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キャラ付けって……ぶっちゃけすぎですよ⁉

やぁ、私だ。……なんかしっくりこないところですねぇ。やはりいつもの挨拶か。ってことで、はい。偶には嗜好を変えて挨拶をしてみました。私です。


(推定)光の竜王様であるティアムさんとの遭遇から1週間ほど経過したある日。急に誰かがうちを訪ねてきたらしい。少なくともニコラちゃんではない。だって鍵を渡してあるからね。そして基本的に訪問販売とかもなければ私の家をわざわざ訪ねてくる人の心当たりもないのです。一体誰でしょうかねぇ?


「ご主人様、誰かが訪ねてきたようですよ?私はお茶の準備をした方がよろしいでしょうか?」

「一応おねが~い。最悪【無限大収納(ストレージ)】に突っ込んでおけばいつでも暖かい状態で飲めるしね」

「かしこまりました。テティアちゃんも、お手伝いしてくれますか?」

「うん!テティもおてつだいするー!」


「我はリンについて行くんだぞ!面白そうなんだぞ☆」

「ふーん?いいよ。じゃ、おいでー」

「わーい、なんだぞ!」


ピーネもついてくるらしい。普段はテティアちゃんにべったりな癖にねぇ。ま、いいですけど。


「我はあくまでテティアを見守っているだけだぞ!年長者の務めであって決してデレデレはしてないんだぞ!」

「はいはい。そんな必死に弁明しないでいいのに」

「威厳とかの問題なんだぞ☆」


少しお客さんを待たせてしまいましたが、私が玄関のドアを開けると、そこにはまったく見覚えのないお姉さんが立っていました。


「お待たせしまー……。えーっと、どちら様でしょうかね…?」

(リン、リン。この者とんでもない魔力持ちなんだぞ。見た目通りの人間ではないんだぞ!)


ピーネがそんな忠告をしてくる。元神様みたいな存在が言うってことは相当でしょう。実際、私も威圧感のようなものをビリビリ感じていますからね。しかし相手が何者か分からない以上は露骨に警戒している態度を取る訳にもいきません。ここは穏やかに。穏便に、ね。


「すみません、私達、どこかで会ったことありましたかね……?」

「もっちのろん!あるに決まってんでしょ~!宣言通り、お礼しに会いに来たよん♪はいコレ、お礼のあーしの鱗だよ~」

「え、あ。これはどうも…?」


ん?鱗……?しかもあーしの、って言ったよねこの人?鱗があってピーネが注意を促すような存在でなおかつ私が会ったことあるってなるとものすごく急速に候補絞られますね⁉……全然このギャル口調のお姉さんは心当たりないですけど!


「あー……もしかして……ティアムさn…様ですか?」

「そーだよ?もしかしてあーしだってこと気付いてなかったん?ってそりゃそうよね~!あーしのこの姿で会うのは初めましてだし!っていうか様なんて堅苦しい呼び方しないでほしーな!普通にあーしのことはティアムで呼んでほしーし♪」

「流石にいきなり呼び捨ては難しいので、ティアムさんと呼びますね?とりあえず……中へどうぞ?」

「やった~。お招きされんね~♪」


せっかく訪ねてくれた客人を玄関先でずっと放置する訳にもいかず、急遽庭でお茶をすることに。

庭にはマリーちゃんとルミナさんが日向ぼっこをしていた。一応亜空間内とはいえ陽の光とかは現実と同期していますからね。外で昼寝するには心地の良い時間です。……ヴァンパイアのルミナさんが日向ぼっこ……?とは思わないでもないですが。


