃったよ」


やはり、俺を心配して勝手に突っ走ってしまっただけか……。そして、この話っぷりから察するに有海は武器を作成することの危険性はわかっていたし、俺達家族のことを第一に考えて行動してくれていたのか……。

俺は有海の震える声を聞き、心の底で察すると、怒りがだんだんと静まってきた。


「……すまんな。心配かけてしまって。だけど、相談してくれれば納得しただろうからさ」


俺は、先ほどと打って代わり、有海を見つめつつ落ち着いた声で話しかけた。

俺のそんな発言を聞き、有海は顔を上げ、俺を見つめる。目は涙で潤んでいた。


「こっちこそごめんね。勝手に進めちゃって……」


 こんな彼女を見て、俺は思った。 

 俺は目の前のリスクを理解し、それを避けて生きようとしていた。しかし、有海は自分の力でそれを破壊しようと動いてくれている。確かにリスクを破壊できれば、俺達は今後ずっとビクビクせずに生活する必要はなくなる。彼女は俺にはできないより良い判断をしてくれた。そのことに関して俺は彼女に対して敬意を持った。


そう思うと、俺の心は更に軽くなった。それが俺の顔に出たのか、有海は俺を見つめつつ、微笑む。

そして俺は隣の有海を抱き寄せ、頭を撫でた。


「ごめんな……。これからは一人で抱え込むなよな」

「うん……。ありがと」



「えっと……。とりあえずおめでとうございます」


この話し合いを見ていた竹内さんは、俺達を見やりながらぼそりと呟いた。





 2日後、俺と有海と飯島リーダーの研究室社員達は、佐藤探偵事務所が所持しているだだっ広い屋内施設の中にいた。大きなホールを改装したように見え、室内にも関わらず東京ドームの半分程の広さがあった。この施設の端には有海が主導して作らせたという武器が数点運びこまれている途中だった。それらの大きさは大小あり、小さなものは机の上に置かれているが、大きなものは床に直置きされる予定だった。


 飯島リーダーの研究室社員を含めた俺達6人でそれらを設置し終えると、その作業を傍観していた竹内さんは頷きつつ俺達に話かける。


「流石河合エレクトロニクスの社員だ……。では、武器お披露目の前にうちの佐藤所長を呼んできますので、その場で少々お待ちください」


彼は言い残し、近くのドアを開けホールから出ていった。


 5分程待っただろうか。俺は武器の仕様について飯島リーダーから話を聞いていると、ホールのドアが開き2名が入ってきた。1名が竹内さんで、もう一名は初老の男性に見えた。

年齢は50代に見え、髪はスキンヘッドとなっていた。そして、びしっとスーツを着こなしていた。

彼は俺を見つけると近づきつつにっこりと微笑んだ。


「小林様、話は聞いています。私はこの探偵事務所の所長をしております、佐藤と申します」


彼は俺を見据えつつそう呟くと名刺を差し出す。


「ありがとうございます」


俺は彼から名刺を受け取ると、俺の名刺を彼に渡し、名刺交換を終える。

そして、彼は有海の方へ移り、同じく名刺交換を始めた。

それはその隙に、もらった名刺を眺めた。


役職は自己紹介の通り所長となっており、所々が金色に光っていた。

俺はその名刺に若干見とれた後、名刺入れにしまった。


佐藤所長がうちの社員全員と名刺交換を終えた頃合いをみて、竹内さんが口を開く。


「……今日はうちの施設に来ていただきありがとうございます。では早速、今後のために武器の性能を確認したいのですが、良いでしょうか」


「はい、問題ないです」


有海が竹内さんに返答すると、飯島リーダーに指示を出す。

そして、彼女は武器のところへ移動する。


 実は、俺も武器の性能については有海と飯島リーダーから話を聞いていただけで実際目にするのは初めてだった。おっかなびっくりなその性能に期待と恐怖を膨らませながら、俺はその状況を見つめ始めた。

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