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この後ちゃんと休んでくださいね……?

はい。とうとう銀の猫亭を出る日が来た私です。リンちゃんです。


さて、3日前に家具職人のアンドレアさんに素材持ち込みの元、家具の製作を依頼しまして。それからはまぁ無難に依頼をこなしたり、あとは必要になる日用品なんかを買ったりして過ごしていたわけですね。リーデの冒険者ランクを上げないといけませんでしたし。……そういえばまだパーティ申請してないですね。そのうちやらないと。


何はともあれ今日はベッドは出来ている……はずです。なのでアンドレアさんのお店に顔を出しに行くのですよ。


「リーデ、ベッド、出来てると思う?」

「職人自ら3日と期限を設けたのですしそれは守っていらっしゃるのでは?……と思いましたけど。そういえばご主人様の持ち込んだ素材にとても興奮していましたから……もしかしたら…?」


うんまぁ、そう言うことも有りますかね。生粋の職人のようですし……確かに凄い興奮してましたしね。

はい。そんなわけでアンドレアさんのお店に着きましたと。アレ、クローズになってる。


「どうしようか?出直す?」

「……中に人はいらっしゃるようですよ?ダメもとで入ってみましょう」


もしかしたら閉店中だって追い返されたりする可能性も視野に入れつつ、そっと店の中に入ってみた。


「アンドレアさ~ん、こんにちは~!頼んでた寝具って出来てます……か?うわぁ……」

「これは……酷いですね……」

「うははは!お、お客さ~んいらっしゃ~い!あっはは!」


なんということでしょう。アンドレアさんの店に入ってみたらドワーフも人間も関係なくおかしなテンションしてるか寝入っているかしているカオス空間になっているではありませんか。何があったんでしょうか……?


私達が困惑していると奥からアンドレアさんが出てきた。めっちゃツヤッツヤの肌で。輝かんばかりの笑顔で。


「お~う、嬢ちゃん!待っとったぜ!こいつらは気にすんなァ。未知の素材に触れて創作意欲が刺激された結果ぶっ続けで作業しただけだからな。奥へ来てくれ!頼まれたもん、できとるぞ」

「わ、分かりました」


ちょーっと顔が引きつっていた気がしますが許してほしい。大の大人が素面でどんちゃん騒ぎをしているのはなんかこう……ね?シュールな光景で平然としているアンドレアさんにちょっと引いちゃいましてね?


アンドレアさんについて行くと、頼んでいたベッド……の他にも家具一式が揃っていました。ああ、間に合わせの家具的な?


「いやぁ!嬢ちゃんの持ち込んだ素材を弄るのが楽しくてなぁ!ついつい儂も弟子たちも興が乗って作りすぎちまったぜ!ガハハ!」

「親方ァ!おいらも終わったっス~♪……所でェ!なんでおいらたち人間の弟子は親方達みたいに3徹ぶっ続けは禁止なんスか⁉ズリィっすよ!」

「そりゃあお前……わしらドワーフはモノづくりの種族じゃ。4,5日眠らず作業したところで作業効率は落ちやせん!しかしおめぇらは人間。作業効率を落とすなんざ愚か者のすることだっつったじゃろうがい!おめぇらも職人の端くれ。触れたことのねぇ素材前にして興奮すんのは分かる!だから1徹までは許しておろうがい!」

「おう。おめぇも休んどけよ」

「ウっス!……ほいじゃあお客さん、おいらちょいと失礼するっス~」


お弟子さんのようですね?待って?3徹?普通に人間死ぬ奴ですやん?それを許さずお弟子さんもその言いつけを守ってたっぽいあたりアンドレアさんは師匠の鑑なのでは?あー、じゃあ表に居た人たちアレかぁ?ドーパミンどぱどぱ出てた名残?