「リンの家にはいろんな種族が住んでんね~。リンの肩に乗ってる小鳥だってアレっしょ?フェニックス系しょ?」

「ふふ~ん!正解だぞ!我の隠しきれぬオーラが漏れ出てしまったか、だぞ☆」

「お~、かっこよ~!」

「もっと褒めてくれて構わないんだぞ!プリーズモア、なんだぞ☆」

「ひゅーひゅー!」


褒められたことでピーネがかなり調子に乗っているなぁ。ティアムさん怒らせないと良いけど。


「えーと、なんの話してたっけ?そーそー!リンの家はいろんな種族が住んでんね、って話だ。精霊に吸血鬼に獣人でしょ~。い~な~。あっ!あーしもこの家にお世話になっちゃおっかな~?」

「いや~、私は歓迎しますけど……流石にティアムさん一家全員となると……部屋、足りないと思いますよ?」

「へぇ、歓迎してくれんの?うれしー♪ま!この家に住みたいのは本当だけどあーしにも守らないといけない領域みたいなもんあるからじょーだんだけどね」


ティアムさんは口調も性格も明るいお人ですねぇ。ま、住みたいと思ってもらえるのは光栄なことですわな。……多分ティアムさんの素はこっちなんでしょうけど……だとしたら俄然気になってきましたよ?最初に会った時のあの、荘厳なThe・上位者然とした口調はなんだったのかって。


そんなタイミングでリーデがお菓子&お茶を持ってきてくれた。おお、バナナのマフィンだ。


「お~、リーデじゃ~ん。元気してた?それにコレ……もしかしてリーデのお手製ちゃん!?おいしそ~♪」

「……ご主人様?こちらの方は……私と会ったことがありましたか?」


やっぱその反応になるよね!あまりにもファーストインパクトと違いすぎるもんね!


「リーデ、この人はね。この前会った竜王のティアムさんだよ全然姿も印象も違うけどね」

「なるほど、そうでs…ええ⁉いや……ええ⁉流石に冗談ですよねご主人様!?」

「残念ながら本当だよ。大丈夫、私もめっちゃビックリしてるから」

「にっしし~、リーデも良い反応すんねぇ♪改めてあーしはティアムさんだぜ☆よろしくね~」

「は、はい。よろしくお願いいたします?」


今のティアムさんの反応で半ば確信しましたけど、この人、わざとやってるな⁉誰とでも仲良くできる類の真正の陽キャギャルさん⁉ま、そんな話は置いておきましょうか。


「それで、ティアムさん。聞いても良いですか?」

「んー、どしたん?なんでも聞いてー?」

「初めて会った時のあのThe・上位者って感じの喋り方はなんだったんですか?やっぱり怒っていたからなんですか?」

「ああ、ソレね。全然怒ってるとか関係ないよん。キャラ付けよそんなもんは!」


ほほー、キャラ付けですか。まぁ、予想は出来てましたけど普通にぶっちゃけましたねぇ。


「キャラ付けなんですか?」

「そだよー。ほら、あーし一応は竜王って呼ばれてる存在なわけ。そしたらさー、威厳とかそーゆーのも必要じゃん?別にあーしとしてはこの喋り方してもいーんだけどね~。竜形態だとこの口調は似合わないし、舐められそうじゃん?」

「ああ……(納得)確かに、ドラゴンから急にこんな明るい口調が飛び出して来たら何事かと思いますね。」

「舐められたら終わりだかんねー。色々めんどーくさいってことだけどさ。あーしなりの処世術ってやつだねー!」


竜王ってのもやっぱり大変なんですね……生態系の頂点格であっても余計なしがらみ(面倒事)からは逃れられないとは。


「……やっぱりキャラ付けって疲れません?」

「分かってくれる⁉そーなんよ!もうめーっちゃ、疲れるんよ!だからあんましあの喋り方したくないんよ!でも喋り方一つで余計な諍いとか避けられるなら全然頑張るけどね!あーしこう見えてもあんまし戦いとか好きじゃないんだよ~。平和に終わるならそれに越したことないっしょ?」

「ですねぇ。面倒くさいこととか極力訪れなければいいと思いますもん」

「分かるー!ちょー分かるんだけど!」


なんだろう。めっちゃティアムさんと話が合う気がしてきましたね。

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