魔法のことを教えてもらう必要がありますね?
オマエ一週間何してやがった!って?大学の課題で小論文3000字課されたからめんどいしギリギリまでやりたくないしでパソコン開くの避けてたんだよォ!
はい。魔法は完全に独学とスキル頼りで使っている私です。
ミチルちゃんがうちにやってきてはや3日。今日は私とミチルちゃんとでとある人に会う約束をしているのです。……と、いうのもミチルちゃんが魔法使いたい!というので自身の魔力を自覚するって段階を踏んだのは良かったのですが……その先が、誰も教えられなかった!
ミチルちゃんのユニークスキルも【叡智の集積所】っていう地球のサイトとか、この世界の歴史とかにアクセスできるチートスキルだったわけですけど……地球みたいに誰かが攻略サイトとかブログを更新しているわけではないせいでこの世界の魔法について調べても昔こんな魔法があった程度しか教えてくれないのです。こうなんか……猿でもわかる魔法の使い方的な事は出てこない、と。そして私はほぼスキル頼りの独学なので教えようがないっていうかそもそも普通はどんな感じで魔法使うのかとか知らんのです。そしてリーデもルミナさんも感覚的に使ってるせいで言語化して教えることはできない。テティアちゃんはまだ幼いので論外!じゃあ詳しい人に頼ろうって流れですわ。
そして冒険者ギルドに行ったら……【緋色の牙】の一員であるニーナさんと会ったのです。そして事情を話したら2日後は休みだからそこで教えてもらえることになったのです。それが今日というわけですね。集合場所は分かりやすく冒険者ギルド。
「二人とも、今日はよろしくお願いするわね」
「はい!よろしくお願いしますニーナさん!」
「よろしくお願いしますニーナさん」
一応魔法を実際に使うだろうからってことで冒険者ギルド内でお話を聞いていくのです。ちなみにニーナさんはどうやら王都にある魔法学院の首席卒業者なんだとか。なんでそんな人が冒険者やってるんだって話ですけどよね?まぁ事情は聞いてないので分かりませんが。とにかくニーナさんがすごいってことですねぇ。
「それじゃあ何から話そうかしら。そもそも魔法ってどんなものだと思う?」
「自分の魔力に色を付けることで現象として放つものなんじゃないですか?」
「そうね、おおよそリンちゃんの認識で間違いないわ。まぁ難しいことを言ってるように聞こえるかもしれないけれど要するに術者のイメージを魔力を通して形にしているの。……というかリンちゃんは独学だったわよね?今までどんな風に魔法を使っていたのかしら?」
「あー、まぁ……魔導書的スキル……といえば良いんですかね?それを介して魔法使ってるので魔力流すくらいしかしてないですね」
流石にユニークスキルで魔法を簡単に作れるし、作った魔法をいつでも簡単に呼び出せるとかは……ねぇ?言えないですよねぇ?なのでぼかして答えるしかないわけです。なぜ魔導書スキルと答えたかと言えば……ミチルちゃんのスキル【インターネット】で調べたら存在を確認できたから、ですねぇ。
「まぁ確かにその類のスキルも存在しているものね。私の知り合いにも何人かはいたわ。それなら独学でも扱えてかつ、魔法の扱い方をちゃんと知らないのも理解できるわ……でもソレ、他の魔法使いの前では言わないようにね。怒り出すような輩もいるから……」
「肝に銘じておきます……」
絶対面倒くさい執着の仕方されますよねぇソレ……気を付けようっと。特に私、たまに心の声が出ているらしいですし。
「ともかく。魔法はイメージが肝要よ。ミチルちゃんは自分の魔力は自覚出来ているのよね?」
「あ、はい。リンちゃんに手伝ってもらって、魔力は自覚してます」
「なるほどね。じゃあ、ひとまず魔力を巡らせてみて?」
言われた通りにミチルちゃんは魔力を循環させ始めた。
「うん。綺麗に魔力が体内を循環しているわね。結構、体内の魔力循環で躓く人もいるんだけど……ミチルちゃんあなた、筋が良いわ」
「あ、ありがとうございます!」
「それじゃあ今体に流している魔力を右手に集めてみて。……そうそう、その調子よ。今、右手はどんな感じ?」
「ちょっと、あったかい?」
「そう。それが魔力が集まっている証拠よ。そしたらそうねぇ……コップ1杯分程度の大きさの水球出せるかしら?掌の上に水の塊ができていくのを想像して。最初は下手でもいいからイメージしてみて。リンちゃんも同じようにやってみてちょうだい」
ミチルちゃんは目を閉じて丸い水の塊を思い浮かべているようですねぇ。私も魔力を右手に集めて水球を生み出してみる。……どうせなら遊び心入れちゃいましょう。猫の形の水の塊をー。
「出来ました」
「早いわねリンちゃ…⁉……即興ですごい高度なことするわね?猫の形の水なんて私でもすぐには出せないわよ?……リンちゃんあなた、魔法使い始めてどれくらい?」
「5,6年ですかね。家の仕事手伝いながら合間合間に遊んでました。」
「納得だわ。とりあえず遊び心は魔法使う上で大切ではあるけど……今は普通の水球にして?」
残念。遊び心、いらなかった。
「むむ~…!あ、出来ました!」
「おっ、ミチルちゃんも中々上手いもんねぇ。……待って?本当に魔法初めて?それにしては水球が真ん丸すぎない?……なんか一気に私が教える内容なくなってきた気がするわ……リンちゃんもミチルちゃんも優秀すぎて。ま、良いわ。見てて。慣れてくるとこんなこともできるようになるのよ。」
そう言ってニーナさんは3つの真ん丸の水球を指パッチン一つで生み出してそしてついでと言わんばかりに魚の形にした。私の遊び心は却下されたのにィ……!