「ほんじゃ改めて。依頼の品だった家具一式、揃ってるはずだぜ。」

「え、コレ間に合わせの家具とかではなく?」

「違うぜ!言ったろ?興が乗っちまったってな!ベッドが4つに椅子が16脚、机が8つに長机が3つ。あとはソファが4つ、最後に棚が5つだぜ!」

「……全然普通に数が多いですが?」

「多くても困らんだろう!全部おめぇさんの持ち込んでくれた素材でできたもんじゃ!持ってってくれい!」


私が発注したのはベッドはとりあえず2,3人分ですし、椅子なんて普通に最低限の6脚くらいだったし机も……いや確かに木材に関しては結構な量渡しましたけども!


「多く作ったのはこっちの勝手だからな!代金は元の56,000ゴルじゃ!……やっぱ代金貰わんといかんか?わしらとしちゃ、未知の素材触れただけで最高の報酬なんじゃが?」

「いやなんでお金受け取るの渋るんですか⁉」

「そりゃあ、なぁ?」


ダメだ、この人のツボが分からん。


「リーデ。この数だと幾らになると思う?」

「そうですね……ざっと計算すると80.000ゴルは行きますね」

「よしじゃあそんだけ払おう!」


というわけでアンドレアさんたちが絶対に損することがないようにお金を払って、品物を全部【無限大収納(ストレージ)】に突っ込んで早速家に置きに行くことにしました。まぁ、一式揃ったのは誤算でしたが困るこたぁないのでね!


家にやってきました私達、しかしどう配置しようかな……と配置とその方法に迷っていた時、私の眼前にウィンドウが表示された。


『家具を自動配置できます。自動配置しますか?YES/NO』


そりゃあYESでしょう?【安寧の地】ってこんな便利機能まであるんだなぁ。YESを押すと部屋の各所に家具の形に光るオブジェクトが出たと思ったら家具が実体化してきました。わぁ~い便利ぃ~


「あの……ご主人様、これは……?」

「え?これ【安寧の地】の効果じゃないの」

「状況的にはそうなのですが……このような家具を勝手に配置するなんて見たことも聞いたこともございませんわ」


私が規格外ってことかな?でも私からしたら他のサンプルはないわけで、これが初体験ですから?これが普通と思う訳ですよ。うーん、アレかな?私が転生者だから?知らんうちにスキルが私の思考を読み取って馴染みのあるゲームっぽく仕上げてる?だとしても有能スキルに変わりないですけどね。


『スキル【安寧の地】がランクアップしました。派生スキル【共有無限大収納(シェア・コンテナ)】が解禁されました。これにより、スキルの持ち主であるリンの【無限大収納】の中身が共有化されました。及びこの家に住まう者全員が【無限大収納】を扱えるようになります。またこの家の敷地内にいる場合に限り、収納物を一覧表示、絞り込み検索をすることが可能になります。』


「リーデ、またランクあがったよ。なんかねぇ……リーデも【無限大収納(ストレージ)】使えるようになったっぽいよ。私のものを共有してる感じだけど」

「…………」

「アレ?おーい?リーデさーん?固まっちった。」

「ハッ⁉申し訳ございませんご主人様。つい……情報処理に手間取りまして。……ご主人様って、やっぱり規格外ですね!」

「それ褒めてる?」


リーデは頷いてるけど何とも言えない複雑な感情でございます。規格外。規格外かぁ。まぁ、家が快適であることの方が重要なんでね!そういうものだと思っておきましょうか。


「あ、そうだ。畑も見てみようか。追加されたけど特段まだ家に用事がなかったから試してなかったしね!」

「あれでもご主人様、種、買ってませんでしたよね?」

「普通の畑ならともかく……ここで育てるなら種いらないでしょ?」

「え?」

「え?」


おっとぉ……どうやらお互いの認識に大きな齟齬がありますねこりゃあ。

なぜ、共有無限大収納のルビがシェア・ストレージじゃなくて、シェア・コンテナなのか?それは作者がアトリエシリーズをやっているからですね。拠点にある共通の無限に入る収納だし、コンテナの方が良いなと。まぁストレージと共有してるのでいわゆる携帯コンテナですのん

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