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お土産ついでに鍵を預けとくね☆

全然気づかなかったけど前回のシスターのセリフ、神の加護じゃなくて髪の加護になってたんすね。お禿とは無縁になるのかな?気付いたんで修正はしてきましたのん。


旧版でニコラちゃんのお母さんの名前トリエスさんにしてたっぽい?新版はトリエラさん。こっちの方がわかりやすいってか覚えやすいよね。そしてニコラちゃんのお父さんも(名前だけ)登場しますのん

はい。相も変わらずお土産行脚なうな私です。


お土産行脚もあと少しとなりました。オランド商会にも寄りますけど、まずはお土産行脚を済ませましょう。久しぶりに【銀の猫亭】に来ましたねぇ。お、宿の玄関前を掃除しているのはニコラちゃんではありませんか。


「あ、ニコラちゃーん!やっほー、元気?」

「リンちゃん!私は元気だよ!じゃないや。帰ってきてたんだね!おかえりリンちゃん!」

「ただいまー。お土産渡しに来たんだよー」


あ、そうだ。ついでに【安寧の鍵】の複製版も渡しておこう。これでいつでもニコラちゃんも私の家に遊びに来れますしね。その前にマリーちゃんを紹介しないといけませんね。


「あ、その前に、紹介するね。この子はマリーちゃん。精霊で私が村にいた頃のお友達」

「初めましてマリーだよ!最近まではリンとは離れてたけど、リンが恋しくなって戻ってきたの!これからよろしくね。」

「マリーさん、私はこの銀の猫亭っていう宿屋の看板娘でリンちゃんの友達のニコラだよ!よろしくね!」

「うーん、気軽にマリーちゃんとかって呼んでよあたしはさん付けとかはあんまり好きじゃないからさー」

「でも私より大人なマリーさんを呼び捨てとかちゃん付けで呼ぶのはなんか難しいし……じゃあマリーお姉さんはどうかな?」

「それならまぁー、固い感じはないかな!じゃ、これからあたしのことはマリーお姉さんって呼んでね」


二人が仲良くなれそうで一安心ですね。というかお姉さんはいいんだ。見方によってはさん付け並みに距離感ある気もしなくもないですけど……まぁさん付けよりかは親しみやすい感じしますかね。


「お土産、買ったのお菓子とかが大半なんだけど……ログスさんって甘いのは平気かな?一応……お酒の肴になりそうなものも買ってあるんだけど」


ログスさんとはニコラちゃんのお父さんの名前であり、この宿の料理担当だったりします。銀の猫亭の料理はここが初心者御用達の宿ってこともあって安い、早い、うまいの三拍子揃ったものなのです。ログスさんはあまり人前に出てこないみたいで私もまだ実際に会ったことはないですけどね。


「大丈夫だよ!お父さんは好き嫌いとかないから!」

「あら、リンちゃんじゃない。久しぶりさね。今日はどうしたんだい?」


宿の中からニコラちゃんのお母さんトリエラさんが出てきた。


「お久しぶりですトリエラさん。グルノーミンから帰って来たのでお土産をと思いまして。甘いお菓子ばっかりかったんですけど、ログスさんが甘い物だめか確認してたんんですよ」

「わざわざ悪いねぇ!グルノーミンと言えば魚も有名さね。そのあたりはなにか買ってないのかい?」

「一応いかの塩辛とか、魚の干物なんかも買ってますよ。それも多めに。そっちも渡しましょうか?」

「おや、催促するじゃないさね。」

「ログスさんの料理の幅が広がれば私も美味しいものを食べられるようになりますよね。なので自分のために言ってるんですよ。」


これは事実。いくら持ち家持ってて、自分でも多少は料理ができて、リーデが作ってくれるとは言ってもです。たまには外食したくなることもあります。


「んじゃ、魚の方は代金を払うさね。元々はお土産はお菓子だけの予定だったんだろ?」

「私としては別にお土産に含んでくれて構わないんですけど、素直に受け取っておきます」

「その方が良いさね。私らは知り合いと言えども、親しき中にも礼儀あり、さね。お金関係のトラブルは避けるに越したことはないさね」


トリエラさんがお金を用意しに戻った間にもう一つの用事も済ませちゃいましょうか。


「そうだ、ニコラちゃん。これも上げるねー」

「ナニコレ?鍵?」

「そそ。私の家の鍵。【安寧の鍵】って言ってね?それを壁でも床でもどこか適当な場所に差すと私の家に繋がる扉が現れるの。これでいつでも私の家に遊びに来れるよ~」

「ええ⁉ちょ、ちょっとリンちゃん!?そんなもの渡して大丈夫なの!?泥棒とかさ!」

「大丈夫だよ?その鍵使えるのは私が認めた人だけだし。肌身離さず持ってればどこでも使えるよ」

「え?ええ?」


【安寧の鍵】はスキル保持者の私かリーデであれば複製が作成できるのである。いくらでもね。で、複製した鍵は私が消さない限りは消えないので他者へ譲渡することも可能と。え?盗まれたらどうするのか?そんな心配いりませんとも!なぜなら複製版の鍵は渡された人以外は触れないから。なので防犯性能もばっちりなわけですね。


「ずるい!あたしもその鍵欲しいんだけど!」

「マリーちゃんは私の家に住んでる家族扱いだから普通に【安寧の鍵】って念じれば使えるはずだけど」

「そうなの!?使ってみる!……ほんとに鍵が出た!やったー♪」


アレ、まだニコラちゃん固まってる。why?