「もしかして、ちょっとさっきの私の遊び心に対抗してます?」
「…………。フフ。面白いことを言うわねリンちゃん?私は対抗はしてないわよ?ただ……この場での私は先生という立場でしょう?どうせなら生徒の目標でいたいじゃない?決して生徒たちが私の想像の数倍は実力が高いから焦ったとか、リンちゃんに無詠唱で猫の形の水を即興で出されて悔しかったわけではないわ!」
全部言っちゃってますね?
まぁ遊び心却下されたのは分かりますよ?生徒で同じ条件で確認したかったんですよね多分。
「魔法は術者のイメージが鮮明であればあるほどより強力になるの。だから同じ魔法でも術者の熟練度や想像力次第でその威力には大きな差が生まれるわ。その差を埋めるために使うのが詠唱なんだけど……二人は詠唱は必要ないかもしれないわね。まぁでも、詠唱を使うことは覚えておいて損はないわ。詠唱にはこれといった決まり文句はないの。あくまで術者のイメージを補うためのものだから。リンちゃん、土魔法で壁を作れるかしら?」
「分かりました。」
ただ簡易な土壁を作るだけなら一々【大魔法図書館】を使う必要もないのでこの場では出さないですみますわ~……
「ありがと。丁度いい高さだわ。まずはイメージが鮮明じゃない例を見せるわね。『ウォーターボール』」
ニーナさんの放った水球は形が少し歪で、私の生成した土壁で当たって弾けた。
「次はイメージが鮮明な場合ね。青き球よ、集い打ち出せ『ウォーターボール』!」
今度のニーナさんの放った魔法は先ほどの魔法と同じ魔力量でありながらもその威力はけた違いであり、私の壁を貫通した。ふむ。【グリモワール】無し、かつ込めた魔力もおざなりだとこんなもんですか。あまり強度に期待は出来ませんね。
「おお……!」
「威力の違い、分かったかしら?」
「はい!飛んでいく勢いも違ったように見えました!」
「同じ魔力で威力が明らか上がってましたね」
「リンちゃんはともかくミチルちゃんも中々鋭いわ。そう。鮮烈なイメージであるほど敵へ向かう速さも上がるわ。もちろん、使う魔法の等級で上限はあるけどね」
うん、非常に分かりやすいですね。とりあえずこの世界の魔法はイメージが大事であると。一つ、学びを得ました。
「魔法の等級はどうやって決まるんです?」
「それは使う魔力次第ね。大体今の基準だと……一回につき魔力を20程度使う魔法が初級に分類されるわ。80程度使う魔法で中級魔法。上級魔法ともなると複雑になってくるから一回で150前後使うし、それ以上の超級に分類される魔法はそれこそピンキリで500以上は確実だと言われてるわ。まぁあくまで指標だし魔力を多めに注いで威力を強化することもあるから一概にこれくらいとは言えないんだけどね」
ふうむ。と、なると……私の【魔法創造】の効能が良く分かりませんね?私はてっきりこの世界に存在している魔法は作れないのだと思っていましたが……ちょっと前に女性を魅了していた怪しいホスト(ちゃんとインキュバスだった)と戦った際に同名の魔法に遭遇した。私は闇魔法の【シャドウエッジ】を初級として定義している。しかし実際にはこの世界には闇魔法の中級魔法に同名の【シャドウエッジ】が存在している。調べる必要が出てきた気がしますね…?どういう判定になっているんだ?
あくまで作中の使用魔力量は目安です。今後わざわざ20魔力使った!とか描写は入れないです。なのでフレーバーテキスト程度にとどめておいていただけると。そしてこの世界の人間の魔力量は大体一般人で100~200程度。魔力多めの人でも300~500とか。1000越えればめっちゃすごい!ってなります。如何にリンちゃんの魔力量が異常かが分かりますね