「ニコラちゃん?おーい。」

「ハッ!い、いやいや!やっぱり受け取れないよ⁉簡単に家の鍵とか預けちゃダメだって!」

「大丈夫!そういうこと言えるなら問題ないから!私の勘、結構当たるから。信用していいよ?」

「どうしても、受け取らないとダメ?誰かに盗まれたりとかしたら……」

「持ち主意外使えないし触れないから大丈夫。それともニコラちゃんは私の家に遊びに来るの、嫌…?」

「そんなことない!……肌身離さず持ってればいいんだよね?リンちゃんの家に気軽に遊びに行きたかったのは本当だし、ありがたく貰っておくね?」

「うん。そうしてくれると嬉しいな」


なんとかニコラちゃんに【安寧の鍵】を受け取ってもらえたところでトリエラさんも戻ってきた。品物を渡して代金をきちんともらい、私達は銀の猫亭を後にした。


本日最後の目的地、オランド商会。こっちにはお土産ではなく。例の件でオランドさんに話があるのである。ちなみにマリーちゃんは【安寧の鍵】の性能を試すと言って一度家に戻っている。

***


「リンさん、お待たせいたしました。グルノーミンから帰ったばかりだと言うのにお話とは?何か問題でも起きましたかな?」

「いえ、そうではなくですね。卵、牛乳を納品できるようになったので、そのお話を」

「……私の聞き間違いですかな?今、卵及び牛乳を納品できるようになったと聞こえたのですが……」

「あ、はい。そう言いました。コレ証拠の卵と牛乳です。」

「話が出たのはほんの数日前でしょう?もう収穫ができるようになったのですか…?」


流石のオランドさんでも驚きを隠せないご様子。まぁ、そうでしょうね。ディルダさんの口ぶりでも数年かかる投資の想定だったのでしょうし。しかしです。出来てしまった物はしかたありません!


「念のため【鑑定】をしても……?」

「どうぞ。私の方でもきちんと食用かつ高品質なとれたてであることは鑑定済みですけど。なんなら試しに飲んでみます?牛乳」

「……確かに今朝採れたもののようですな……ふむ、お言葉に甘えて一杯いただきましょう。……む…こ、これは⁉なんという濃厚な味わいでしょう!まろやかながらミルクの風味も口に含んだ際の香りも私がこれまで飲んできた中で一番のものです!リンさんは余程家畜に好かれておいでのようですなぁ。」


お褒めいただき光栄でーす。ま、私はなんもしてないですけどね!勝手に環境が整って、勝手に採取可能で勝手に高品質確定になってるだけなのでね!褒められるべきはなんだかおかしな性能をしている【安寧の地】でしょう。異世界チートバンザイ


「リンさん、こちら……どれほどの頻度で供給可能なのでしょうか…?」

「結構な量採れますね。【安寧の地】のおかげで動物たちもとても快適に過ごせているみたいなので毎日一定量は納品可能だと思います。」

「……これが基準になったらと思うと恐ろしいものがありますな……しかし安定して供給可能となればエクレシアでも卵や牛乳はやがて浸透するでしょうな…!これは…事前の取り決め通りの額をお支払いするという訳にはいきません。少々バンドラン氏と協議の必要がありますね。」

「どうします?一応現段階でもそれなりに卸せますけど……」

「ひとまずは契約通りの額でお支払いいたしましょう。まずは広く普及させることを優先すべきでしょうからな。」


ひとまずは事前の取り決め通りの額で私にお金が支払われることで落ち着きました。しかし折を見てディルダさんと私への払う金額を上げる方向で見直しをすると。ま、私としては元の値段のままで良いんですけどね。その時点で定期収入には困らないことが確定するので。しかしオランドさん敵にはそれは商人としてのプライドが許さないらしい。適性な対価を払うことこそ商人としての誠意ですって。誠実な人ですよねぇ。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

(アグリ・オランドside)


リンさんが帰宅されたあと、改めて私はバンドラン氏に連絡を取った。当然バンドラン氏も私の話を聞き驚いていましたが、リンさんに支払う報酬を引き上げたいという私の考えにはバンドラン氏も賛同をしてくださいました。


しかし、まさかもう安定供給は可能なほどに動物たちに懐かれているとは……私共の試算では早くて1年は掛かるかと考えていたのですが……ともかくです。リンさんが家精霊と契約をなさっており、【安寧の地】スキルを所持していることは伺いましたが……これほどまでに【安寧の地】スキルが凄まじいとは思ってもみませんでした。今のリンさんは後ろ盾もない状態。しかも、なんてことはないように自身の成果を私に差し出したのです。あまりにも危うい。欲深い者ならばすぐにリンさんの価値に気付き、そして利用しようとするでしょう。それはなんとしても食い止めねばなりません。


ミヤザとも息子とも話し合う必要はありますが……我々オランド商会は影ながらリンさんをお助けすることと致しましょう。

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